さなぎとは、昆虫が幼虫から成虫に体を変化させるために取る形態である。
曖昧さ回避
- 蛹 - GUITARFREAKS 7thMIXおよびdrummania 6thMIXで発表されたあさき氏の楽曲
- サナギ - ニコニコ動画内で活動する歌い手の一人
- サナギ - ニコニコ動画内で活動する生放送主の一人
概要
完全変態する昆虫が幼虫から成虫へと体を作り変えるための中間の形態。
さなぎになる代表的な昆虫としてはチョウやカブトムシ、ハチなどがあげられる。逆に、セミなどのように幼虫から成虫に羽化する昆虫もいるし、あるいはバッタのように卵から孵化時点ですでに成虫と大差ない形をしているものもいる。そしてシミのように孵化時点で成虫とまったく同じ姿で、一切変態しないものもいる。
さなぎの期間を経験する昆虫の共通点として、さなぎとなる前とさなぎから羽化した後の姿形が全く異なることが挙げられる。さなぎとなる前の状態ではほとんどの昆虫がいわゆる「芋虫」の姿をしていることが多く、昆虫の特徴である3節に分かれた体や6本の足などが存在していない。これは幼虫の間は完全にエネルギーをためる機関のみで体を構成しているためである。この状態では子孫を残すことができないため、さなぎの時期に生殖や飛行などのための器官を新たに作っている。
変態中のさなぎの中で何がおこっているのかは昆虫界最大の謎の一つである。なにしろさなぎを解剖しても中にはドロドロした液体が詰まっているだけなのだ。最近になって判明したことではさなぎになる前の終齢幼虫の体内には既に成虫原基という後に成虫となる組織が出来ている。そしてさなぎとなった時に、幼虫を構成している組織は溶かされてしまい、成虫原基の滋養となる。成虫原基はやがてさなぎを「鋳型」にして成虫の体を再構成する。ある昆虫学者はこれを指してこう語っている。
「さなぎとなった幼虫は体内に宿した成虫原基と言う名の寄生虫に残さず食い尽くされる」
さなぎの時期の昆虫は非常に無防備である。体を大きく作り変えている途中のため多くのさなぎはほとんど身動きがとれず、せいぜい『かたくなる』ぴくぴく動く程度の事しかできない。当然ながら抵抗などはできないため、多くの昆虫は外部から身を隠したような場所(巣の中、土の中、繭の中)でさなぎとなる。
さなぎには無闇に手で触れてはいけない。さなぎの中の成虫原基は体の各パーツがバラバラになった状態でかつて幼虫だった液体の中に「浮かんでいる」。なので強い振動を与えるとさなぎはあっさりと死んでしまう。
比喩表現として、才能を開花させる前の人物の事を「さなぎ」と呼ぶことがある。
食材としてのさなぎ
さなぎは体を作り変えるエネルギーを溜め込んだ状態であるからして、その中身は栄養が豊富である。
長野県などではハチのさなぎが「蜂の子」「ハチノコ」という名称で佃煮などにして食されている。ただし、この食品の場合、さなぎでなくてはならないというわけではなく、幼虫や成虫も混ぜられている。
韓国では「ポンテギ」という名で茹で上げられたカイコのさなぎが屋台などで売られている。
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関連項目
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