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その刃で、悪夢を断ち斬れ
『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 』 とは、漫画『鬼滅の刃』の劇場版第1作目である。PG-12。
| 劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 |
|
| 基本情報 | |
|---|---|
| 原作 | 吾峠呼世晴([週刊少年ジャンプ]連載) |
| 監督 | 外崎春雄 |
| 脚本制作 | ufotable |
| アニメ制作 | ufotable |
| 配給 | 東宝・アニプレックス |
| 公開 | 2020年10月16日 |
| 映画テンプレート | |
2016年から2020年まで週刊少年ジャンプで連載され好評を博した漫画『鬼滅の刃』。本作はその劇場版第1作目であり2019年9月に放送終了したTVアニメ1期の続編となる。2019年9月28日のTVアニメ1期最終回「新たなる任務」のエンディング後に特報として情報が初公開。世界的な流行を見せる新型コロナウイルスの影響により公開延期・中止も危惧されていたが、2020年4月10日に予告編第1弾が放送され映画公開は2020年10月16日に決定したことが報じられた。
ストーリーは原作の7・8巻を踏襲しており、無限列車を舞台に主人公竈門炭治郎一行と遭遇した十二鬼月との死闘が展開される。また、無限列車編は鬼殺隊の炎柱、煉獄杏寿郎の活躍が大きな見所となっており、彼の生き様が映画でどう描かれるかも注目されている。
監督はufotable所属のアニメーター、外崎春雄。TVアニメ『鬼滅の刃』で監督として手腕を発揮した氏が、劇場版でも引き続き監督を任されている。外崎氏が劇場アニメの監督をするのは本作が初となる。また、キャラクターデザイン担当の松島晃をはじめとしてTVアニメ『鬼滅の刃』のスタッフの多くが本作の制作に携わっており、登場人物のキャストもアニメ版の声優が続投している。
なお、原作未読者への配慮故か公開前の映画のイメージイラストや予告編では猗窩座の存在は伏せられており、キャストも非公開となっていた。公開後の新予告編では情報が明かされ、キャスト欄にも石田彰が追加されている。
上映初日からIMAX版の上映が開始されたほか、12月26日からは4DX・MX4D版の上映が開始された。2021年3月27日からはドルビーシネマ版の上映が予定されている。
Blu-ray&DVDは2021年6月16日発売予定。
果てなく続く
無限の夢の中へ蝶屋敷での修業を終えた炭治郎たちは、次なる任務の地、《無限列車》に到着する。
そこでは、短期間のうちに四十人以上もの人が行方不明になっているという。
禰󠄀豆子を連れた炭治郎と善逸、伊之助の一行は、
鬼殺隊最強の剣士である《柱》のひとり、炎柱の煉獄杏寿郎と合流し、
闇を往く《無限列車》の中で、鬼と立ち向かうのだった。
※映画公式サイトより引用
※映画公式サイトより引用
本作は公開に先駆けて各メディアが大々的にプロモーションを行っており、ジャンプアニメと縁の深いフジテレビは10月10・17日の2週に渡ってTVアニメ第1期の総集編(1〜5話の「兄妹の絆」・15〜21話の「那田蜘蛛山編」)を放送[1]。めざましテレビにおいてはめざましジャンケンに煉獄をはじめとしたキャラクターを登場させている。他、各ワイドショーも映画を取り上げ、アニメ版の高評価で急上昇した原作の知名度は更に加速した。
コンビニ大手のローソンは炭治郎らメインキャラや九柱を押し出したキャンペーンを展開、毎年ニチアサカレーを発売している丸美屋食品やUHA味覚糖、ダイドードリンコといった小売店・飲食品メーカーらも賛同し、鬼滅映画を後押し。
結果、公開からの3日間の興行収入は46億円をマークする鬼スタート。アニメ邦画では「君の名は。」「天気の子」といった新海誠作品の同記録を大きく塗り替え、その7日後には公開からわずか10日間で興収100億円の大台を突破した。この記録は国内上映作品では歴代最速となり、当日のSNSには”煉獄さん100億円の男”なるトレンドワードも登場。
その後も順調に記録を重ね、公開から1か月で興行収入233億円の記録を樹立。なおこの後も入場者特典配布を4回に分けて行った他、原作コミックス最終23巻が発売され、話題性は事欠かない。
この大ヒットで、主題歌を歌うLiSAもこの年のレコード大賞を本作主題歌の『炎』で受賞し、さらに翌日の紅白歌合戦では『鬼滅の刃スペシャルメドレー』を披露した。
下記にある通り、2020年12月の第4週で日本国内における映画興行成績の歴代1位を更新。今後は興行成績週間ランキング連続1位と4DX上映作品の興行収入記録更新、各映画賞の受賞にも期待されている。
ちなみに、歴代1位となったことが判明した12月28日は奇しくも禰豆子の誕生日であり、ファンは二重の喜びを味わうことになった。
