那須川天心とは、日本のキックボクサーである。1998年生まれ、千葉県出身。現在の所属はCygamesとTARGET。
概要
5歳から弱虫だった那須川に、礼儀作法を身につける目的で父親が極真空手を始めさせたのが彼の格闘技人生のスタート。この空手の経験が那須川の現スタイルである「当てさずに、当てる」の原点となる。小学4年生の時に出場した全国大会にて、そのスタイルを身に着けるきっかけとなった南原健太と激闘を繰り広げ、大接戦の末優勝を果たした。
小学6年生の時にK-1のTV中継で映った魔裟斗の試合に憧れ、現在のキックボクシングに転向。中学時代はアマチュアの試合で105戦99勝、数々の大会でトップを獲るという圧倒的な成績を収め、同業界内でその名を知らしめた。
その後の2014年、中学を卒業すると現所属のTARGETにて伊藤隆に師事。同年7月にはRISEにてプロデビューを果たし、翌年の5月には同団体史上最年少の16歳でRISEバンタム級王座を獲得。RISEでの評価から「1対7の天心包囲網」とされていた同年のBLADE2.における55kg級トーナメントでは全試合KO勝ちという圧倒的内容で優勝している。
その後も17歳には、ダブルビジョンなどのトラブルに見舞われながらもISKAオリエンタル世界ルールバンタム級王座を獲得するなど、RISEで圧倒的な勝利を積み重ね、新団体KNOCK OUTにも参戦。ムエタイで最高権威のルンピニー・スタジアム現役スーパーフライ王者のワンチャローン・PKセンチャイジムを1R2分28秒で沈め、前々から参戦を希望していたRIZINにMMAファイターとして念願の出場を果たすことになる。
RIZINではMMAルールやミックスルールなどで幅広く活躍し、2017年夏の才賀紀左衛門戦では秒殺KO、2018年には中村優作戦にて最初のダウンを奪った胴回し回転蹴りを放ち世界中のメディアを震撼させ、堀口恭司戦ではRIZIN史上最多の観客動員数をマークするなど、国内格闘技界に話題を振り撒き続けた。
この頃からスポンサーであるCygamesやサイバーエージェント関連企業でのプロモーション活動を行い、一般層への知名度も徐々に上昇。下記のメイウェザー戦以降はRIZINから一度離れ、シンガポールを拠点とするONEの参戦の可能性があるともされている。
神童、悪童を知る
国内に敵なしと豪語するRIZIN&那須川陣営は、2018年大晦日に5階級制覇の元ボクシング王者フロイド・メイウェザーを米国より招聘しスペシャルマッチを行った。
バンタム級の那須川とスーパーウェルター級まで制したメイウェザーのサイズ差は明らかであるにも拘らずこれを無視し、更には二転三転したルールもボクシングルールに決した結果、無敗で引退したばかりの10kg近く重いレジェンドボクサー相手にボクシングルールで殴り合うという、格闘技でも類を見ない異色なものとなる。こんな試合は普通、プロレスくらいでしか見られない。
それでもRIZINの運営とファンは那須川の勝利を信じて送り出し、自身もメイウェザーが自身を舐めていることを見抜いて勝機を掴んだものの、ノーガードファイタースタイルと化したメイウェザーが体格差と経験値を武器に圧倒して1R2分でKO。世界の舞台で戦い続けた悪童を知った那須川に、「彼は偉大なファイター」「エキジビジョンなので彼の戦績は無敗のままだよ」というメイウェザーはコメントしている。
賛否が飛び交った同カード後の翌年にはマニー・パッキャオがRIZINとの契約を交わした報道もあり、今後の同興行におけるパッキャオ対那須川のカードを希望する声も増えている。
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