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マクフィ

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マクフィ (Makfi)とは、2007年3月4日生まれのイギリス生産・フランス調教の競走馬である。鹿毛の牡馬。

主な勝ち鞍
2018年:2000ギニーステークス(G1)ジャック・ル・マロワ賞(G1)ジェベル賞(G3)

概要

父Dubawi、母Dhelaal、母父Green Desertという血統。

父Dubawi(ドバウィ)は現役時代にG1を3勝した大種牡馬。マクフィはその初年度産駒。

母Dhelaalは未出走馬。半兄にG1馬Alhaarth(アルハース)、半姉には日本に輸入された重賞馬でサナシオンの母母でもある*グリーンポーラなどがいる。

母父Green Desert(グリーンデザート)はG1は1勝ながら大種牡馬となった。

シャドウェルスタッド(Shadwell Estate Company Limited)で生産され、セールで27,300ポンドで落札された後、マシュー・オッフェンスタットの名義で所有となった。血統のわりに安価で購入できたことが決め手であったという。

戦績

2歳(2009年)

ミケル・デルザングル厩舎に入厩し、11月のロワン賞でデビュー。5番人気であったが、マキシム・ギュイヨンを鞍上に中団待機から1馬身半差付けて勝利した。

3歳(2010年)

3歳初戦は4月のジェベル賞(G3)。クリストフ・ルメールを鞍上に3番人気に支持され、後方からの差し切りで3馬身差付けて勝利。

ジェベル賞はプール・デッセ・デ・プーリッシュ(フランス2000ギニー)の前哨戦であるが、そちらではなくイギリスの2000ギニーステークス(G1)への出走が決定。9番人気となったが、中団後方からの競馬で1馬身差以上付けての勝利となった。ドバウィ産駒としてもG1初制覇。

ついでにニューマーケットの「ローリーマイルコース」に強いと評判のルメール騎手は1000ギニーステークスでも2008年のNatagora(ナタゴラ)[1]で勝利を収めていたが、これでイギリスクラシック競走2勝目となった。

6月にはセントジェームズパレスステークス(G1)にオリビエ・ペリエ鞍上で出走。1番人気に支持されたが、翌日の検査で喉に炎症が見つかるなど万全の体調でなかったこともあり、伸びを欠いて7着に終わった。

続いて8月のジャック・ル・マロワ賞(G1)にクリストフ・スミヨン鞍上で出走。ヨーロッパにおけるG1最多勝利記録がかかったGoldikova(ゴルディコヴァ)[2]に注目が集まる中で3番人気となった。レースでは3番手につけたGoldikovaをマークするように中団で進み、重馬場の影響でやや伸びを欠いたGoldikovaに2馬身半差付けて勝利した。なお、同競走は父父Dubai Millennium(ドバイミレニアム)、父Dubawiからの3代連続勝利であった。

9月にはクイーンエリザベス2世ステークス(G1)に出走。1番人気に支持されたが、中団からの競馬で今度は伸びを欠いて5着となった。

その後は白癬の影響もあり、検討されていたブリーダーズカップ・マイルへの出走を取りやめて引退することとなった。6戦4勝。

種牡馬入り

引退後の2011年からはイギリスのツイーンヒルズスタッドにおいて種付け料25000ポンドで種牡馬入りした。更にシャトル種牡馬として毎年ニュージーランドで供用されたほか、2015年からはフランスで供用されることとなった。

初年度産駒から複数のG1馬を輩出するなど一定の成功を収めたものの、期待には応えられなかったという評価であったようで、産駒でG1を2勝したMake Believe(メイクビリーヴ)が種牡馬入りしたこともあってか、2017年からは日本軽種馬協会で供用されることとなった。

供用初年度は種付け料220万円で142頭の牝馬を集め、以降も107頭、105頭と推移していたが、4年目の2020年は55頭に急落した。

ところが翌年の2021年には、初年度産駒が一定の成績を収めたことに加えてMake Believe産駒のMishriff(ミシュリフ)が活躍したこともあってか、250万円に値上げされたものの133頭を集めた。2022年は91頭、2023年は種付け料が200万円に減額されたものの40頭。

2024年は種付け料180万円の予定であったが、シーズン中に100万円への値下げが発表されたこともあってか、前年を上回る55頭を集めた。

重賞馬ヴァルツァーシャルや兵庫優駿などの勝ち馬である園田競馬のマルカイグアスなどダートで活躍する馬が意外と多いようだ。

血統表

Dubawi
2002 鹿毛
Dubai Millennium
1996 鹿毛
Seeking the Gold Mr. Prospector
Con Game
Colorado Dancer Shareef Dancer
Fall Aspen
Zomaradah
1995 鹿毛
Deploy Shirley Heights
Slightly Dangerous
Jawaher *ダンシングブレーヴ
High Tern
Dhelaal
2002 鹿毛
FNo.16-c
Green Desert
1983 鹿毛
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
Foreign Courier Sir Ivor
Courtly Dee
Irish Valley
1982 鹿毛
Irish River Riverman
Irish Star
Green Valley Val de Loir
Sly Pola

