エルガミオとは、いすゞ自動車が製造する中型バスである。製造はいすゞと日野の合弁会社であるジェイ・バスである。
概要
1999年に当時の新基準の排ガス規制に合わせて、従来のジャーニーKをモデルチェンジする格好でデビューした。真四角のボディやかつてのいすゞの観光バスやルーチェのような縦2列の4灯ヘッドランプなどのデザインは同時期に登場したエルガとデザインを合わせており、これには部品の共用化を狙ったものでもある。
エンジンは当初は6気筒8200cc無過給であったが、排ガス規制の高まりと共に6気筒7700cc+ターボの採用、現行に至っては4気筒5200cc+ツインターボとなっている。現行のエンジンは4HK1型であり、このエンジンは一世代前の小型トラックのいすゞ・エルフに採用されていたので「エルフミオ」というあだ名があるとかないとか。但しこのあだ名は通常はスカイツリーシャトルバスのガラスルーフ車を差す事が多い。というのもフロントライトに現行エルフのハイキャブ・ワイドキャブ用のヘッドランプを流用している為である。
なお、CNG車は引き続き6気筒7700cc+ターボとなっている。
エアサスペンションを標準装備とし、関心の高まるバリアフリーへの対策としてノンステップ車やワンステップ車を本格的にラインナップに採用した。当初はこの他、ツーステップ車やショートホイールベース車、アングルドライブを採用した7m車、リーフサスペンション車、前後ドア車が存在したが現在ではカタログ落ちをしている。
ギアはマニュアルとオートマがあり、マニュアルは当初は5速であったが、現行のものは6速となっている。
ガーラミオ
エルガミオと合わせて登場したのがガーラミオである。主に路線バス用に設計されたエルガミオに対して、観光用や自家用に設計されたのがガーラミオである。ガーラ(当時)のデザインを流用したものとなっている。後ろのデザインがエルガミオと同じものも存在する。
2004年に日野・メルファと統合されてモデルチェンジ。後述するレインボーⅡと逆のケースとなっている。
現在はメルファと共に送迎用を中心に導入されているが、特装ベースで特別支援学校向けスクールバスに導入されているケースが増えている。これは低床化で図らずも車内の段差が多くなっているエルガミオを敬遠して、車椅子の生徒が多く乗れるように2ステップ車としてラインナップされているのがガーラミオ(メルファ)である為。
レインボーⅡ
エルガミオの日野自動車向けに販売された車両であり、当初は顔つきもエルガミオと同一であったが2007年のマイナーチェンジで2灯ヘッドランプの独自の顔つきを採用。ほぼエルガミオのマイナーチェンジと歩調を合わせた変更が行われている。但し、CNG車はラインナップにはない。
2016年5月、モデルチェンジによりフロントマスクがエルガミオと再び共通になった。
2代目エルガミオ
2016年4月に17年ぶりにモデルチェンジをして登場。2015年にモデルチェンジを行ったエルガと同じフロントマスクになり、エンジンは直列四気筒の4HK1-TCNを搭載する。
従来のエルガミオではフィンガーシフトMTとトルクコンバータATが設定されていたが、2代目エルガミオからはセミオートマチックトランスミッション(AMT)に一本化され、MTベースながらATと似たような感覚での運転が可能になっている。
架装業者
ほとんど純正ボディであるが、西鉄など西日本を中心に西日本車体工業製が存在した。
関連動画
PDG-代。最後の6気筒。
関連項目
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