オドントグリフスとは、カンブリア紀中期に生息していた海生生物の一種。学名の意味は「歯の生えた謎」。
発見、そして分類
その名の通り発見当初はまったくの謎の生き物であった。特徴らしい特徴といえば、平たい楕円形の胴体の頭らしき部分に生えた学名の由来である「歯」らしきもの、と、その両側にある「目」のような斑点、そして胴体中央部にあるしわとも体節ともつかぬ横縞くらいのものであった。なにしろ1994年までたった一点しか化石が確認されていなかったのでこれ以上調べようがなかったのだ。当時は草履というか小判というか洗濯板のようなものが縦に体をくねらせて泳ぐ姿が想像図として描かれていた。
ところが最近になって転機が訪れる。ジーンバーナード・キャロンという学者がその飽くなき執念でもって、なんと189点もの新たな化石を見つけ出したのである。そしてこれらを調査した結果、オドントグリフスは軟体動物、つまり「貝」であることがわかったのである。
概要
全長は12cm。頭部にある歯のようなものは歯舌という貝類特有の餌を食べるための器官である。その両側にある斑点は唾液腺と推測された。胴体中央部にある横縞は、収縮して移動するための腹足という筋肉組織に生じたしわであることがわかった。発見場所からオドントグリフスは海底を這い回りながら表面を覆う藻(藍藻類)を歯舌でもって削り取るようにして食べていたと考えられている。
関連動画
この動画に登場するオドントグリフスのイメージは昔のものなので正しいものではない。
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関連項目
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