一問一答とは何か。
一問一答とは、一つの問いに一つの答えを返すことである。
- では、質問と回答を一度ずつしたらそれで終わりなのか。
- そうとは限らない。むしろ「一問一答」という言葉は普通、質問と回答のセットを何度も繰り返す形式を指す。
- どういった場面で使われるのか。
- 代表例はインタビューである。また、記者会見や国会などでのやり取りも一問一答と言えるのだが、こちらは「質疑応答」と呼ばれがちだ。いずれの場合でも、質問と回答が音声ではなく文字媒体で記されていると「一問一答」と呼ばれることが多い。
- もう一つこの言葉が使われやすいのは、参考書だ。こちらは、試験などで頻出の問題・ポイントとそれに対する解答で構成されている。答えを自分で書き込む問題集でも一問一答の名を冠したものがある。
- 質問者と回答者は一人ずつしかいてはいけないのか。
- 記者会見であれば質問者は複数人いて当然だし、グループへのインタビューなら一つの質問に各メンバーがそれぞれの答えを返すだろうがそれでも「一問一答」と呼ぶことに問題はない。
- この言葉の由来について教えてほしい。
- 中国に由来することはほぼ間違いない。いくつかの辞書やウェブサイトでは中国で紀元前5世紀に成立したとされる『春秋左氏伝』を出典に挙げているが、これはおそらく間違いである。唐の時代に孔穎達(くようだつ)が書いた『春秋左伝正義』(春秋左氏伝の註釈に対する註釈)にようやく「一問一答」の文字が登場しており、小学館の日本国語大辞典は同書を「一問一答」の出典としている。唐代以降は複数の文献で「一問一答」という言葉が確認できる。
- 日本ではいつ使われはじめたのか。
- 再び日本国語大辞典を引くと16世紀の用例が載っているが、これ以前に使われていたかは不明である。ただ面白いことに、多少違う意味でなら「一問一答」という言葉そのものは鎌倉時代にも使われていたようだ。
- 鎌倉時代に使われていた別の意味の「一問一答」とは。
- 当時の訴訟には、原告が提出した訴状に対して被告が反論のための答弁書を返すというやり取りを3セット行う「三問三答」というシステムが存在した。この中で最初の訴状と答弁書のセットを「一問一答」と呼ぶことがあったそうだ。
- 話を戻して、「一問一答」には他にどのような呼び方があるか。
- 英語では question(s) and answer(s)、略して Q and A と言うが、日本でも Q&A とすることが多い。また、説明書にはあらかじめ想定されたよくある質問とその答えが一問一答形式で並べられていることが多いが、これはそのまま「よくある質問」または英語で FAQ (Frequently Asked Questions) と呼ばれる。
- ところで、この記事はQ&Aの単語記事とネタが被っているのではないか。
- 本記事の校正段階で初めてQ&Aという記事の存在に気がついた。偶然の被りであってパクリではないのでご容赦願いたい。
- 「一問一答」はニコニコ動画ではどのような場面で登場するか。
- タグや動画名だけに注目すると、国会での審議や有名人へのインタビューの動画が圧倒的に多い。
- だが実は「一問一答」が使われている動画はそれ以上に多い。動画投稿者が過去の動画についたコメントに返信する「コメ返し」は非常によく見られるが、対象となるコメントの多くは質問であり、必然的にコメ返しが一問一答になりやすいのだ。場合によっては動画投稿者がわざわざ質問を募集していることもある。
関連動画はどのようなものがあるか。
あえて国会答弁やインタビュー形式のもの以外を選んでみた。1つ目は一人一問一答(質問自体は他人が提供しているが)。2つ目は、一つの疑問に対して一つの動画を用意したものであり、シリーズで一問一答形式を成している。
関連商品は存在するか。
ニコニコ市場を検索すると見つかる商品のほとんどが参考書か問題集で、残りも一般向けの解説書である。
現在は2023年11月にニコニコ市場サービスが終了したため利用することができない。
余談だが購入の際はレビューなどに目を通してみるのも良いだろう。
関連項目を教えてほしい。
この記事、まだ続くのか?
……では以下にその他の関連項目を挙げる。
- 最後に一言。
- わざわざここまで読んでくれてありがとう。
- 8
- 0pt