出生主義(しゅっしょうしゅぎ)または、ナタリズム(natalism)とは、出生に対して肯定的意見を持つ立場のことである。
紛らわしい単語として出生地主義があるが、あちらは国籍に関する用語で、両親の国籍によらず、その地にて出生した人間に対して自動的に国籍を付与する方式である。アメリカ合衆国などが代表である。対義語は血統主義で、両親の血統に基づき国籍を付与する方式である。日本では原則こちらである[1]。
出生主義とは、人間がこの世に生まれてくること、人間が子供をつくり産むことを肯定的にとらえる考え方である。労働力の確保、宗教の拡大、動物的本能などの観点から支持されている。
労働人口が多ければ多いほど、技術や社会システムが発展し、高齢者に対する現役世代の割合が増えれば増えるほど老後の社会保障なども充実する。また、ミクロ的観点で見ても老後の介護や死後の相続などを自分の子供に任せることが可能となるため、出産しておくことが望ましい。
宗教は基本的に親から子供へ受け継がれるため、子供を産むこと自体が宗教の普及へ繋がる。実際にイスラム教・ユダヤ教・キリスト教の主な派閥は出産を奨励している。また、キリスト教では全ての人間は神から愛されて生を授かり、全ての人間は幸せになることができるとされているため、不幸な人が出るという前提に基づいている反出生主義は成り立たない。この考えはアメリカの中絶問題にも大きく関わっている。
現在、存在している生物は親を含めた祖先が繁殖を繰り返したことによって成り立っているため、現存している人間は反出生主義者も含めて、繁殖の本能を強く持っているはずである。
現在までに人間が築き上げてきた文明を後世に残さないのはもったいない。
愛の結晶とは?
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最終更新:2025/12/13(土) 06:00
最終更新:2025/12/13(土) 05:00
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