サッカーカナダ代表とは、カナダサッカー協会(CAN)により構成される、カナダのサッカー代表チームである。愛称はカナックス。ユニフォームはホームが上下ともに赤で、アウェイが上下ともに白。
概要
サッカーのナショナルチーム | |||
カナダ代表 | |||
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基本情報 | |||
国旗 | |||
協会 | CSA | ||
大陸 | CONCACAF (北中米カリブ海) |
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FIFAコード | CAN | ||
FIFA加盟 | 1913年 | ||
監督 | ジョン・ハードマン | ||
FIFAワールドカップ | |||
出場 | 2回 | ||
最高成績 | グループリーグ | ||
CONCACAFゴールドカップ | |||
出場 | 18回 | ||
最高成績 | 優勝(2回) |
FIFAワールドカップには1986年と2022年の二度出場、CONCACAFゴールドカップでは1985年と2000年の二度優勝した経験がある。ホームスタジアムは、トロントにあるBMOフィールド。
カナダでは長らくサッカーは移民を除いては人気の低いマイナースポーツであり、21世紀になってもセミプロしか存在していなかった。世界的な強豪である女子代表と比べ、男子は北中米の中においても強豪とは言えない存在で、国際舞台でこれといった実績を残せていなかった。また、カナダにルーツを持つ移民たちが、他国を選択することが多く、チームの強化がなかなか進まないという背景もあった。
だが、近年は欧州のサッカーがテレビ放送されるようになったこともあって徐々にサッカー人気が高まっており、カナダのチームがMLSに参入したことで有望な若手が育ち始め、アルフォンソ・デイヴィスのように世界的な強豪チームで主力として活躍する選手も現れ、2019年にはカナダ国内でもプロリーグが発足。アメリカ、メキシコとの共同開催となる2026 FIFAワールドカップへ向けて代表チームの強化へ本気で乗り出すようになっている。
歴史
初試合は1924年。19世紀の頃から国際試合は開催しており、1904年のセントルイスオリンピックでは金メダルを獲得している。しかし、国内でなかなかサッカーが普及せず、FIFAワールドカップには1958年大会から参加しているものの、出場はままならず隣国のアメリカ同様に「サッカー不毛の地」となっていた。
現在のCONCACAFゴールドカップの前身である1985 CONCACAF選手権では、1次リーグと2次リーグ共に無敗で乗り切るという快進撃を見せ、初優勝を飾る。そしてこの大会はワールドカップの北中米カリブ海予選を兼ねていたため、1986 FIFAワールドカップ・メキシコ大会に初出場を果たす。初戦では強豪フランスを相手に奮闘はしたが、セミプロで勝てるほど甘い世界ではなく、1得点も奪えないまま3戦全敗という結果に終わる。
1990年代以降は、実力をつけてきたメキシコやアメリカとの差が開いてしまい、ワールドカップに出場できない時代が長く続く。
1998年にドイツ人のホルガー・オジェックが監督に就任すると、規律を重視する欧州のスタイルがチームに根付くようになる。2000 CONCACAFゴールドカップでは準々決勝でメキシコを破り、決勝では招待国である南米のコロンビア相手にも勝利し、下馬評を覆しての2度目の優勝を果たす。翌年のFIFAコンフェデレーションズカップ2001にも出場し、1分2敗でグループリーグ敗退に終わったが、久々に国際試合の公式戦の舞台に立つことができた。しかし、2002年ワールドカップでは北中米カリブ海最終予選で敗退。
2003年にオジェックが退任してからは再びチームは弱体化するようになる。カナダ代表入りが期待されたオーウェン・ハーグリーヴスやジョナサン・デ・グズマン、ヤシン・ブヌらが他国を選択したこともあり、チームの強化はなかなか進まなかった。
そんなカナダ代表に光明が見えるようになったのは2010年代に入ってからだった。トロントFC、CFモントリオールが米国のMLSに参入したことでカナダの選手がMLSでプレーする機会が増え、MLSを経由して欧州のクラブに移籍するケースも増大。カナダ国内でもようやく2019年に初のプロリーグであるカナディアン・プレミアリーグがスタート。さらには国家プロジェクトとして育成改革に着手するようになる。
2020年代に入り、アルフォンソ・デイヴィスがドイツの名門バイエルン・ミュンヘンで主力として活躍するようになり、他にもジョナサン・デイヴィッドやサイル・ラリンが欧州で台頭するようになる。一部では将来のタレントの宝庫と見られるようになり、2021 CONCACAFゴールドカップでは14年ぶりとなるベスト4進出を果たす。そして、2022 FIFAワールドカップ・カタール大会の北中米カリブ海予選では、堂々の首位で通過し、36年ぶり2度目の本大会出場を果たす。本大会では、クロアチア戦でアルフォンソ・デイヴィスが初ゴールを記録したものの、またも3戦全敗でグループリーグ敗退に終わる。
主な戦績
- FIFAワールドカップ
- グループリーグ敗退(1986, 2022)
- CONCACAFゴールドカップ
- 優勝(1985, 2000)
- 3位(2002)
- ベスト4(1977, 1981, 2007, 2021)
