こまくさ(列車)

こまくさとは、国鉄・JR東日本で運行されていた列車名である。

概要

当初は山形～秋田間の急行列車として設定されていたが、特急つばさに格上げする形で一旦廃止となった。尚、福島駅で東北新幹線と接続する事が多かった特急つばさに山形駅始発便があったのは急行こまくさの名残である。

山形新幹線開業前の在来線特急つばさは上野・福島～山形・秋田間を走っており、山形新幹線開業に伴い山形駅以北の特急が空白になる事から新幹線接続特急として山形～新庄・秋田間に設定された。秋田新幹線開業までは半数の列車が秋田駅発着であったが、秋田新幹線開業後は一部の列車が大曲駅手前の横手駅折り返しとなった。

しかし山形新幹線新庄延伸開業のダイヤ改正で特急こまくさは廃止され、サンロクトオのダイヤ改正で上野～秋田間に特急つばさが設定されて以来続いていた新庄～大曲間を経由する特急列車は、38年目にして廃止されてしまった。

廃止直前の停車駅

山形新幹線新庄延伸開業に伴う工事前の1999年3月11日までの特急こまくさ停車本数。また、参考として1999年12月4日の山形新幹線新庄開業後の新幹線停車駅も記載。楯岡駅は山形新幹線新庄開業時に村山駅に改称。

駅名	山 形 駅	北 山 形 駅	天 童 駅		東 根 駅	楯 岡 駅	大 石 田 駅	新 庄 駅	真 室 川 駅	横 堀 駅	湯 沢 駅	十 文 字 駅	横 手 駅	大 曲 駅	秋 田 駅
下りこまくさ	9	3	9		4	9	5	9	3	5	5	5	5	2	2
上りこまくさ	9	1	9		4	9	6	9	3	5	5	5	5	2	2
新幹線	●		●	●		●	●	●						●	●
駅名	山 形 駅		天 童 駅	さ く ら ん ぼ 東 根 駅		村 山 駅	大 石 田 駅	新 庄 駅						大 曲 駅	秋 田 駅

列車名の由来

列車名は中部以北に生えているシダ科の高原植物こまくさが由来。

変遷

急行こまくさ

1970年10月　山形～秋田間に急行こまくさが設定される。

1978年3月　運行区間が山形～青森間に延長される。

1982年11月　特急つばさに格上げされてこまくさの名称は一時廃止される。

エル特急こまくさ

1992年7月　山形新幹線開業のダイヤ改正でエル特急こまくさが山形～新庄間4往復・山形～秋田間5往復の9往復設定される。ただし1往復は大曲～秋田間は快速として運転されていた。

1993年12月　大曲～秋田間快速運転の列車を全区間特急で運転する。山形～秋田間の1往復を山形～横手間に短縮。

1997年3月　秋田新幹線開業のダイヤ改正で山形～新庄間4往復・山形～横手間3往復・山形～秋田間2往復に。

1999年3月　山形新幹線新庄延伸の工事によるダイヤ改正でこまくさの名称は新庄以北の快速となる。

2002年12月　快速こまくさは無名快速となりこまくさの名称廃止。

関連動画

関連項目

• 鉄道列車名一覧
• 奥羽本線
• 485系
• 日本国有鉄道・JR東日本
• つばさ(列車) - 山形駅で接続していた新幹線