| 週末 | 累計 | 備考 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 観客動員 (万人) |
興行収入 (億円) |
観客動員 (万人) |
興行収入 (億円) |
||||
| 1週目 | 1位 | 251.0 | 33.5 | 342.0 | - | 46.2 | - |
| (2020年10月17・18日) | (初日からの3日間) | ||||||
| 2週目 | 1位 | 227.3 | 30.4 | 798.3 | 32位 | 107.5 | - |
| (10月24・25日) | (公開10日間) | ||||||
| 10月31日 | - | - | - | 1075.1 | 12位 | 145.1 | - |
| - | (公開16日間) | ||||||
| 3週目 | 1位 | 202.8 | 25.0 | 1189.1 | 10位 | 158.0 | ファーストデーと日曜日が重なる (11/1) |
| (10月31日・11月1日) | (公開17日間) | ||||||
| 4週目 | 1位 | 129.6 | 17.7 | 1537.4 | 5位 | 204.8 | 飛び石連休 (11/3) |
| (11月7・8日) | (公開24日間) | ||||||
| 5週目 | 1位 | 114.7 | 15.2 | 1750.5 | 5位 | 233.5 | 来場御礼入場者特典第1弾配布開始 (11/14) |
| (11月14・15日) | (公開31日間) | ||||||
| 6週目 | 1位 | 74.8 | 10.3 | 1939.8 | 3位 | 259.2 | 公開初の連休 (11/21-23) |
| (11月21・22日) | (11月23日までの39日間) | ||||||
| 11月28日 | - | - | - | 2021.2 | 2位 | 270.6 | 来場御礼入場者特典第2弾配布開始 (11/28) |
| - | (公開44日間) | ||||||
| 7週目 | 1位 | 71.2 | 10.0 | 2053.2 | 2位 | 275.1 | - |
| (11月28・29日) | (公開45日間) | ||||||
| 8週目 | 1位 | 46.6 | 6.6 | 2152.5 | 2位 | 288.5 | - |
| (12月5・6日) | (公開52日間) | ||||||
| 9週目 | 1位 | 65.5 | 9.4 | 2253.9 | 2位 | 302.9 | 来場御礼入場者特典第3弾配布開始 (12/12) |
| (12月12・13日) | (公開59日間) | ||||||
| 10週目 | 1位 | 28.2 | 3.9 | 2317.6 | 2位 | 311.7 | ここまで長期休暇を未経験 |
| (12月19・20日) | (公開66日間) | ||||||
| 12月26日 | - | - | - | 2383.0 | 1位 | 321.3 | 来場御礼入場者特典第4弾配布開始 (12/26) 4D版上映開始 (12/26) |
| - | (公開72日間) | ||||||
| 11週目 | 1位 | 57.6 | 9.8 | 2405.0 | 1位 | 324.8 | - |
| (12月26・27日) | (公開73日間) | ||||||
| 12週目 | 1位 | 42.5 | 6.8 | 2548.5 | 1位 | 346.4 | - |
| (1月2・3日) | (公開80日間) | ||||||
| 13週目 | 2位 | 18.0 | 3.0 | 2621.1 | 1位 | 357.9 | 緊急事態宣言発出 (1/8) この週は各地で大雪となる大荒れな天候であった。 |
| (1月9・10日) | (1月11日までの88日間) | ||||||
| 14週目 | 1位 | 12.3 | 2.0 | 2644.6 | 1位 | 361.8 | - |
| (1月16・17日) | (公開94日間) | ||||||
| 15週目 | 1位 | 11.2 | 1.8 | 2667.4 | 1位 | 365.5 | - |
| (1月23・24日) | (公開101日間) | ||||||
| 16週目 | 2位 | 10.5 | 1.7 | 2688.1 | 1位 | 368.8 | - |
| (1月30・31日) | (公開108日間) | ||||||
| 17週目 | 2位 | 9.2 | 1.5 | 2707.1 | 1位 | 371.8 | - |
| (2月6・7日) | (公開115日間) | ||||||
| 18週目 | 3位 | 7.7 | 1.2 | 2727.1 | 1位 | 374.9 | 飛び石連休 (2/11) |
| (2月13・14日) | (公開122日間) | ||||||
| 19週目 | 3位 | 9.5 | 1.5 | 2745.3 | 1位 | 377.8 | 先週の2/14夜にTVアニメ2期が発表された。 |
