ボリス・グロイス(1947~)とは、20世紀末から21世紀にかけて活動している美術批評家・哲学者である。
概要
ニューヨーク大学総合文化学部教授、ドイツ・カールスルーエ造形大学特任研究員。ソ連崩壊後のロシアのリベラリズムのうちポストモダンの流れに属する人物である。
1976年にレニングラードで、地下出版雑誌『37』に寄稿した「芸術における精神的なものへの観客の視点」でデビュー。モスクワに移った後は非公式芸術運動に理論家として参加し、ボリス・グロイスの論考「モスクワ・ロマンティック・コンセプチュアリズム」にちなんでこの運動は、「モスクワ・コンセプチュアリズム」と名付けられた。
1981年に西ドイツへ亡命し、以後は共産主義的なものや文学中心主義について、思想的な価値の転倒を試みた。その代表例が1988年の『全体芸術様式スターリン』で、ロシア・アヴァンギャルド芸術とスターリンの全体主義を同じ志向の派生と論じた。
近年では美術におけるメディアや生政治を論じる『アート・パワー』などを発表している。
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