ナメコ(滑子)とは、著しいぬめりのある食用キノコである。味噌汁の具や和え物などによく利用される。
概要
【分類】ハラタケ目モエギタケ科スギタケ属
【学名】Pholiota microspora ※最近提唱された新しい学名(Neda, 2008)
(学名の由来)Pholiota→鱗片/microspora→小さな+胞子の
とにかくその粘性が特徴的な茶色のきのこ。味噌汁(なめこ汁)やそば(なめこそば)の具として優れている。ぬめりの成分は、動物の粘液やサトイモ・オクラのぬめりと同じ、糖タンパク質のムチン。
今でこそ人工栽培が盛んで、スーパーで簡単に手に入るが、かつては料亭で食べるような高級品だった。また、かつては専ら缶詰の形で流通していたが、近年はビニールパックで売られているものが多い。生産量日本一は長野県。
なお、ナメコは、最も多くの日本人が「ぬるぬるした」という言葉から連想する食材である(Yamashita&Uehara, 1977)。
FAQ(よくある質問)
Q. なめたけってナメコのこと?
A. そうとは限りません。
なめたけとはナメコとエノキタケの両方の別名で、なめたけと称してエノキタケが売られていることもあります。本来ナメコとエノキタケはかなり外見が類似していて、特に野生のものは、ぬめりを抜きにして考えるとほとんど肉眼的には見分けがつきません(スーパーで見かける白くて細いエノキタケは暗所で人工栽培したもの)。そのため、分類学的にも両者が混乱していた時代もありました。とりあえず、瓶詰で売られている味付なめたけは見た目通りエノキタケです。
Q. ナメコを食べるのは日本だけ?
A. 日本人しか食べません。
「ナメコは中国や北米にも生えてるけど、日本人しかナメコを食べない」→「日本人はぬめりが好きだから(*´・ω・)(・ω・`*)ネー」という流れが定番になっていますが…んなわけあるかっ。特に「椅子と飛行機以外は(ry」の中国人がナメコを食べないで放っておくわけがありません。
実際には、この情報自体が間違っており、ナメコは日本(とヒマラヤ)にしか生えていないのです。
Q. ナメコのぬめりをローションとして活用したいのですが(性的な意味で)
A. いけません。
ナメコのぬめりは時間が経つと変性して悪臭を放ち、味がすっぱくなります。また、健康面での安全性も確認されていません(食べる分にはむしろ体にいいのですが)。
関連動画
関連項目
参考文献
Neda H.(2008) Correct name for "nameko" Mycoscience 49:88-91
YAMASHITA Akira, UMEHARA Uiko(1997)FOODS ASSOCIATED WITH THE WORDS RELATED TO TEXTURE, COLOR, SMELL, TASTE AND COOKING : Investigations of Food Images(食品の形態に関する語彙による連想食品)帯広大谷短期大学紀要14:A35-A56
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