サクスとは、北欧を中心に中世ヨーロッパで用いられたナイフの一種である。どちらかといえば鉈に近い。
概要
アングロ・サクソン人またはサクソン人の語源になったナイフで、西暦400年代~1000年代にかけてヨーロッパ各地で使用された。
平均的な全長は約40cm程度だが1m近いサクスもあったという。由来は古英語でナイフを表す単語からきているとされる(「傷つけるもの」という説もある)。
形状は様々で、ボウイナイフや柳刃包丁のような刀身を持つタイプが多く、当時の一般的なナイフと比較して大型である場合が多かった。
用途は日用品として使うだけでなく、戦闘にも用いたが比較的刃渡りのあるものは、正式な刀剣を購入出来ない兵士に重宝され、刀剣の代用として携帯された。時代や地域によっては戦士の階級章にもなった。
携帯方式は特徴的で刃を鞘ごと上に向けてベルトから吊るした。
なお大型のサクスのことをスクラマサクスと呼ぶといわれているが、スクラマサクス自体は大型のサクスを指しているわけではないという説があり、よく分かっていない。
材質は概ね正式な刀剣に比べれば、劣悪で安価だったが当時の刀剣の作成に用いられた模様鍛接という技法で作ることもあった。
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