フィオナ・イェルネフェルトは、ゲーム『アーマード・コア4』及び『アーマード・コア フォーアンサー(fA)』の登場キャラクター。『4』の主要登場人物の一人であり、シリーズ恒例のオペレーターキャラ。
概要(AC4時代)
コロニー・アナトリアの主導的存在だったアーマード・コア・ネクスト技術の研究者・イェルネフェルト教授の娘で、国家解体戦争当時に死にかけていた主人公(後のアナトリアの傭兵)を救った張本人。父の部下であったエミール・グスタフや、コロニー・アスピナのジョシュア・オブライエンとも旧知の仲である。
教授の死後、技術流出が原因で貧窮するアナトリアを率いることになったエミールは、研究用に特例で保有が認められていたネクストを戦力化しての傭兵業を発案し、主人公に助けた恩を着せる形でその操縦者(リンクス)に仕立て上げる。フィオナは、リンクスとしての適性が低い主人公を利用することに罪悪感を抱え、せめてその助けになろうと、主人公のオペレーターに志願するのであった。
作中では全ミッションにおいて、主人公(とプレイヤー)を輸送機からの通信で支援する。
人物
設定らしい設定はほとんど公開されていないが、ACシリーズでは非常に珍しいことに、序盤のムービーパートで彼女の外見シルエットが描写されている。首までのストレートショートヘアということしかわからないが……。何故かファンアートでは金髪率が非常に高い。
声の演技は若め。年齢は恐らくは20代か30代くらいであろう。
主人公やエミールにはタメ口で話すが、ミッション中は自制しているのか、基本的に敬語を使う。ACシリーズでも珍しい、と言うか唯一の「戦場とは縁も縁もない出自の」オペレーターであり、緊張からか全体的に口調が硬い。ステージ演出の一部として、敵の捕捉が遅れ、慌ててレーダーに表示するうっかりさんな一幕もある。
輸送機からの発進前最終確認と、帰還後のデブリーフィングも彼女の役目。「作戦を確認します」「以上、作戦の確認を終了します」「無事でよかった 帰りましょう」「今は、ゆっくり休んで おやすみなさい」のセリフは一種の様式美としてプレイヤーの耳に残る。シリーズでも屈指の救いのないシナリオが展開されるAC4において、フィオナのセリフはほとんど唯一とも言える癒しである。
そして、この戦乱から、アナトリアの傭兵の名は
オリジナルに匹敵するネクスト戦力として認知されるようになる
…彼女は、それを危惧していた
私には、理解できなかったが
(少なくともゲーム中で描かれる範囲では)主人公の身を真剣に案じてくれる唯一の人物が、フィオナ・イェルネフェルトなのだ。
ストーリー中の活躍
ここから先は、『AC4』本編エンディングを 鑑賞後に閲覧することを推奨します。 |
主人公と共に戦いを重ねるうち、フィオナの発言もどこか明るくなってくる。
……終盤に差し掛かるにつれて、だんだんと「慣れてきた」ことを示すセリフが多くなってくるのが世知辛い所。
やっぱり、あなたは、特別なのかもしれない
作戦の確認を終了します
もう後戻りできないわねあなた、ほんとうにすごい
…あの頃は、ぜんぜんそんな風に見えなかったけど
懐かしいね…勝てるわ、あなたたちなら
一方で激化する戦いの中、デブリーフィングのセリフも悲痛なものが多くなってくる。
勝手な理由で、たくさんの人が亡くなって
汚染ばかりが拡がって…
あなたがいなければ、まだ、続いていたかもしれない
ほんとうに、ごくろうさま
帰ろう、アナトリアに
だが、彼女たちに安息の時が訪れることは、遂になかった。
突如としてアナトリアを襲撃する正体不明機と、オーメル・サイエンスのネクスト。主人公が齎したコロニーの繁栄はあっけなく崩れ去る。
…ねぇ…聞こえる?
…ありがとう!
彼女は、あの男を連れて、アナトリアを去った
私には、彼らを止める権利も、言葉もなかった
これ以上はやめておこう
それは、私の語るべき物語ではない
概要(fA時代)
こちらホワイト・グリント オペレーターです
貴方達は、ラインアークの主権領域を侵犯しています
速やかに退去してください
さもなければ、実力で排除します
反体制勢力ラインアークに身を寄せる女性。リンクス・Unknownとペアを組み、彼のネクスト・ホワイト・グリントの(事実上の)専属オペレーターとして、ラインアークの防衛を担う。
Unknownの正体は明かされていないが、彼女については設定資料等において「アナトリアのフィオナ・イェルネフェルト」と同一人物であることが明言されている。AC4から少なくとも15年近くが経過しているはずだが、声の演技は特に変わっていない。
人物
空白の十数年で何があったかは不明だが、完全に擦れており、終始淡々とした口調で話す。あの優しいアナトリアの女性の面影はほとんど感じられない。Unknownのことは「彼」、2人のことは「私達」と呼ぶ。
ラインアークの理念に共鳴しているのは確かなようで、企業連の走狗としてラインアークを叩こうとする主人公には「貴方は、昔の私達と同じです 考えてください。何のために戦うのか…」と語りかける。一方でラインアーク崩壊が決定的になると「でも、これで、ラインアークは終わりかもしれません…」と、まるで他人事の様に呟いている。
カラードランク1・オッツダルヴァのセリフからすると、この頃には「イェルネフェルト父娘がアナトリアの傭兵を生み出し、後の凋落を招いた」ということになっているようだ。アナトリアの傭兵本人がどうなったのかは不明だが、フィオナの「昔の私達」の発言をそのまま受け取るならUnknownがその人なのだろうか。しかし、Unknownが撃破された際にフィオナはろくに反応しない辺り、単純にそう考えてもよいものか……。
「フィオナの感情が完全に死んでる説」「Unknownは単なるコピー存在(AIや影武者)に過ぎず、本物のアナトリアの傭兵は他にいる説」「実はゲーム中に登場するフィオナもコピー存在である説」などなど、ファンの間では様々なフロム脳考察が行われている。
関連項目
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