基本情報技術者試験の科目免除制度では、日本の国家資格である「基本情報技術者試験」の科目免除制度について解説する。
そもそも基本情報技術者試験とは、主にプログラマーや若手のシステムエンジニア、大学生(特に情報系学科、経営学部)、IT系の専門学校生などを対象とした国家試験である。また、一部の工業高校や商業高校でもこの国家試験を受験する人がいる(ただし実際には高校生で基本情報技術者試験に合格できる人は稀)。
基本情報技術者試験には科目A(旧・午前)と科目B(旧・午後)の2つの科目があり、通常の場合、両方とも合格しなければならない。
科目AはIT全般に関する基礎知識を問われる科目で、一問一答の4択問題が数十問出題される。難易度は高くないが、出題範囲がとても広いので結構面倒くさい。セキュリティやデータベース、ネットワーク、コンピュータシステム、情報数学、開発、設計などの他、ITのイメージが薄いマネジメント系やストラテジ系(経営戦略、簿記、法律など)といったビジネス分野の問題も出題される。
科目Bは長文問題で、主にアルゴリズムとセキュリティについて問われる(昔はプログラミング言語の選択問題もあった)。こちらは論理的思考力が必要になる科目であるため難易度が高く、十分な対策が必要である。
このうち科目Aについては条件付きで免除制度があり、これを使えば1年間、科目Aの受験が免除されるので、本番の試験では科目Bだけ勉強すれば良くなるので、基本情報技術者試験に合格しやすくなる。
なお、この制度は2005年に導入された。
科目Aを免除してもらう方法としては、以下の4つのパターンのうちの1つを満たす必要がある。いずれの場合も最終的に修了試験に合格しなければならない。
主にIT系の専門学校で使われている方法である。また、一部の大学(特に情報系学科、経営学部)や工業高校、商業高校などでも実施されている。
情報処理推進機構(IPA)に認められた学校で講習(最低でも70時間以上)を受けてから、修了試験に合格しなければならない。
自分で資格予備校や通信教育などを予約し、有料の講座を受ける。最低でも70時間以上の学習が必要となる。
講座の費用は実施している会社にもよるが数万円程度かかるので、お金に余裕が無い人は要注意。
IPAに認められた一部の検定試験に合格した後に、講習を受けてから修了試験に合格するというルートである。
対象となる民間資格の例としては情報検定(J検)の情報システム試験の基本スキルなどがある。
なお検定試験に合格することで「既に講習の一部の履修した」と見做されるため、通常の講習より必要な学習時間が短縮されている。
サーティファイという会社が実施している情報処理技術者能力認定試験の2級第1部に合格した人が対象である(2級第2部は対象外)。
こちらも情報処理技術者能力認定試験2級第1部に合格した後に講習を受けなければならないが、情報処理技術者能力認定試験2級第1部に合格したことで「既に講習の一部を履修した」とIPAに認定されるため、通常の講習より必要な学習時間が短縮されている。
その後、サーティファイが問題を作成した修了試験に合格すると1年間、科目Aが免除される。ちなみにサーティファイの修了試験の問題は、通常の修了試験(後述)よりも問題数が少なくなっている。
サーティファイ以外のパターンで科目Aの免除を希望する場合、70時間以上の講習を受けた後にIPAが問題を作成した修了試験に合格しなければならない。
修了試験は本番の科目Aに近い形式で、4択問題が数十問出題される。セキュリティ、ネットワーク、データベース、ハードウェア、ソフトウェア、情報数学、マネジメント、ストラテジなどIT全般から出題される。
修了試験はほぼ本番の科目A(旧・午前)の過去問の使い回しであるため難易度は低く、ぶっちゃけ過去問の丸暗記でも合格できてしまうほどである。その代わり、丸暗記で突破すると科目Bが地獄になってしまうが…。
修了試験に合格すると1年間、基本情報技術者試験本番の科目Aが免除されるようになる。
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最終更新:2025/01/19(日) 22:00
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