アーマード・コア4(ARMORED CORE 4)とは、フロムソフトウェア社からPS3、およびXbox360用に発売されているカスタマイズロボットアクションゲームである。
なお、タグとしては[AC4]が良く使われる。ただし、「エースコンバット4」といった他作品との重複があるので注意されたし。
人口の増加、食糧難、世界規模のテロ……様々な社会問題は鬱積し、国家はそれに場当たり的な対処をしてきた。
その中で力を蓄えた“企業”達は国家を見限り、支配体制を奪う革命戦争を起こした。
後に『国家解体戦争』と呼ばれるそれは物量で圧倒的に劣るとされた企業側が圧倒的優勢を保って勝利した。
企業側が保有していた「コジマ粒子」という新物質とその技術を投入した新型兵器「アーマードコア・ネクスト」は機動力・堅牢さ・火力というあらゆる面で既存兵器を凌駕し、事実として26機のネクストにより国家は解体されることとなった。
それから十年の月日が経ち、企業は市民をコロニーという局所に集中させた。力のある一部の者のみが代表として自由市場に参加し、残りの過半は日々の僅かな糧食を得るために労働に勤しむ。そんな半社会主義的な経済形態「パックスエコノミカ」が機能していた。
コロニー「アナトリア」
国家解体戦争以前は故イェルネフェルト教授先導の下、ネクスト操縦技術研究で名を馳せていたが、その技術が流出。
かつての地位は失われ、パックスエコノミカ以後は片田舎のコロニーとして貧困に喘いでおり、私はこの状況を打開すべく悩んでいた。
そこに現れたのが教授の娘、フィオナが連れてきた元レイヴンの男だった。
かつて伝説とまで呼ばれたレイヴンにネクストを駆る素質があることを知った私は一つの方策を思い付く。
『“研究用”として企業から借用したネクストを“実践試験”と称し、傭兵業の商品とする』
フィオナには反対されたが、現在の経済状態はその反対を押し切るに足るものであった。
それが後に『リンクス戦争』と呼ばれる大戦に発展すると知らずに。
エミール・グスタフ
次世代機であるPS3、およびXbox360へプラットフォームへ移したことからあらゆる面で完全なリニューアルをした作品。便宜上それ以前の作品を“レイヴン作品”と略称する。
世界観はレイヴン作品のような遠い未来の架空世界ではなく、現実世界に近い世界観であり、事実として現在の地理的名称が出てくる(「アナトリア」も実在の地名。探してみると面白いだろう)。
レイヴン作品ではACと他の兵器との明確な戦力差が明示されなかったが、それらが整理され、特にコジマ粒子という設定に基づいた超兵器が主役=アーマードコア・ネクストという立場を取っている。
何よりも操作面はレイヴン作品と別物である。操作系はもちろん、3次元戦闘主体となり、煩雑な管理項目が削られることでよりシンプルに整理され、スピーディに仕上げられた。
(それでも操作難度は高い。プレイする場合、タグ「リンクス養成動画」で予備知識を得ることをお奨めする)
パーツも、慣例として値段と性能が比例していたものが廃止。全てのパーツが明確な個性と一線級の性能で揃えられることとなり、「旧型だから使えない」といったパーツが完全に無くなった。よって、アセンブルの知識の無い初心者でも攻略しやすい。
(ただし、パーツラインナップの不足から、特に続編のACfAと比較すると中量二脚以外の選択肢が少ないという欠点もある)
本格的なネットワーク対戦が実装され、対戦会も多く行われた作品でもある。(ハードウェア間互換は無し)
何よりこの作品の魅力はストーリー面であるといえる。
エミール・グスタフによる回顧というスタイルで描かれている他、他のシリーズ作品と変わって主人公や、周辺人物に明確な設定や過去があること。
そしてその人物たちがミッション内で交わす豊富なやり取りの濃密さ、深さも興味深いところ。
また、難易度NORMALはいわば「ダイジェスト」という形を取っており、策謀家達の意図、本心といったものはHARDをプレイすることで見えてくるということから、長く遊べる仕様となっている。
