アロンソ・タイパーとは正式にはアロンソ・ハスブラウチ・タイパー(Alonzo Hasbrouch Typer)といい、クトゥルフ神話の小説、ウィリアム・ラムリー著『アロンソ・タイパーの日記』(The Diary of Alonzo Typer)の主人公である。
概要
アロンソ・ハスブラウチ・タイパー(1908年当時53歳)はオカルト学者であり、1900年に心霊調査協会を脱退。
世界各地を旅し、吸血鬼やポルターガイスト現象に関する論文を自費出版したことで知られる。
1908年4月17日にバタビアのリッチモンドホテルで見かけられて以来失踪した。
1935年11月16日にはコラツィン村にあるヴァン・デル・ハイル一族が暮らしていた屋敷の倒壊に伴い発見された日記はアロンソ・タイパー自身の日記だと断定された。
2週間に及ぶその日記の内容は実に不可解なものであり、最後にはジャーナリスト根性とも言うべき凄技を披露していた。
表記違い
なお、「The Diary of Alonzo Typer」の日本語訳は複数のバージョンがあり、その違いによって彼の名前「Alonzo Typer」のカタカナ表記は異なる。
青心社のハードカバーシリーズ「クトゥルー神話大系」の第1弾で1980年に出版された『クトゥルー 闇の黙示録』や、同じく青心社からの文庫本シリーズ「暗黒神話大系シリーズ」の第1巻で1988年に出版された『クトゥルー 1』に収録されたバージョンでは「アロンソ・タイパー」である。
創元推理文庫から2007年に出版された『ラヴクラフト全集 別巻 下』に収録されたバージョンでは「アロンゾウ・タイパー」と表記されている。
別作品での登場
ウィリアム・ラムリー以外の作者によって書かれたクトゥルフ神話作品のいくつかにおいて、アロンソ・タイパーの名が作中で言及されることがある。さらにアロンソ・タイパー本人がメインとして登場する作品もある。
ロバート・M・プライス(Robert M. Price)による短編小説『The Strange Fate of Alonzo Typer』は『アロンソ・タイパーの日記』の直接の続編であり、『アロンソ・タイパーの日記』の最後の後に彼がどのような運命を辿ったかを記しているという。[1]
またブライアン・ラムレイ(Brian Lumley)による短編小説『The Statement of One John Gibson』では、主人公の大おじがアロンソ・タイパーと交流があったと設定されているとのこと。[2]
上記の2作品は2018年4月27日現在時点では邦訳されていないようだ。『The Strange Fate of Alonzo Typer』は短編集『Blasphemies & Revelations』などに[3]、『The Statement of One John Gibson』は短編集『The New Lovecraft Circle』などに[4]収録されている。
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関連項目
脚注
- *アロンソ=タイパーの奇妙な運命 - 凡々ブログより
- *ジョン=ギブソンなる人物の陳述 - 凡々ブログより
- *The Internet Speculative Fiction Database内、The Strange Fate of Alonzo Typerのページより
- *The Internet Speculative Fiction Database内、The Statement of One John Gibsonのページより
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- ページ番号: 5526284
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