HD300とは、JR貨物(日本貨物鉄道)が保有・運用する、ハイブリッド式機関車である。
概要
老朽化が進むDE10に代わる、貨物ターミナル内の新しい入れ替え用機関車として、東芝府中事業所で製造された。
2010年3月に試作機である901号機が落成し、東京貨物ターミナル内での試験運用や南松本での高地試験、札幌貨物ターミナルでの寒冷地試験などののち、2011年7月から東京貨物ターミナルで運用を開始。2012年1月に量産機である1号機が落成、2013年1月現在4号機まで登場している。
しかし、本線走行用のスペックを満たしているとはとても言えず、回送運転を行う際にも他の機関車による無動力回送が必要となることから本格的な代替には至らなかったため、2018年からは当機のディーゼル・エレクトリック版であるDD200へシフトされることとなった。
2012年鉄道友の会ローレル賞
(試作機901号機)、第12回(2011年)物流環境大賞 物流環境負荷軽減技術開発賞
を受賞。
メカニズム
最大の特徴は、小型ディーゼルエンジンに接続された発電機と、リチウムイオン蓄電池(バッテリー)を併用して電動機(モーター)を回すハイブリッドシステム(シリーズハイブリット方式)である。 力行時には発電機とバッテリーの電力を併用して出力を増大させ、減速時にはモーターを発電機として使用して発電しバッテリーに蓄電する。
また、モーターには効率の良い永久磁石同期電動機(PMSM)を採用した。
このシステムにより、DE10に比べて700t牽引時の燃料消費量を36%・NOx(窒素酸化物)排出量を62%、エンジン高速回転時の騒音レベルを22dB削減した。(JR貨物のプレスリリース
より)
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