そこに星野康太氏による楽曲も加わり、一本道で進むストーリーや演出はさながら映画のようであり、続編のフォーアンサーよりもシナリオ・演出面ではこちらの方を高く評価するファンも多い。
それでありながら、『結果だけを見せて過程を見せない』というフロム・ソフトウェアらしい物語作りは一貫している。
この作品はニコニコ動画始動と時期を同じくしたアーマード・コアでもある。
ニコニコ動画の盛り上がりと共にプレイ動画のみならず多数のMADや架空戦記シリーズが投稿され、ニコニコ動画と発展を共にした作品である。
特にキャラクターに容姿を設けず、物語に至るまで想像の余地があることから優秀な素材集としても注目された。
タグ「コジマ汚染患者シリーズ」「アーマードコア良作MAD」等のタグが付いた動画はシリーズ作品のゲームとしてはかなりの多さであることがそれを物語る。
※リンクスナンバーとは、№26までは国家解体戦争で挙げた戦果の高い者順から付けられ、それ以降のナンバーは登録された順に付けられている。特に№26までのリンクスは「オリジナル」と呼称される。同時に、企業などに全く属さず、ナンバーを与えられていないリンクスは「イレギュラー」と呼称される。
かつてアーマードコア・ネクストの技術研究の最先端を担っていた。
技術流出後、対外的な商品が無くなり、パックス以後は貧困の一途を辿る。
「国家解体戦争」では伝説とまで言われたほどの戦果を挙げたノーマルAC乗り(レイヴン)
戦後、負傷していたところをフィオナに介抱され、アナトリアに隠遁していたが、
エミールの提案を受け入れ、新たにネクスト乗り(リンクス)として戦場に戻る決意をした。
リンクスナンバーは39。AMS適正が低く、ネクスト操縦には過大な肉体的負荷を背負うが、
それをレイヴンとしての経験で補う。後に「アナトリアの傭兵」と呼ばれるその人物である。
イェルネフェルト教授の娘であり、主人公をアナトリアに招いた女性。
エミールの構想に同意するも、再度主人公を死地へ送ることへ後ろめたさを隠しきれない。
主人公の戦況オペレーターを務めるが、本職ではないため手際が悪いところや感情的にるところがあるなど従来のアーマード・コアのオペレーターとは趣を異にする。
アナトリアの経済発展のため、ネクスト戦力による傭兵業を実行する人物。
チャプターの合間に回顧録を話すのも彼。かつて教授の下でネクスト研究をしていた。
研究者でありながらネクスト借りパクという大博打を打つ程冷徹かつ政治的に優れた人物である。
ネクスト操縦関連技術に優れたコロニー。
大戦以後はそのネクスト技術を巡っての企業間抗争に巻き込まれる不穏さを隠せない。
アナトリアと同じく、ネクストによる傭兵業を担うリンクス。
各企業への牽制としてアスピナ専属のネクスト戦力である一方で傭兵として活躍している。
リンクスナンバーは最も若い40だが、登録されるより前からAMSの被検体となっていた最初期のテストパイロットであり、経験・AMS適性共に高い。
愛機「ホワイトグリント」は全身を軽量パーツで揃えた高機動型。一撃離脱用の火力も充足したカスタム機であり、企業標準型ではない。ゲームで登場した時の戦力も高く、初心者リンクスの一つの壁である。
フィオナとは旧知の仲であり、お互いを懐かしむ台詞も交わされる。
レイレナード陣営筆頭。ジェネレーター技術を中心に戦力としてのネクストとしての技術水準の高い企業。
標準機「AALIYAH(アリーア)」は装甲が少ない代わりにプライマルアーマーを強化した高機動・短期決戦型。
装備も機体の特性に合わせた短期決戦に向けラインナップを揃える。
リンクスナンバーは1。
冷静かつ歴戦の戦士としての風格を持つ男。兵士として作戦遂行を第一としつつも強者を目の当たりにして喜ぶ一面もある。
愛機「シュープリス」はレイレナード系純正パーツのみならず、彼の戦果からBFF製ライフルやフレア、GA系のグレネードといった提携企業以外のパーツ活用を許されており、ハイバランスな中距離型。
オープニングムービーで砂塵舞う施設を単騎で襲撃しているのも彼。標準機アーリアの「鋭利」なフォルムは過去作にはありそうでなかったAC4シリーズにおける象徴的な機体であり、ジャケット絵も飾っている。
