ニセハナマオウカマキリ(学名:Idolomantis diabolica)とは、カマキリ界の魔王である。
概要
エチオピア、ケニア、タンザニアなどに生息しているカマキリ。Empusidae科(ヨウカイカマキリ科)に分類され、Idolomantis属に含まれる唯一の種。
妖怪か悪魔のような風貌をしており、なおかつ巨大さと派手さを両立している[1]為人気・マニア垂涎の種だが、累代飼育(繁殖させて世代を超えて飼育すること)はかなり難しい模様。
ニセハナマオウカマキリという名は統一された和名ではなく、「マノハナカマキリ」「ニセマノハナカマキリ」「アクマハナカマキリ」などとも呼ばれる。単に「マオウカマキリ」とも。学名をカタカナ読みすると「イドロマンティス・ディアボリカ」。種小名のdiabolicaは「悪魔の」を意味する。
英名は「devil's flower mantis(デビルフラワーマンティス、悪魔の花カマキリ)」、「giant devil's flower mantis」。
体長はメスが13cm、オスが10cmほど。顔は後頭部が伸びた菱形をしており、特撮の怪人のよう。360度の視野を持つ複眼と強力な口器を持つ。オスの触角は蛾のような櫛状になっており、メスのフェロモンを感知しやすくなっている。
他のカマキリと同じく、静止して獲物を待ち伏せする。ターゲットは空を飛び花にやって来る昆虫で、大きく張り出した前胸や前脚(鎌)は花に擬態しており、獲物を誘き寄せる。白く見える部分も紫外線を吸収しているため、蜂や蝶には花と同じように色がついて見えるんだとか。
バンザイ捕食者に対する威嚇のポーズが有名で、横幅も大きいため威圧感はかなりのもの。
幼虫時代は枯れ葉に擬態している。更に小さいときは黒く、成虫とは違う格好良さがある。
もうひとつの魔王
同じく花に擬態しているハナカマキリの仲間はハナカマキリ科で直接関係はない。
マオウカレハカマキリ(学名:Parablepharis kuhlii)という別の魔王カマキリもいるが遠縁。ちなみにこちらもハナカマキリ科[2]。
マオウカレハカマキリは東南アジアに生息しており、ニセナハマオウカマキリを「西の魔王」、マオウカレハカマキリを「東の魔王」と呼ぶことも。
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関連項目
脚注
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