クロス:Northern Dancer5×4(9.38%)、Never Bend 5×5(6.25%)

主な産駒

記事のある馬は太字。

2012年産
  • Make Believe (牡 母 Rosie's Posy 母父 Suave Dancer)
    • 2015年プール・デッセ・デ・プーラン(仏G1)、2015年フォレ賞(仏G1)
  • Sofia Rosa (牝 母 Bislieri 母父 Encosta de Lago)
    • 2016年オーストラリアンオークス(豪G1)、2016年ロイヤルステークス(新G2)、2016年ローランドステークス(新G3)
  • Marky Mark (騸 母 My My Maree 母父 Testa Rossa)
    • 2015年マナワツサイアーズプロデュースステークス(新G1)、2015年エクリプスステークス(新G3)
  • Fabricate (騸 母 Flight of Fancy 母父 Sadler's Wells)
    • 2017・18年ウィンターヒルステークス(英G3)
  • Maimara (牝 母 Flight of Fancy 母父 Hernando)
    • 2015年リューリー賞(仏G3)、2016年エドモン・ブラン賞(仏G3)
  • Imposing Lass (牝 母 Imposingly 母父 Zabeel) 
    • 2017年ベルオブザターフステークス(豪G3)
  • Magic Circle (騸 母 Minkova 母父 Sadler's Wells)
    • 2018年ヘンリーII世ステークス(英G3)
2013年産
  • Bonneval (牝 母 Imposingly 母父 Zabeel)
    • 2017年アンダーウッドステークス(豪G1)、2017年オーストラリアンオークス(豪G1)、2017年ニュージーランドオークス(新G1)、2017年ジョン・F.フィーハンステークス(豪G2)、2017年サートリストラムフィリーズクラシック(新G2)、2017年ローランドステークス(新G3)
  • Noor Al Hawa (牡 母 Majestic Roi 母父 Street Cry)
    • 2016年州都デュッセルドルフ大賞(独G3)、2016年オイロパマイレ大賞(独G3)、2018年ヴィシー大賞(仏G3)
  • Eleonora (牝 母 Sopra Tutto 母父 Van Nistelrooy)
    • 2016年イシリアルステークス(豪G3)、2017年サンラインヴァーズ(新G3)
2014年産
  • Ho Ho Khan (牡 母 China Choice 母父 Encosta de Lago)
    • 2019年クイーンマザーメモリアルカップ(香G3)、2022年ホーバートカップ(豪G3)
  • Pop Star Princess (牝 母 Queen of Pops 母父 Pins)
    • 2021年ロトルアステークス(新G3)
  • Mate Story (牡 母 Tierra Luna 母父 Giant's Causeway)
    • 2016年トーマ・ブリョン賞(仏G3)
  • Ritani (牝 母 Elegant Emerald 母父 Unbridled's Song)
    • 2021年ウィンターカップ(新G3)
  • Matchbreaker (騸 母 Pineau 母父 Montjeu)
    • 2017年ウェリントンステークス(新G3)
2015年産
  • Run Naan (騸 母 Raneen 母父 Perfectly Ready)
    • 2017年マリバーノンプレート(豪G3)
  • Petit Fils (騸 母 Mamie Zane 母父 Orpen)
    • 2019年エドゥヴィル賞(仏G3)
  • Attorney (騸 母 Tia Kia 母父 Montjeu)
    • 2020年コリン・スティーヴンクオリティハンデキャップ(豪G3)
2016年産
  • Marroni (騸 母 Bacio del Vinto 母父 Encosta de Lago)
    • 2021年マナワツカップ(新G3)
2017年産
  • Mkfancy (牡 母 Fancy Green 母父 Muhtathir)
    • 2017年クリテリウム・ド・サンクルー(仏G1)
  • Expat (牝 母 Caution 母父 Galileo)
    • 2022年ミリーフォックスステークス(豪G2)、2021年ベルオブザターフステークス(豪G3)
  • Needle and Thread (牝 母 Fleece 母父 Daylami)
    • 2021年ロイヤルステークス(新G2)
2018年産
  • オールアットワンス (牝 母 シュプリームギフト 母父 ディープインパクト)
    • 2021年アイビスサマーダッシュ(GⅢ)、2023年アイビスサマーダッシュ(GⅢ)
2019年産
  • ヴァルツァーシャル (牡 母 バイカターキン 母父 *エンパイアメーカー)
    • 2024年マーチステークス(GⅢ)
2022年産
  • イミグラントソング (牡 母 エルノルテ 母父 ディープインパクト)
    • 2025年ニュージーランドトロフィー(GⅡ)

関連項目

  • 競馬
  • 競走馬の一覧
  • 2010年クラシック世代
  • テイエムケントオー

脚注

  1. *因みに父は日本馬ディヴァインライト、父父はサンデーサイレンス。
  2. *この時点で既にG1を10勝していたが、最終的にG1を14勝して引退。
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