リンクスナンバー3。ACNXのアグラーヤ、ACLRのジナイーダに続く孤高の女性。
リンクスとの邂逅を望んで単独行動を行い、常に戦場に身を置くことを望む。
愛機「オルレア」は彼女専用に組まれたパーツが満載されており、ブレードによる格闘に特化した専用機である。
レイレナード陣営所属、レイレナード提携。
コジマ技術のリーディングカンパニーであり、GAEと共同開発も行っている。
粒子技術に優れ、プライマルアーマーを重視した製品のほか、FCSといった精密製品も輩出する。
何よりこの企業のパーツのみで揃えた機体、正式名「ランスタン」こと『アクアビットマン』は目も当てられぬ破綻設計であることが話題となった。
レイレナード陣営に所属する企業。
かつてはローゼンタールグループだったが脱退している。
製品は専属リンクスであるメアリー・シェリーの戦闘スタイルに合わせ、高精度狙撃重視のものが揃う。
また、イギリスをモデルにしていると思われる節がいくつかある。
リンクスナンバー5。プライド高い女性。
自身の実力に絶対的な自信を持つスナイパー。高飛車、ドSと思わせる台詞が多い。
愛機「プロメシュース」はスナイパーライフル主体の狙撃機体。
だが、高精度武器の命中率から迎撃戦に徹すれば近距離でも対応可能なハイバランス機でもある。
レイレナード陣営所属。
「レオーネ・メカニカ」「メリエス」「アルブレヒト・ドライス(アルドラ)」の3社連合である。
先端主義を掲げるレーザー兵器主体の企業。独特の曲面主体のデザインは生物的。
GAグループ筆頭。地上最大規模の資本を有する。
しかし、ネクスト技術及びリンクス育成では他企業に後れを取り、アナトリアの傭兵の最初のクライアントとなった。
技術力は無い分質実剛健な実弾兵器群の火力は高い。子会社も多く、パーツラインナップが多い。
企業標準機「SUNSHINE」はその姿・名前から「悪魔超人」と呼ばれ、プライマルアーマーに頼らないタフな設計を持つ。
GAのヨーロッパ支社であり、GAグループ内のコジマ技術を担っている。
アメリカ本社であるGAからの脱退を画策している。そのため、アクアビットと共同開発も裏で行っている。
GAグループ所属。象徴的なパーツ群には定評がある。
ヒロイックなデザインである標準機「HOGIRE(オーギル)」をはじめとした万能さを両立した性能は初心者でもわかりやすいが、特化品には向かない。
リンクスナンバー4。とあるミッションで主人公と協働する好青年。
プロモーションビデオで白昼の市街戦を華麗に行うのは彼の愛機「ノブリス・オブリージュ」。
天使を思わせる両背の翼状キャノンが特徴的な機体。通称『破壊天使』
ローゼンタールの提携企業であり、GAグループ所属。
ローゼンタール製標準機をベースに軽量化を施した機体を輩出するが、目立ったパーツラインナップは少ない。
が、政治力に優れ、このリンクス戦争をネクストの利用を最小限にして乗り切ろうとする。
ローゼンタール提携。
資源的な対立にあったGAとは提携グループの縁で協働する。
高機動・撹乱性を重視した企業標準機には連射、手数を重視したパーツラインナップを揃える。
反社会体制を掲げる武装勢力。アフリカが活動の中心地。
マグリブ解放戦線の中心となって活躍するイレギュラーのリンクス。
高い精神負担を対価に自身のAMS適性以上の性能を引き出し、身を削りながらネクスト戦力として企業と戦いづづけている。その姿から反社会体制組織の英雄とされている。
イクバール標準機ベースの「バルバロイ」を駆り、その3次元機動力で初心者を一人前に育てる「先生」の名前をファンから拝名している。
PVとオープニング。この時点からなんだただの実写かと言わしめんという気迫の片鱗が見える 。
MADも盛ん。他版権作品との混成MADが破綻無く動くのもこの想像の余地の大きさにある。
▶もっと見る
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/10(水) 20:00
最終更新:2025/12/10(水) 20:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。