- ベスト8(2009, 2017, 2019)
- グループリーグ敗退(1991, 1993, 1996, 2003, 2005, 2011, 2013, 2015)
- FIFAコンフェデレーションズカップ
- グループリーグ敗退(2001)
- オリンピック
- 優勝(1905)
主な選手
- ボブ・レナルドゥッツィ(1973-1987)
- デイル・ミッチェル(1983-1994)- 歴代得点3位(19得点)
- ランディ・サムエル(1983-1997)- 歴代出場4位(82試合)
- ジョン・キャトリフ(1984-1994)- 歴代得点4位(18得点)
- リンドン・フーパー(1986-1997)- 歴代出場8位(67試合)
- アレックス・バンバリー(1986-1997)- 歴代出場9位(66試合)、歴代得点7位(16得点)
- マーク・ワトソン(1994-2004)- 歴代出場6位(78試合)
- トマシュ・ラジンスキ(1995-2009)
- ポール・スタルテリ(1997-2010)- 歴代出場3位(84試合)
- ドウェイン・デ・ロサリオ(1998-2015)- 歴代出場5位(81試合)、歴代得点2位(22得点)
- ラース・ハーシュフェルド(2000-2013)
- ジュリアン・デ・グズマン(2002-2016)- 歴代出場2位(89試合)
- アティバ・ハッチンソン(2003-)- 歴代最多出場(97試合)
- アリ・ジェルバ(2005-2011)- 歴代得点8位(15得点)
- 中島ファラン一生(2006-2016)
- デヤン・ヤコヴィッチ(2008-2018)
- トゥイセント・リケッツ(2011-)- 歴代得点5位(17得点)
- ミラン・ボージャン(2011-)- 歴代出場7位(68試合)
- ラッセル・タイバート(2012-2020)
- ルーカス・カヴァリーニ (2012-)- 歴代得点5位(17得点)
- サミュエル・ピエット(2012-)- 歴代出場10位(65試合)
- ジョナサン・オソリオ(2013-)
- サイル・ラリン(2014-)- 歴代最多得点(25得点)
- デイヴィッド・ホイレット(2015-)- 歴代得点9位(14得点)
- スコット・アーフィールド(2016-2019)
- アルフォンソ・デイヴィス(2017-)- 歴代得点10位(12得点)
- バル・タブラ(2018-2021)
- ジョナサン・デイヴィッド(2018-)- 歴代得点3位(20得点)
- タジョン・ブキャナン(2021-)
2022 FIFAワールドカップ・カタール大会
- 1 GK デイン・セント・クレア(ミネソタ・ユナイテッド / MLS)
- 16 GK ジェームズ・パンテミス(CFモントリオール / MLS)
- 18 GK ミラン・ボージャン(レッドスター・ベオグラード / セルビア)
- 2 DF アリスター・ジョンストン(モントリオール / MLS)
- 3 DF サム・アデクグベ(ハタイシュポル / トルコ)
- 4 DF カマル・ミラー(CFモントリオール / MLS)
- 5 DF スティーブン・ビトーリア(シャベス / ポルトガル)
- 22 DF リッチー・ラリア(トロントFC / MLS)
- 25 DF デレク・コーネリアス(パネトリコス / ギリシャ)
- 26 DF ジョエル・ウォーターマン(CFモントリオール / MLS)
- 6 MF サミュエル・ピエット(CFモントリオール / MLS)
- 7 MF ステファン・エウスタキオ(FCポルト / ポルトガル)
- 8 MF リアム・フレイザー(デインゼ / ベルギー)
- 13 MF アティバ・ハッチンソン(C)(ベシクタシュ / トルコ)
- 14 MF マーク・アンソニー・ケイ(トロントFC / MLS)
- 15 MF イスマエル・コネ(CFモントリオール / MLS)
- 21 MF ジョナサン・オソリオ(トロントFC / MLS)
- 24 MF デビッド・ウォザースプーン(セント・ジョンストン / スコットランド)
- 9 FW ルーカス・カバリーニ(バンクーバー・ホワイトキャップス / MLS)
- 10 FW デイヴィッド・ホイレット(レディング / イングランド)
- 11 FW タジョン・ブキャナン(クラブ・ブルージュ / ベルギー)
- 12 FW アイク・ウグポ(トロワAC / フランス)
- 17 FW サイル・ラリン(クラブ・ブルージュ / ベルギー)
- 19 FW アルフォンソ・デイヴィス(バイエルン・ミュンヘン / ドイツ)
- 20 FW ジョナサン・デイヴィッド(リール / フランス)
- 23 FW リアム・ミラー(FCバーゼル / スイス)
歴代監督
太字はワールドカップで指揮を執った監督。国旗が付いているのは外国人監督。
- ボブ・レナルドゥッツィ(1993-1998)
- ホルガー・オジェック(1999-2003)- 2000 CONCACAFゴールドカップ
- フランク・ヤロップ(2004-2006)
- デイル・ミッチェル(2007-2009)
- スティーブン・ハート(2009-2012)
- ベニート・フローロ(2013-2016)
- オクタビオ・ザンブラーノ(2017-2018)
- ジョン・ハードマン(2018-2023)
- マウロ・ビエロ(2023-)
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