歯とは、脊椎動物などの上顎、下顎に付いている硬い器官である。また歯に似たもののこともいう(歯車の歯など)。
概要
おもに食事の際の咀嚼に用いる。
物を開けたり破る際にも用いるが歯の弱い方には推奨できない。
動物によっては木などを削る、穴を掘る、戦いの時の武器として使うこともある。(→牙)
サメなどは抜けてもすぐに生え変わる。
口の中にあるが、フィクションなど出っ歯・犬歯・牙などがはみ出して描かれる場合もある。
(獣人・吸血鬼など)ノコギリのようなギザ歯に描かれるキャラもいる。
骨との違い
色や固さから骨のようにも見えるが異なる。
骨 | 歯 | |
新陳代謝 | ある 常に入れ替わる |
ない 入れ替わらない |
折れたり 穴が開いたら |
治る | 治らない |
わずかな損傷 | 治る | 治る (再石灰化) |
血管 | 通っている | 通っていない |
ほんのわずかな摩耗程度であれば、再石灰化によって歯は治るが限度がある。
もちろん骨は治るとはいえ、骨折などを適切に固定しないと変な形で治るので注意。
ヒトの歯
ヒトの歯は、口腔内にある。人体の中でもとくに硬い部位であり、咀嚼や噛み付き攻撃のほかにも、爪切りの代わりに用いられたり、さまざまな音の発音で使われる。また歯と歯の隙間を使って音を出すのにも使われる(歯笛)。
ヒトの歯は、切歯・犬歯・小臼歯・大臼歯の4種類に分けられる。このうち第3大臼歯は親知らずと呼ばれている。歯列式も参照。
「芸能人は歯が命」と呼ばれたり、歯並びを治す歯列矯正などを行う場合もある。
ひどい場合は歯ごと抜かれる。
神経が集中していることから、拷問などで麻酔なしで抜かれる場合もある。
お手入れ
歯には食べかすや歯垢などの汚れが付きやすく、そのままにしておくと口臭・虫歯・歯周病の原因となる
歯ブラシで歯磨きをしたり、爪楊枝・歯間ブラシで歯の間を掃除したり、口を水で漱いだりして、お手入れとする。水圧で歯間の汚れを吹き飛ばすジェットウォッシャー等の選択肢もある。
こまめな観察や清掃の手間が必要で自然治癒しないことから、虫歯だらけで一切治療を行わない、歯が少ないといったものは虐待の兆候として用いることもできる。(虐待相手の健康なんざ知ったこっちゃないため)
虫歯になってもメリットはないため、面倒でも磨いておく事を強くお勧めしたい。
歯科
歯科における虫歯治療、ドリルの音などはみんなのトラウマかもしれない。
必ずしも毎月行く必要は無いが、定期的な歯科検診、歯石取りなども非常に重要である。虫歯も浅いうちなら削る量も少なくて済む。年に1~2回以上は見てもらうと良いだろう。
ただし歯科そのものが増えすぎといった現状もあるため、「歯科ならばどこでもいい」ではなく、ヤブ医者を避けるためレビュー等を活用するのもひとつの手。
漢字として
- Unicode
- U+9F52
- JIS X 0213
- 1-83-79
- 部首
- 齒部
- 画数
- 15画
- 意味
- 歯は新字体で、旧字は齒。
- 口にある歯や、牙、歯に似た形のもの、歯のように並んだもの、年齢、順序付ける、並ぶ、同列の、仲間に入る、記す、サイコロ、という意味がある。年齢の意味は、動物の歯からその年齢を知ることができることによる。
- 字形
- 形声で声符は止。止の下の部分は歯の象形。〔説文解字・巻二〕には「口の齗骨(ザンコツ)なり。口齒の形に象り、止聲」とある。
- 音訓
- 音読みはシ(漢音、呉音)、訓読みは、は、よわい。名のりに、かた・とし、などがある。
- 規格・区分
- 歯は常用漢字であり、小学校3年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 部首
- 齒は部首齒部を作る。偏や脚に置かれる。歯に関する字が属す。字書によっては、歯も部首として扱われる場合もある。
- 語彙
- 歯科・歯牙・歯齦・歯垢・歯歯・歯石・歯肉・歯髪・歯列・歯録
異体字
- 齒は旧字体。常用漢字表に参考字体として載っている。JIS X 0213第二水準。
- 𠚒は、〔説文解字〕や〔玉篇〕にある古文。
- 𠔒は、〔篇海〕にある古文。
- 𦥒は、〔集韻〕にある古文。
- 𣥫は、〔説文解字〕の注に金文の齒とある。
- 𣦗は、〔字彙補〕にある異体字。
- 𦥪は、〔字彙補〕が訛字かもしれないとしている字。
- 𦦂は、〔搜眞玉鏡〕にある異体字。
- 簡体字は齿。
互換文字
関連動画
関連項目
- はみがきじょうずかな
- 歯のある者にパンがなく、歯の抜けた者にパンがある
- 虫歯建設株式会社
- 口 / 舌 / 顎 / 唾液
- 骨
- 器官の一覧
子記事
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