アルヴィス、アルヴィースとは、北欧神話に登場する小人である。また、その名前を持つキャラクター他が多数存在している。
『聖戦の系譜』における主人公シグルドのライバルキャラにしてゲーム全体のもう一人の主人公である。
クラスは第1部がセイジ。第2部が専用職エンペラー。伝説の聖戦士の一人魔法戦士ファラの直系の血を引き継ぎ、専用武器として神器ファラフレイムを使用する。
ユグドラル大陸中央に位置するグランベル王国内の公国のひとつヴェルトマー家に生まれ、物語開始の時点では若き当主として登場する。国王を守る近衛軍司令官の職に就いている。
すでに両親はなく、家族は異母弟のアゼルのみである。後にグランベル王国王女であるディアドラと出会い、結婚。一男一女をもうける。
『ファイアーエムブレム 覚醒』でも配信キャラとして登場。ソーサラーとして本編では使わなかった闇魔法も使う。
近衛軍指揮官だったアルヴィスはグラン歴757年から始まる大陸全土を巻き込んだ戦乱をグランベル王国に対する反逆者シグルドをバーハラの戦いで討ち取ることで最終的に解決し、王女ディアドラの夫としてグランベル王国を継承する。
シグルドの乱とそれに伴う大戦でグランベル内の有力者たちの多くが戦死し、生き残ったアルヴィスには大きな期待が集まった。彼はその期待に見事に応え、グランベルの復興に成功する。さらにその後シグルドの叛逆に加担した各国に進攻し、これを次々と併呑。大陸のほとんどを支配下とし、グランベル帝国を建国、その初代皇帝となる。
また、政治面においては絶対的な法治主義を実施し、平和で穏やかな時が訪れた。宗教面ではこれまで邪教とされ迫害の対象だったロプト教を認め、宗教の融和を実現しようとした。
しかし、帝国が成立して15年が経過するころには領土を急拡大しすぎたことによる統治の乱れや、ロプト教徒の過激化、ロプト教に対する既存勢力の反発により、反逆者シグルドの息子であり王女ディアドラの隠し子を自称するセリスを旗印にした反乱軍をはじめとして征服地で多数の反乱が勃発。そのうねりは帝国本土にまで及び、皇帝アルヴィス自ら帝国本土に侵入しようとした反乱軍をシアルフィで迎撃する。
シアルフィの戦いでは皇帝アルヴィスは神器ファラフレイムを手に奮闘するも、反乱軍の首魁セリスに敗れ崩御した。その後にバーハラで息子のユリウスも討ち取られ、アルヴィスが生涯をかけて築いたグランベル帝国はわずか一代で崩壊することになった。
各地にはかつて存在していた王国の子孫たちが復帰し、それぞれの国を再建し、ユグドラル大陸は再び分裂した。グランベルは反乱軍の首魁セリスによって王位を奪われ、かつてのグランベル王国の名前を継ぐことになったと正史は述べているが、別の文献ではアルヴィス崩御後にグランベル帝国皇帝を僭称したセリスがユグドラル大陸全土をそのまま支配し続けグランベル帝国が存続したとされる。この文献ではアルヴィスのグランベル帝国との区別のため、セリスのグランベル帝国のことをセリス帝国と呼んでいる。
アルヴィスの生家であるヴェルトマー家はセリスの統治の下でも存続を許され、アルヴィスの弟のアゼルの血筋により継承された。アルヴィスの娘である皇女ユリアはセリスの庇護という名の監視のもと王宮で暮らしたとされるが、その後の行方は知られていない。
神器ファラフレイムを受け継ぐ魔法戦士ファラの末裔。かつてロプト帝国を打倒した聖戦士ファラの血を受け継ぐ十二戦士の末裔でありながら、暗黒神ロプトゥスの血も受け継いで生まれてしまった悲劇の人物である。
父親はヴェルトマー公爵ヴィクトル、母親はヴェルダンの隠れ里出身のシギュン。アルヴィス本人も知らなかったが、シギュンはかつてロプト帝国に反旗を翻した皇族マイラの子孫である。
父親のヴィクトルは女癖が悪く、シギュンの他にも多数の女に手をだし、子供をあちこちで作っていた。シギュンはそのことに心を痛め、アルヴィスは苦悩する母親を見つつ育つことになる。
しかし、アルヴィスが7歳の時にヴィクトルは突如自殺してしまう。そのことにショックを受けたシギュンもまたヴェルトマー家を出奔し行方不明となってしまった。神器が使用できることが家督の継承権に直結する『聖戦の系譜』世界においては年少であろうとも当主の資格は十分であり、わずか7歳でヴェルトマー家の当主となった。
