グレーテ・M・ゴロプ(Greate M Gollob)とは、「ワールドウィッチーズ」シリーズの登場人物である。
アニメ・ゲーム等未登場。
プロフィール
モデル
オーストリア出身のドイツ空軍のエース・パイロット、ゴードン・M・ゴロプ。ルフトヴァッフェのパイロットには珍しく熱烈なナチス信奉で知られた。妻はエリザベート・ルーニング。
オーストリア空軍で教官を務めたのちドイツ空軍に編入され、Bf110を使用する駆逐航空団に配属。第二次世界大戦勃発後、特に独ソ戦で活躍し史上始めて150機撃墜を達成する。尊大な堅物だったが、僚機を失ったことがほぼないなど指揮官としても有能で、ドイツ空軍最後の戦闘機隊総監を務めた。柏葉剣ダイヤモンド付き騎士鉄十字章受章者、最終階級は大佐。1987年死去。
人物・能力
薄い金髪を長く伸ばし、顔には吊り上がった赤い瞳、口に酷薄な笑みを浮かべる少女。しっかりしたオリーブグレーのコートに身を包み、下半身も重ね履きしたグレーのズボンで覆っている。
とかく狷介で気難しい性格で知られ、ユーモアを解さず尊大で冷酷。傲慢なまでの威厳と厳格な規律で部下を統率する。しかし冷徹な現実主義者であり、自身の部隊に強い責任感を持ち、必要なら危険な道も厭わない、すぐれて決断的な指揮官である。教育中隊時代の彼女のスパルタ教育で多くのウィッチが戦場の生き延び方を身に着けたとも評され、出撃時には僚機を失ったことがないなど、指揮能力はきわめて高い。
部下からの受けはひどく悪いが、孤高の指揮官として指導力を発揮し、部下から憎まれること自体が彼女の部隊掌握術とみる向きもある。ほとんど表に顕すことはないものの、部下や同胞に対しては強い思い入れがあり、オストマルクからの撤退時には戦死した同胞の墓標に花を手向けて故郷への帰還を誓い、部下には「私が死ねと言うまで、死ぬことは決して許さん」と訓示したという。
ちなみに、隣国カールスラントの文化と技術を熱烈に信奉して他国の技術を信用せず、特にオラーシャや扶桑の技術には懐疑的。洗練された口調で各国のユニットを罵倒していた様子が記録されている。
経歴
オストマルクのグラーツ出身。幼少期に魔法力を発現させ、空軍兵学校での飛行訓練では優秀な成績を修めた。少尉任官後ははじめ教育中隊を指揮したが、中尉への昇進にあわせオストマルク国境防衛に転じ、駆逐隊でメッサーシャルフ Bf110を使用。その後中途でBf109に機種転換しながら、リヴォフ方面の防衛の要となっていった。
やがてダキア情勢の悪化にあわせ、オストマルク領トランシルヴァニア南方の要衝アルトラントの防衛に異動して活躍を重ねていく。ダキア陥落時には撤退を断固拒否し、黒鉄の意志と厳しい規律をもってアルトラントを堅守。激烈なネウロイの波がダキアやオストマルクを飲み込むなかで、彼女はただ一点トランシルヴァニアを人類の手のうちに護りつづけ、周辺から避難撤退した民間人や友軍を収容した。
しかし、孤立したトランシルヴァニアの維持は次第に困難となってゆき、救援の見込みもなかった。そこで彼女は、ネウロイの根拠地である黒海を目指し突破する空前絶後の撤退戦を決意し、ドナウ川経由で黒海から南方ギリシャ方面へみごと多くの人員を避難させる。この避難のあいだにネウロイの圧力が増大しウィッチ隊の南方避退が困難になると、今度は北方セヴァストポリ要塞へと進撃、ハルキウ、ロストフ、ツァリーツィン、アストラハンなどを経てついにはカスピ海岸のバクーにまで到達した。
のちに“最も長い撤退戦”と呼ばれたこの戦いののち、彼女の部隊は第505統合戦闘航空団<ミラージュウィッチーズ>として昇格が認められ、そのまま司令に任じられた。
交友関係
エマ・ルーニング大尉はアルトラント防衛当時の補佐官で、苛烈なゴロプと部下との緩衝材をも担う女房役。撤退時には「貴様も必ず故郷に連れ帰る」「骨の一片になっても」と語り、普段は「ルーニング大尉」と呼びながら感情的になると「エマ」と名前で呼ぶなど、全幅の信頼をおいている様子がうかがえる。「最も長い撤退戦」については、ゴロプの副官とされる人物が書いた戦前からの詳細な戦闘日誌が最重要資料となっているが、この副官はおそらくルーニングのことと思われる。
505JFWでは、戦闘隊長アーリャ・V・アレリューヒン大尉を片腕とする。ロストフで知り合いツァリーツィンでの共闘で親交を深めた間柄であり、同じく有能でも正反対の性格のゴロプとは良いコンビとして部下を統率している。
登場
初出は『ストライクウィッチーズ2』BD/DVD付録「全記録弐」第四巻で、第505統合戦闘航空団<ミラージュウィッチーズ>の一員として紹介された。その後2013年にイラストコラム連載「ワールドウィッチーズ」で取り上げられている。
コミック『ワールドウィッチーズ 魔女たちの航跡雲』では、EPISODE.07の主役を務めた。
関連動画
関連項目
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