刀とは、一般的に刀剣類のうち、刀身の片方に斬撃用の刃先が備わっている物を指す。
斬撃用の刃先が両方に備わっているモノは剣である。
詳しくは「剣」を参照
概要
細長く扁平で切り付けたり、突き刺したりして使う。古くは木、石、動物の骨などを素材に作られ、のちに金属でつくられるようになった。
武器に用いるものことを言うことが多いが、刃物についても刀ということがある。
武器としてのメリットは、片方のみに(脆弱部にもなりやすい)刃先を付ければよく、反対側を厚くできるため、両刃の物と比べ安価で作りやすく、頑丈・軽量にしやすい。
両刃である剣と比べ刀が細い場合も多いのは、実際には細身でも実戦に耐えられるだけの強度が出しやすいからである。
例えば、アジア地域では後漢以降上述の量産性上の利点から剣から刀へ移行したし、ヨーロッパにおいても中世に用いられたスクラマサクス・及び発展型であるファルシオンは安価ながら頑丈であったため、両刃の長剣を買えない下級兵士に重宝された。
刀の種類には、たとえば以下のものがある。(日本のものに関しては、日本刀を参照。)
なお古来、日本においては刀とは腰に差す小刀(短刀・刺刀とも)を指しており、この小刀は後の大型化し、
日本刀の代名詞でもある打刀へ発展していく。この名残かは不明だが、しばしば打刀のことを単に刀とも呼ぶ。
そのためか、創作関連やネット界隈においては刀=日本刀といってもよく、諸外国及びゲーム等のフィクション作品に登場する日本刀以外の刀は、片刃剣、あるいは片刃の剣と呼称するのが一般的である。
(このほかにも両刃刀の他、片刃刀のように本来の意味が重複したモノもある。)
漢字として
- Unicode
- U+5200
- JIS X 0213
- 1-37-65
- 部首
- 刀部
- 画数
- 2画
- Unicode
- U+91D6
- JIS X 0213
- 1-78-59
- 部首
- 金部
- 画数
- 10画
- 意味
- 片刃の武器、刃物、刃物の形をしたもののという意味がある。とくに古代中国には、刀の形をした貨幣があり、そのことも指す。〔説文解字〕に「兵なり」とある。兵は武器のこと。
- また舠に通じて、小舟の意味がある。
- 字形
- 刃物の象形。
- 音訓
- 音読みは、トウ、訓読みは、かたな、はもの。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校2年で習う教育漢字である。JIS X 0213第1水準。
- 部首
- 刀は部首である。旁に置かれることが多く、その場合に刂の形となることが多い。刂はりっとうと呼ばれる。刃物、切断などに関することを表す意符として用いられる。
- 声符
- 刀を声符とする漢字には、𢖫、忉、𨸓、芀、舠などがある。
- 異体字
- 釖は、〔集韻〕にある古文。JIS X 0213第2水準。
- 刁は、刀と同じ字とされることもある。
- 互換文字
- ⼑はUnicodeにおいて刀と互換とされる字で、部首としての刀を表す。
- 語彙
- 刀下・刀貨・刀圭・刀剣・刀工・刀山・刀傷・刀身・刀刃・刀子・刀銭・刀俎・刀筆・刀布
関連項目
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