ゾンビはいやなの音頭とは、バーチャルYouTuber「電脳少女シロ」の声を使用してファンが作成した楽曲である。
概要
音声素材となっているのは、主にシロの嘆き声である。2018年2月に電脳少女シロにより投稿された動画「【泣】マジで無理多発回【DOOM】」からサンプリングされている。
シロはゲームの実況プレイ動画をアップロードすることが多いが、この回も『DOOM』というゲームの実況プレイ動画であった。
ちなみに「DOOM」は1993年の第1作から続く人気FPSシリーズだが、この回でプレイしている『DOOM』は2016年にWindows PC・PlayStation 4・Xbox One用ソフトとして発売されたリブート版であって第1作ではない。
シロはこの回において最初は気軽にプレイを始めたのだが、ゾンビのような敵キャラクターを見て気が動転し泣き言を言い始める。「ゾンビが出てくるゲームは嫌だって言ったじゃん!!」と苦情めいたことも叫んでいるところから察するに、彼女はゾンビが苦手であるためにそういったゲームを避けるようスタッフに要望を出していたものと思われる。
そしてビビりながらも渋々プレイを続けるシロの口からは、「ねぇ ほぉんとやぁ~な~のぉ~……」「ほんとに「ゾンビ」は嫌なのぉおっ!!!」等の嘆き声が漏れ出し始めた。
それらの嘆き声を、とあるシロのファンがサンプリングして「音頭」に仕上げたのがこの「ゾンビはいやなの音頭」である。なぜ音頭なんだ……?
余談だが、本作は非常に心地いい音程かつリズミカルなMADとなっているが、使用されている台詞の大半は音程・リズム共にほとんど加工されておらず、本編のものがほぼそのまま使用されている(サビ部分は台詞の順番すらほぼそのまま)。そのため本編の実況プレイを再視聴した際、多くの人にこの音頭の幻聴が聞こえてくる現象が起きている。
イキリシロちゃん
なお「ゾンビはいやなの音頭」の動画説明文には「動画後半以降のイキリシロちゃん成分は今回は我慢して」と書いてあるように、この回後半ではシロは敵を全く恐れなくなった。音頭中にはその様子は登場しないが。
その理由は、プレイ途中でゲームを説明するシステムメッセージが表示されたときに敵について「デーモン」と記載されていたため。
これを読んだシロは「あ、なんだ「デーモン」なの? 「ゾンビ」じゃないの? あ、じゃあ良いや」とあっさり恐怖を乗り越え、先程まで怖がっていた敵を冷静に撃ち殺し始めたのだった。敵のゾンビっぽい動きや見た目を怖がっていたのではなく、「ゾンビ」という概念を恐れていたようだ。
ただしこの「DOOM」の設定上、ここで戦っている敵「ポゼスド」(Possessed。「取りつかれた者」の意)らは不思議エネルギーに晒されて肉体は死んだものの活動を続けている犠牲者の体である。つまり呼称はともかく、定義的にはほぼ「ゾンビ」といっていい代物なのだが。
背景画像
音頭の背景画像に使われている3種類のゾンビの画像は、かわいいフリー素材集サイトである「いらすとや」の素材が使用されている。3種の内訳は「ゾンビのイラスト(空想上の生物)」「ゾンビのイラスト(女性)」「会社のキャラクター(ゾンビ) 」。「会社?」と疑問に思う方も居るかもしれないが、このイラストについての「いらすとや」の説明文によると
実質的に経営破綻をしているにもかかわらず政府の補助金などにより延命させられているゾンビ企業(リビングデッド)のキャラクターです。
セルフカバー(?)
2018年4月28~29日に行われたniconicoのイベント「ニコニコ超会議2018」のブースの一つ、「ニコニコ超会議2018 超ゲームエリア」にて2018年4月28日に行われた電脳少女シロのステージイベント「Siro GAMES ~ニコニコ超会議出張版~@ニコニコ超会議2018」での一幕。
このステージイベント内にて、シロは『龍が如く極2』というゲームをプレイしていたが、同ゲーム内でカラオケをしたときにプレイできるミニゲームのシーンで、突然「わかった、シロここで一曲歌いまーす」「電脳少女シロで、ニコニコに投稿してもらった、「ゾンビはいやなの音頭」」と宣言し、「ねぇ ほぉんとやぁ~な~のぉ~♪」と歌いだした。
ファンとの距離が近くファンアートを肯定的に捉える電脳少女シロ、ひいてはバーチャルYouTuber文化を象徴するようなエピソードと言えよう。
関連動画
関連項目
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