彼が当主になってまずやったことは、父があちこちに作った妾や兄弟たちの追放である。アルヴィスは自分やシギュンによく仕えてくれた下女と彼女が生んだアゼルを残して他の兄弟たちを公爵家から追放した。母親が苦しむ原因となった彼らをアルヴィスは許せなかったのである。
父と母をほぼ同時に亡くし、天涯孤独の身となったアルヴィスは唯一残したアゼルを特にかわいがった。しかし、その愛情が深すぎるが故にアゼルには兄に対する恐怖を感じている。
上記の嘘歴史でも述べたがロプト教は信者であるというだけで火あぶりにされるほどの迫害を受けている。アルヴィスはよりによってそのロプトの頂点に君臨していたロプト皇帝の血を受け継いでおり、もしこのことが発覚した際には間違いなく火刑に処される立場である。
自分がロプト皇帝の血を引くことを暗黒教団の長であるマンフロイによって知ったのちは、自分に流れているのはロプト皇帝に逆らって戦った聖戦士マイラの血であるとマンフロイに宣言し、「差別のない、誰もが住みやすい世界を作る」ことを目的に巨大な陰謀に身を投じていくことになる。
序章にて突如侵攻してきたヴェルダン軍と戦うシグルドの元を訪れ、国王からシグルドに贈られた銀の剣を託し、彼を王国公認の聖騎士に任じた。また、この時弟のことも気にかけているが、直接声をかけることは控えている。
その後しばらく姿を現さないが、ストーリーで他のキャラクターたちによって彼の生い立ちや暗黒教団との結託などが説明される。また、シグルド追討の任を受けたレプトールとランゴバルトが登場するが、そこでアルヴィスも彼らと共謀してシグルドを陥れたことが判明する。
第4章のオープニングにて彼がグランベル王国王族の血を引く娘と交際をしていることが伝えられるが、その娘こそ第3章でさらわれたシグルドの妻ディアドラである。
第5章ではそれまで共謀してきたレプトールを裏切り、シグルド軍と協力してレプトールを亡き者にする。さらにシグルド軍もだまし討ちして、バーハラの悲劇を引き起こす。
これもすべてはアルヴィス自らがグランベルの王となるために暗黒教団と起こしたものであり、物語の悲劇の多くの原因はアルヴィスに帰結する。
国内国外の多くの諸侯が戦死しその力を減らしたのを見計らって彼は大陸制覇に乗り出す。そしてディアドラを妻に迎え、グランベル帝国を建国し、自らの野望であった「差別のない、誰もが住みやすい世界を作る」ことに成功した…かに見えた。
実はアルヴィスの妻であるディアドラは、アルヴィスの母親シギュンとグランベル王国王子クルトの間に生まれたアルヴィスの異父妹であり、アルヴィスは実の妹と結婚し子供をもうけたことになる。その結果、ロプトの血は混じりあい、かつてのロプト皇帝と同等の血の濃さを持つものが生まれてしまった。
アルヴィスとディアドラの子供であるユリウスとユリアのうち、兄のユリウスはアルヴィスがおそれていたロプトの血を濃く受け継いで生まれてきた。ユリウスが15歳になった日、暗黒教団から一冊の魔道書がユリウスに贈られると、その魔道書ロプトゥスの力によりユリウスは暗黒神の血に覚醒してしまう。
暗黒神の力を止めることはアルヴィスにもかなわず、ユリウスは唯一ロプトゥスに対抗できるナーガの血筋のもの、つまり母であるディアドラと妹のユリアに手をかけようとした。ディアドラの必死の抵抗によりユリアこそ逃れることができたものの、ディアドラはその場で死亡。アルヴィスはそれ以降息子であり暗黒神の化身であるユリウスに逆らうことができなくなってしまい、グランベル帝国の舵取りも暗黒教団に乗っ取られてしまう。
そして生まれたのはかつてのロプト帝国の暗黒時代の再来であった。人々は圧政に苦しみ、ロプト教団の子供狩りによって各地の子供たちは集団で誘拐された。それはかつてアルヴィスが望んだ世界とは大きくかけ離れたものであった。
自らの力ではもう暗黒教団とロプトゥスから世界を救うことができないと判断したアルヴィスに残された手段は、かつての宿敵シグルドの息子セリスが率いる解放軍と、今やただ一人のナーガの血族となった娘のユリアに望みを託すことだけだった。
