ケット・シー(Cait Sith、あるいはCat Sí、またはCat Sidhe)とは、アイルランドの伝承に登場する猫の妖精である。
概要
ケットは「猫」、シーは「妖精」を意味する(同じアイルランドの伝承にある女モンスター「バンシー」の「シー」も同じ語源である)。
人前では普通の猫のように装うが、そうでないときは二本足で歩き、人語も解するという。伝統的なケット・シーの姿は犬くらいの大きさで、胸毛の白い黒猫だという。それ以外の毛色や大きさのケット・シーが出てくる話もよくあるが、一方で人間の姿になる話はあまりない。アイルランド人はケモナー趣味ですねかわります。
一般的に人間に仇なすような存在ではないが、猫を虐げる者には容赦しないという。ヨーロッパでは猫は魔女の象徴(化身とも使い魔とも)と考えられてきたこともあり、キリスト教の土着神話否定によって悪魔として解釈されることもある。
アイルランドの民話に限らず、ケット・シーはファンタジー系の創作作品でもよく見かける存在である。扱いこそ様々だが、総じて原典通りの二足歩行の黒猫姿で登場することが多い。
同じような妖精にクー・シー(犬の妖精)がいるが、人間じみたケット・シーとは違ってこちらは常に四本足で歩くケモノの姿をしている。
主な登場作品
- ファイナルファンタジーシリーズ
- 『ファイナルファンタジーVI』にて魔石(召喚獣)として初登場。小さな王冠を頭に載せた、伝統的な黒猫の姿をしている。敵全体にコンフュ(混乱)の微妙な効果があった。意外にも、以降の作品には召喚獣としての出番がほとんどない。
FFにおけるケット・シーと言えば、パーティーキャラとして使用できた『ファイナルファンタジーVII』の印象が強い。デブモーグリのぬいぐるみに乗った黒猫で、関西弁で喋る賑やかし系キャラである。武器はメガホンで、これで足下のデブモーグリに命令して戦う。リミットブレイクは2つだけで、賽の目によってダメージが変わる「ダイス」、揃った絵柄で効果の変わる「スロット」と、前作のセッツァーを彷彿とさせる内容である。前作よろしく、スロットにはラスボスでも一撃死させる「オールオーバー」、味方全滅の「ジョーカーデス」も含まれている。このキャラクターについての詳細は「ケット・シー(ファイナルファンタジーVII)」の記事も参照。 - 女神転生シリーズ
- 『真・女神転生II』や『女神異聞録ペルソナ』などに登場する、序盤の雑魚悪魔。種族は魔獣。
サーベルを手に持ち、赤い羽根つき帽に赤いマントと、民話(および東映アニメ)の『長靴をはいた猫』を意識したと思われる姿をしている。 - 魔導物語シリーズ(ぷよぷよシリーズ)
- 「ふたごのケットシー」が登場する。双子のシャム猫(シャム双生児とかけている)で四足歩行と、人語を解する猫である点を除いては伝統的なケット・シーとかけ離れた姿をしている。
シリーズにおいてはMSX版『魔導物語』から登場(当時は「ふたごのシャム」名義)している古株雑魚キャラで、ぷよぷよシリーズでは『ぷよぷよ通』から登場している。
毒舌キャラらしく、アルル曰く「喋るとかわいくない」とのこと。
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関連項目
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- ページ番号: 5351244
- リビジョン番号: 2719254
- 編集内容についての説明/コメント:
「主な登場作品」>「ファイナルファンタジーシリーズ」で、ファイナルファンタジーVIIのケット・シーの単独記事への誘導を追記。