エズラ・ミラー(Ezra Matthew Miller、1992年9月30日〜)とは、アメリカの俳優である。
概要
ユダヤ人の父を持つユダヤ系アメリカ人。その他のアイデンティティとしては、自身のセクシャリティを、「クィア」としている。ピンとこない表現だが、要するに彼は既存の異性愛的価値観に囚われない、「奇妙」な人間であるということである。(つまりゲイではない)
女性受けしそうな甘いマスクと、確かな演技力を兼ね備えた若手俳優。
2011年の「少年は残酷な弓を射る(We Need to Talk About Kevin)」で映画初主演。
翌年2012年の「ウォールフラワー(The Perks of Being a Wallflower)」ではエマ・ワトソン演じる主人公の義理の兄を演じ、ハリウッドフィルムフェスティバルなどで助演賞を受賞、作品とともに高い評価を得る。
DCエクステンデット・ユニバース関連
DCエクステンデッド・ユニバースにおけるザ・フラッシュ/バリー・アレンとしてキャスティングされる。フラッシュは同時期にCWのテレビシリーズ版がすでに成功しておりファンの反発の声も多少聞かれたが、ドラマ版の役者グラント・ガスティンは彼を応援するコメントを寄せている。
エズラ版フラッシュは「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」で初登場し、「ジャスティス・リーグ」や2023年公開の「ザ・フラッシュ」で本格的に活躍する。
2017年のサンディエゴ・コミコンではなぜか「鋼の錬金術師」のエドワード・エルリックのコスプレをして登壇した。金髪ウィッグをフラッシュのマークが入ったキャップに変えて何事もなかったかのようにパネルの内容であるジャスティスリーグについてファンと交流した。
2022年のアカデミー賞では、2021年の「ジャスティス・リーグ スナイダーカット」のフラッシュのシーンが「ファンが選ぶお気に入りシーン」部門の第1位を獲得した。
ファンタスティック・ビースト関連
ハリー・ポッターのスピンオフ映画「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」では謎めいたマグル(非魔法使い、一般人)の青年クリーデンスを演じた。続編の「黒い魔法使いの誕生(The Crimes of Grindelwald)」「ダンブルドアの秘密(The Secrets of Dumbledore)」でも続投。エズラは念願のハリポタ映画に出演するにあたりインタビューやコメディ動画で自身のポッタリアンぶりを披露した。
2020年以降の奇行、そしてハワイでの複数回の逮捕、他
順調に見えたエズラのキャリアであるが、2020年ごろからエズラの奇行が目立ち始める。インスタグラムに謎の動画を投稿したり、ファンの女性の首を絞める動画が拡散したりと、不可解な行動は周囲を困惑させた。
そして、2022年3月。エズラはハワイでカラオケバーで騒動を起こし、警察に逮捕されるという不祥事を起こしてしまう。さらに、保釈後にはハワイで滞在していた家の夫婦の寝室に飛び込んで脅迫を行い、パスポートなどを盗んだという。
この不祥事の影響か、エズラは3月29日にロンドンで行われた『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のワールドプレミアに出席しなかった。
4月21日、エズラはハワイで再び逮捕された。今度は女性に椅子を投げつけ怪我をさせたという。
6月に入ると、立て続けに2件のエズラを訴える訴訟が起こされた。どちらも未成年者に対してのハラスメントに関する物である。さらにエズラ本人は訴訟を起こされた後にインスタグラムのアカウントを消して所在不明になったという報道も出ている。
8月7日には2022年5月に家宅侵入して酒瓶を盗んだ強盗罪で起訴され、裁判所への出廷命令が出された。
ここに至り、『ザ・フラッシュ』の2023年公開を目指しているワーナーもとうとう重い腰を上げる。
8月15日、エズラは代理人を通じて謝罪文を発表。自身のメンタルヘルスに問題があることを認め、治療を開始したことを公表した。この治療にはワーナーも関わっていると報道されている。
2023年6月16日、『ザ・フラッシュ』は無事に公開された。
2023年7月には2022年6月に起こされた訴訟のうち1件で、裁判所からの母子への接近禁止命令が解除されている。
ファンタビとDCエクステンデッド・ユニバース/DCユニバース関連も含めてこの先の去就が気になるところである。
関連動画
関連項目
- 1
- 0pt