彼はひそかにかつてのシグルドの腹心パルマークを呼び出し、彼にシグルドの使っていた神器ティルフィングを渡し、それを解放軍の盟主セリスに届けるよう依頼する。
ティルフィングを振るうセリスによってアルヴィスは討ち取られた。それは一つの時代の終焉であり、一人の男の贖罪でもあった。
エンディングではアルヴィスのヴェルトマー家は弟アゼルの血縁の者によって引き継がれる。しかし、ファラ直系は絶え、ファラフレイムの継承も絶えることになった。
聖戦の系譜という物語の発端にして黒幕という立ち位置に加え、ヒロインを寝取る、バーハラの悲劇の首謀者、近親相姦、息子に実権を奪われる情けなさ、など、嫌われる要素はてんこ盛りなのだが、彼の背景を知ってしまうとその悲惨な幼少期や血の呪縛など同情できる点も多いこと、さらにはユリウスに実権を奪われるまでは良い政治を行っていたことや彼に対して忠誠を誓っているものも多く見られるなど評価できる点も多く見えてくる。なによりアルヴィス打倒後に前半主人公のシグルドの亡霊からアルヴィスに同情するかのような発言も出ており、彼自身も悲しい運命に振り回された被害者だったとも受け取れてしまう。
そのため、アルヴィスに対する好悪はプレイヤーによって大きく揺れており、評価が分かれるキャラクターである。
『聖戦の系譜』のスピンオフである『トラキア776』ではアルヴィス本人は登場しないが、なんと彼の隠し子が登場する。
実はユリウス・ユリアが生まれるより前に腹心だったアイーダ将軍との間に長男サイアスを設けており、しかもその子にはファラ直系の聖痕が現れているという事実が明かされた。
この隠し子発覚により、ファラフレイムの継承が絶えることは回避されたのだが、戦後のヴェルトマー家とファラフレイムの継承がどうなったのか非常に気になるところである。また、アイーダ将軍をお手付きにしていた当り、やはり血は争えないというのだろうか。様々な事情が重なり、この隠し子発覚もなんとも割り切れない思いが残る設定となっている。
『トラキア』自体『聖戦』とは矛盾している部分も多い作品であるため、あくまでパラレルワールドにしておいた方がいろいろとおさまりはつくかもしれない。
序章で登場した際は敵にぶつかれば神器ファラフレイムの容赦ない炎で消し炭にしてくれる。しかし、あくまで彼はゲストユニットであり、主人公のシグルドと会話して銀の剣を渡したのちはさっさと帰ってしまう。
第2部では10章にて専用職エンペラーで登場。「見切り」スキルにより防御にも隙がなく、ゲーム中屈指の強敵になっている。
アルヴィスの専用神器であるファラフレイムは攻撃力30に加えて魔力+10、防御+10、魔法防御+10のボーナスが得られる。アルヴィスの魔力も30でカンストしているので実際の攻撃力は30(魔力)+30(武器攻撃力)+10(魔力ボーナス)=70となる。
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掲示板
111 ななしのよっしん
2024/05/30(木) 04:05:33 ID: 5Uz1/o5nCl
コンプレックスっつーか
かーちゃんが根絶やし推奨されてる重度の被差別血統だからねえ
冗談抜きで命が掛かってんだもの
父方の血統に拘って誇示するのはまあ当たり前よ
112 ななしのよっしん
2025/02/10(月) 17:00:49 ID: ze/hSF/NUc
ロプトの血だって「自分に流れているのは民の為に戦ったマイラの血だ」って言っていたからな
ロプトウスではない、と自分に言い聞かせているようにも見える
113 ななしのよっしん
2025/03/25(火) 19:18:38 ID: 6MMWh29Lcm
シグルド抹殺までが全盛期でそれ以降はガタ落ちな印象
ロプト教団に乗っ取られて息子が何もかも自身を上回り制御不可解なロプトゥス化はある意味シグルド時代で散々やりたい放題してきたツケが回ってきたと思ってる…
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最終更新:2025/03/28(金) 19:00
最終更新:2025/03/28(金) 19:00
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