残価設定クレジット 単語

ザンカセッテイクレジット

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残価設定クレジットとは、自動車や高額な電化製品の購入に利用される、一種のローンである。略称は「残クレ」。

将来の価値(残価)をあらかじめ設定し、その残価を差し引いた金額を分割で支払っていく」という独特のシステムが最大の特徴である。

まるで未来の価値を先取りするような魔法の支払い方法だが、その仕組みを理解しないまま利用すると、思わぬ落とし穴にはまるため注意が必要である。

仕組み

たとえば300万円を5年後に100万円で下取りに出すと仮定した場合、この100万円が「残価」となる。

残クレでは、この残価分を支払いの対から除外し、残りの200万円と、200万円に対する金利だけを5年間で分割して支払う。通常のローン300万円全額分割払いするのにべて、々の支払額が大幅に軽くなる。

ただし、注意すべきは「残価にも金利がかかる」という点。このため、々の支払いは軽くても、総支払額は通常のローンより高くなる傾向にある。魔法はタダではないのである。

メリットとデメリット

メリット

デメリット

  • 最終的な支払いの選択
    契約満了時には、以下の3つの選択肢が迫られる。
    1. を返却する(残価の支払いはなし)
    2. 新しい乗り換え(残価の支払いはなし)
    3. 残価を一括で支払うか、再ローンを組んで乗り続ける
    この最後の選択肢で、高額な支払いができないと、借金が膨らむ悪循環に陥る危険がある。
  • 総支払額が高くなる
    最終的に残価を再ローンで支払うと、金利が二重にかかり、総支払額が跳ね上がる。賢く利用しないと、むしろ損をすることになりかねない。
  • 厳しい利用制限
    走行距離に上限が設定されるのが一般的。また、所有権が販売店にあるため、自由カスタマイズすることも難しい。制限を過したり、体に傷をつけたりすると、追加料金を請されるリスクがある。

他の支払い方法との比較:どれが「得」なのか?

「得」の基準は人によって異なる。自分のライフスタイル価値観に合わせて選ぶのが最も重要である。以下は自動車の場合で考えてみる。

残価設定クレジット 通常のローン 現金一括払い
向いている人
  • 数年ごとに新乗り換えたい
  • の支払いを最優先で軽くしたい
  • の売却や下取りの手間を省きたい
  • 十分な貯蓄がある
  • 金利や手数料を一切払いたくない
  • 借金をしないで購入したい
の支払額 非常に軽い やや重い なし
総支払額 高くなる傾向 較的安い 最も安い
乗り換え スムーズ 期間満了後、売却・下取り いつでも自由
所有権 販売店・ディーラー名義 自分名義 自分名義
走行距離制限 あり なし なし
カスタマイズ 制限あり 自由 自由

自動車以外の「残クレ」

残価設定クレジットのシステムは、新モデルが頻繁に登場し、数年後の残価がある程度予測できる商品と相性が良い。

まとめ:残クレ破産者が多い理由

々の支払いが安いから」という感覚の落とし穴こそが、残クレで破産する人が多い最大の理由である。

本来の予算をはるかえる高級品を安易に購入し、契約満了時の高額な「残価」を見通せていないケースが多発している。残クレは、魔法のような便利なツールだが、その仕組みとリスク全に理解しないと、かえって大きな借金を背負うことになる。

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