| (2月20・21日) | (公開129日間) | ||||||
| 20週目 | 2位 | 10.0 | 1.6 | 2768.3 | 1位 | 381.4 | 飛び石連休 (2/23) |
| (2月27・28日) | (公開136日間) | ||||||
| 21週目 | 2位 | 9.7 | 1.6 | 2788.0 | 1位 | 384.5 | この週をもって、IMAX・4D上映のほとんどが一旦上映終了。 |
| (3月6・7日) | (公開143日間) | ||||||
| 22週目 | 4位 | N/A | N/A | 2800.3 | 1位 | 386.1 | - |
| (3月13・14日) | (公開150日間) | ||||||
| 23週目 | 7位 | N/A | N/A | 2812.4 | 1位 | 387.8 | この週をもって、緊急事態宣言が解除。 |
| (3月20・21日) | (公開157日間) | ||||||
| 24週目 | 3位 | 11.2 | 1.7 | 2830.1 | 1位 | 390.4 | 来場御礼入場者特典第5弾配布開始 (3/27) ドルビーシネマ版上映開始 (3/27) IMAX・4D上映が順次再開する。 |
| (3月27・28日) | (公開164日間) | ||||||
| 25週目 | 2位 | 15.3 | 2.4 | 2857.6 | 1位 | 394.4 | 来場御礼入場者特典第6弾配布開始 (4/3) |
| (4月3・4日) | (公開171日間) | ||||||
| 26週目 | 4位 | N/A | N/A | 2869.7 | 1位 | 396.2 | - |
| (4月10・11日) | (公開178日間) | ||||||
上記のような成績の結果、コロナ禍における映画館の救世主と化した。実際、配給元である東宝は、映画営業部門の興行成績が10月が前年比443%、11月が前年比1063%になったことを発表している[10]。
梅田地区ではTOHOシネマズ梅田と梅田ブルク7の2館で上映していたものを観客の需要に耐えきれず、急遽11月6日から大阪ステーションシティシネマで上映を開始した。
また、10月から長期休館見込みで休館していた大津アレックスシネマが、同系列館での本作の観客の入りの良さを聞き、11月6日から営業再開したと言うエピソードもある。
セカンドランはわずか上映2週間でスタートし、同時上映が配給元の都合で叶わなかった鳥取シネマや、普段は深夜アニメの劇場版を上映する機会が訪れない延岡シネマ[11]などと言った単館でも上映され、映画館さえあればどこでも見られると言う状況になった。この状況は歴代1位となるまで続き、ファーストラン含めてその間に上映終了した映画館は一部[12]を除き無く、どの映画館でも本作の恩恵を受けていたのは間違いない話である。
公式側もこれに応える形で、フジテレビ系列での特番放送を追加で実施したほか[13]、公開後予告編第2弾が制作されることになった(第1弾は予定通り)。
当然のことながら公開前からこのような成績となることは想定されていなかった。テレビアニメの続編であり、完結編でもないため、単行本の売り上げが絶好調であったとは言え(2020年は巣ごもり需要の影響もあって原作漫画の売り上げが伸びていた)、既存のファンが多数を占めるだろうと考えられていた。まして、PG-12指定というアニメとしては不利な条件も重なっている。実際ジャンプ原作漫画の劇場版の興行収入TOPは『ONE PIECE FILM Z』の68.7億円であったし、テレビアニメの劇場版のTOPも『名探偵コナン 紺青の拳』の93.2億円と100億円を下回っていた。本作の目標は100億円とされていたが、入場者特典の数からすれば50億円でも上出来であったと考える。
だが、本作はコロナ禍での上映にも関わらず、300億円以上の大ヒットを記録することになる。
本作が大ヒットとなった理由についてはいろいろ考察されているが、結局のところコロナ禍であったことが追い風になったと思われる。
本作の公開時期は邦画洋画問わず多数の映画が公開延期もしくは配信限定への切り替えとなっており、映画館が座席を余らせている状況であった。そこに前売券を多く売り上げていた本作が予定通り公開されることになり、閑散期と言うこともあってか多くの映画館が複数のスクリーンをフル回転させて上映させることになった(「時刻表のような上映」)。その結果、どの上映回も満席と言う事態になり、わずか3日で46億円の興行収入を記録することになった。
その後も以下の様々な要因で観客を獲得し続けることになる。
こうして、本作は映画の歴史に残る作品へと変貌していったのである。
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最終更新:2025/12/12(金) 20:00
最終更新:2025/12/12(金) 20:00
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