コビトカバ(Choeropsis liberiensis)とは、クジラ偶蹄目カバ科コビトカバ属に分類される動物である。ミニカバとも呼ばれ、コビトカバのみでコビトカバ属を形成する。カバとは違う種類の動物である。
概要
体長は1.5mから1.7m前後、体重は160㎏から270㎏程度、体高は0.7mから1m程度と、カバと比較して小さい。また、頭の形が違い、眼が突出しておらず、鼻孔(鼻の穴)が前方を向いている。それだけでなく、カバとは違い陸上の生活に適応した動物なので、四肢が陸上での生活に適した形をしている。
リビエラやギニアなどの西アフリカに生息しており、水辺近くよりも森林に暮らしている。サバンナなどと違い湿度が高いので、カバと同様皮膚が乾燥に弱いが、水浴びする程度で大丈夫という生態をしている。割と暮らし方はバクに近く、夜行性で夕方から深夜にかけて活発に活動する。
オカピ、ジャイアントパンダと並んで世界三大珍獣(これにウシ科のボンゴを加えたら四大珍獣になる)と呼ばれている。主に草や木の葉、果実や水生植物を食べる。群れで行動するカバとは違い、コビトカバは群れではなく単独で行動する。巣穴は川の土手などで見つかるが、自分から掘ることはしない。
飼育下では決まった繁殖期が見られず、野生ではどのように繁殖しているのか分からないことも多い。飼育下では一夫一妻だが、野生下では一夫多妻だと確認されている。また、水中で出産するカバとは違い、飼育下では陸上でも出産する。
日本では、上野動物園といしかわ動物園、東山動物園、アドベンチャーワールドで飼育されている。特に上野動物園ではジャイアントパンダとオカピも飼育されているので、世界三大珍獣を一つの動物園で観ることができる。
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