オーバーホールは、主に機械を分解して汚れを取ったり、磨耗している部品を新品に交換したりする修理作業のこと。一般ではまず使われない単語であるが、車のチューニングや機械を扱っている人であれば誰もが知っているほどの、専門用語と化している。
概要
機械と言うものは、長く使っていると内部の部品が経年劣化していって、最悪の場合破損したり、そうでなくても何らかの異常をきたす物である。そんな状態になる前、もしくはなった場合に修理が必要になってくる。
主な修理の内容として、上記にあるように部品の汚れを取って綺麗にして寿命を延ばしたり、もう少しで壊れそうな部品を交換して再度組み立てる工程全般を指す。
修理の内容や金額はピンキリなので、機械が苦手な人は信用ある業者に依頼したほうがよい。中には業者に頼らず、自分で知識を溜め込んで部品や工具を揃え、自力で修理する猛者も居る。こういうことをやっている人はたいていの場合DIYの一環、または趣味でやっていることが多い。
一般的に、機械の寿命と設定されている年数は10年だが、最近では買い替え促進や、重大事故が発生する前に修理を促す目的で5~6年程度に設定されている。
車においてのオーバーホール
車は、まさに機械の塊である。そんな中でもとりわけエンジンやミッション(ATならトルコンなど)は精密部品の集合体で、ここが壊れると、一括払いではまず手が出ないほどの修理費が発生する。金額にすれば、小型車で概ね20万円。大型車やチューニングが進んだものであれば50万円を越えることもざらである。そこに客からの注文が加わると値段はさらに跳ね上がっていく。
具体的な例を上げるとメニューにきりがないが、普通に乗っている人であればオイルシール(オイルパッキンとも言う)の劣化や、メンテナンスにおける、油脂類の交換を適度に行わなかった故の焼き付きや潤滑不良で壊れる、等が挙げられる。
ただし、一般レベルでオーバーホールが必要になるほど走ることが非常に稀で、ましてや「車の寿命は10年10万キロ」が黎明期からまことしやかに信じられている状態では、オーバーホールまでして乗り続ける人は、よほど車に愛着がある人なんだとして特異な目で見られがちである。
ちなみに、車をチューニングすることを前提とした場合、新品のエンジンでも慣らし運転後にオーバーホールをすることで耐久性やレスポンス、僅かながらパワーなどが向上する。
万一エンジンブローした場合、素直にオーバーホールするか、少し信頼性を妥協してリビルドエンジンを探すか、どうせチューニングするんだから、思い切ってコンプリートエンジンを載せるかで頭を抱えやすい。この辺はお財布と相談して決めましょう。
まとめ
いくら技術が進歩して機械の性能が増したといっても、それを超える耐久性を要求するとなると、どうしても高額になるので、ある程度は妥協しているのが実情である。そして、修理を請け負う業者が居ないと専門知識が無い為、いざ壊れたときに誰も直せなくなるので機械はいつかは壊れなければいけないものである。
関連項目
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