「むかでのり」とは、宮崎県の日南海岸でとれる希少な海藻類を使った珍味である。海藻そのもののことを「むかでのり」と呼ぶこともあるので「むかでのりのみそ漬け」と調理法を付けそえて呼称する場合もある。
またむかでのりの和名「トゲキリンサイ」から「きりんさい」とも呼ばれる。
概要
テングサの系統である海藻「トゲキリンサイ」を煮詰めて固めてから味噌漬けにしたもので、宮崎県屈指の焼酎の産地の日南地方では焼酎のつまみとして親しまれている。お盆にむかでのりをお供えする文化も残るという。
材料であるトゲキリンサイがムカデのように見えるところ「むかでのり」と呼ばれている。
新潟県の郷土料理「かたのりの佃煮」に使用される「ムカデノリ」と言う海藻があるが、むかでのりの材料であるトゲキリンサイとは別種である。
特徴
ぷるぷるとした寒天の様な食感の料理だが、ご飯のおかずからつまみにお茶請けまで、現地では幅広く食べられている。が、天然のトゲキリンサイを伝統の製法で作る作り手が少なくなってきている。
製法
- トゲキリンサイを1週間ほど乾燥させる(ムカデのような見た目に)
- グツグツに煮こみゼラチン状になったらバットなどの型枠に流し込む
- 一晩冷やして固めて、四角い形で適当な大きさに切り分ける
- 自家製の味噌に5日から10日漬け込む。味がしみ込んできたらできあがり
販売店舗
日南市や宮崎市の道の駅、また加工業者の直売所などで販売されている。
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製法など追加。読売紙東京版朝 2002.1/1 元日5部p6「ふるさと新聞全国版珍名料理大集合」や霧島酒造などを参考に