SCP-210-FRとは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)……ではなくウサギである。
| SCP-210-FR | |
| 基本情報 | |
|---|---|
| OC | ウサギ🐰(Lapin) |
| 著者 | Acyde |
| 作成日 | 2016年11月11日 |
| タグ | ウサギ 動物 味覚 強制力 未定 蘇生 食物 |
| リンク | SCP-210-FR
|
| SCPテンプレート | |
SCP-210-FRはウサギである。特別収容プロトコル?いいえ、それはウサギである。
……ふざけているのではない。本当に、元の報告書にはこう書いてあるのだ。ではこれはわけわからないオb……ウサギ止まりなのだろうか。いいや、ちゃんと旧説明なるものが折りたたまれている。以下、その旧説明を見ていこう。
SCP-210-FRは体長38cm、体重2.1kgのウォーレンという名の黒ウサギで、毛皮は12mmの厚さであり、1日に平均350gのハーブや野菜を消費する。なるほど、ふつうのウサギである。
SCP-210-FRは体長14.9インチ、体重4.6ポンドの消炭色のアナウサギ(Oryctolagus cuniculus)である。視野は240°(頭の回転を含めると360°)であり、最高速度40km/hで走ることが可能。耳の大きさは7cm。まだふつうのウサギでしかない。というか、38cmは14.9インチだし、2.1kgは4.6ポンド、黒と消炭色といい、同じことを言い直してないか?
SCP-210-FRは質量と体重を持ち、#000000の毛色をした毛皮を持つウサギの雌個体。嗅粘膜は8億個の受容体から構成され、触毛は平均82mm。鼓動は毎分180回行われている。……だから同じことだって!#000000なんて色コード出してくるまで同じことを言わなくても……。
このあとも、SCP-210-FRが脊椎動物であり、脳がどうたらこうたらと、ふつうのウサギの説明が続く。しかし6パラグラフ目で唐突に、「この生物は120℃以上の温度に耐えることができません。」と不穏なコメントが入る。
そして7パラグラフ目で、なんとSCP-210-FRは愛情がこもった特製シチューであると説明される。料理されてしまった。3種のネギとシャラント産ブランデー、ヨーロッパブドウのジュースで漬け込んだSCP-210-FRのシチューはおいしいらしい。SCP-210-FRは幸せであるという。SCP-210-FRは慈悲深く、彼女は私であり、他人であり、なんでもないがゆえにすべてである。彼女は犠牲となり、味のない人生から救い、他者が必要とするときは地に還る。SCP-210-FRはもうない。SCP-210-FRはある。
そして研究主任の博士は不幸にも心不全でなくなった。次の研究主任は報告書を全面改訂することが求められている。SCP-210-FRは前研究主任の自宅のテーブルの上で発見された。脱走することもなかった。
何を言っているかわからないという人も多いだろう。このウサギは「その人にこのウサギについて詳しく知りたいと思わせ、このウサギへの信仰心を湧き起こさせ、やがては取り込ませたいとまで思わせる」という精神影響を与える、ふつうのウサギなのである。
ゆえに報告書前半はウサギならあたりまえのことを延々と述べられており、後半でウサギはシチューになって消費され、その後それを消費した博士は天に召され、ウサギは再生したのである。そして次の研究主任もまた、同じ文章で報告書を書き始めている。おそらく、次の研究主任もこのウサギの再生ループに巻き込まれ、ウサギをとにかく調べ、信仰し、何らかの形でウサギを食べて亡くなるのだろう。
- 本報告書を通常のフォーマットで書いたらどうなるかも書いてあり非常に参考になる。掲示板
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最終更新:2025/12/18(木) 17:00
最終更新:2025/12/18(木) 16:00
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