機動戦士ガンダム00とは (キドウセンシガンダムダブルオーとは) [単語記事]

機動戦士ガンダム00とは、2007年から2008年に放映されたサンライズ制作のTVアニメ。

監督	水島精二
シリーズ構成	黒田洋介
音楽	川井憲次
制作	サンライズ
製作	毎日放送サンライズ
話数	第1期25話

現在、セカンドシーズン放映中。

概要

ガンダムシリーズ初のハイビジョン放映作品である。TV放映のガンダムシリーズでは初の前編と後編の二部構成となっている。

詳しくはWikipedia、公式HP等参照。

1994年放送の「機動武闘伝Gガンダム」にて、俗に言うファーストガンダム「機動戦士ガンダム」にて練られ、そのブランドを揺るぎないものにまでした重厚な設定を一度はリセットしたガンダムブランド。

「機動戦士」「宇宙世紀」のキーワードを含むタイトルは「モビルスーツ」「ニュータイプ」といった不文律を暗黙に要求してくるほどに確立され閉塞化していたガンダムシリーズは、ここで一度転機を迎える。

だがしかし、リセットとはいえ、タイトルに「ガンダム」を付与する意味・動機を考慮すれば、そのファースト設定を完全に消去することも不自然。そのため、以後の新ガンダムにおいても、ファースト設定は形を変えて登場する。

2002年「機動戦士ガンダムSEED」スタート。再び、機動戦士であるガンダムが姿を現した。その内容も、「オマージュ」この言葉ですべて言い表せるほどにファースト設定を強く意識したものであった。

2007年「機動戦士ガンダムOO」スタート。次の機動戦士は、新たな世界観で伝説を作る。上述した「ファースト設定」の取り込みを積極的に行い、現代風に消化したトライアル作品といえよう。

物語・劇として優秀だった「機動戦士ガンダム」であるが、「モビルスーツ」「ニュータイプ」「ミノフスキー粒子」といった独自の固有名詞の登場が雑誌編集者・アニメ好きを苦しめた。「視聴者は視界にあらず」当然といえばそうだが、一方的に進む物語と感情移入の難しいキャラクター。ビジュアル的な興味からガンダムに触れはしたものの、返り討ちにあったように錯覚する人口もいたのではなかろうか。。

本作ガンダムOOは、それらファースト設定を視聴者の目線にまで下げることに配慮していると思われる。その顕著な例が「ミノフスキー粒子」。ガンダムOOにて登場する「GN粒子」は、まさに「ミノフスキー粒子」である。「機動戦士ガンダム」劇中では画面に登場せず、脚本上でも明確な説明がないマテリアル。ガンダムOO劇中では、画面内におおっぴらに粒子が舞うのである。脚本上も、その粒子にとまどいを覚える台詞を出し、話の転機にも絡めることで、その存在感を大きく見せている。「不可視」であったマテリアルが「可視」になったのだ。