CASLとは、かつて国家資格の基本情報技術者試験に出題されていた架空のプログラミング言語である。
基本情報技術者試験(旧・第二種情報処理技術者試験)といえば日本で最も有名なプログラマー向けの国家資格だが、その基本情報技術者試験には午後科目に必修問題のアルゴリズム(擬似言語)の他、選択問題としてプログラミングの問題があった。ここではC言語、COBOL(2019年まで)、Java、Python(2020年から追加)、表計算ソフト(2009年から追加)などの個別のプログラミング言語を選択することとなっていたが、その中にCASLというアセンブリ言語が存在していた。
ただし、2001年に第二種情報処理技術者試験の名称が基本情報技術者試験に変更された際にCASLの仕様も変更されたため、2001年以降は正式名称がCASL IIとなっている。
このCASLは架空のアセンブリ言語であるが、これには以下のような理由がある。
また、CASLは実在しない言語であるため、問題冊子に仕様書が付いており、習得難易度もC言語などの高級言語ほど高くないため、表計算ソフトと並び初心者にオススメの言語とされていた。
※補足:ちなみに表計算ソフトもMicrosoft Excelなどの実在のソフトウェアではなく、情報処理技術者試験専用のオリジナルのソフトウェアとなっている。また、表計算ソフトにもマクロ機能の問題があるためアルゴリズムの知識が必要になるが、こちらもVBAではなく、オリジナルの擬似言語が使用されている。
2022年度の試験を最後にプログラミングの選択問題が廃止されたためCASLなどの特定の言語を習得する必要はなくなったが、現在も必修のアルゴリズム(擬似言語)の問題は存続している。
基本情報技術者試験の前哨戦として知られる以下の検定試験にも、かつてはCASLの問題が出題されていた。
掲示板
1 ななしのよっしん
2024/05/17(金) 14:39:23 ID: cyRM6F2ZAs
「表計算はマクロがあるし問題文が長いから、実はCASLの方が簡単」と言われることが多いよね。
2 ななしのよっしん
2024/05/22(水) 01:38:38 ID: 6wpc0v8kOm
計算機と向き合う上で大事な事を問うてくれる言語だよなぁ
これによる知識は通信技術やセキュリティとかにも繋がるし、ハードにも近いので当然として組み込みエンジニアリングにも使える。
もっとも、言語選択廃止前であっても基本情報技術者試験自体はどの言語においても2進数……というかビットの扱い方とか一般的に使われるアルゴリズムへの理解というまさに基礎を問われるので、どの言語でも大差ないのだけども。
「どの言語を使っても遜色なく動かせる実践的・即応的な技能が身につく」という点は魅力か?
全部が計算機の中で終わる事務系プログラマの能力を磨くには不適当だけれど、日本の強みであるロボット・自動車関連に携わるならば、学ぶだけで「これってこんな感じに実現してるのか!」となる言語でもある。
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最終更新:2024/05/23(木) 21:00
最終更新:2024/05/23(木) 21:00
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