ヨーロッパビーバー単語

ヨーロッパビーバー

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ヨーロッパビーバー(学名:Castor fiber)とは、ビーバー科ビーバー属の、ビーバーの仲間である。なお、現存するビーバーはヨーロッパビーバーとアメリカビーバーの2種類のみである。

概要

「ヨーロッパ」と付くが、生息地はヨーロッパの中でもスカンジナビア半島やグレートブリテン島の一部、東欧やロシア南部から中国及びモンゴル西端までで、イタリアを囲むようにフランスなどの一部にも生息している。かつてはユーラシア大陸の温帯地域の広範囲に生息していたが、毛皮目的の乱獲によって数を減らし、保護活動が進められた。その結果として、イギリスの一部などに生息域が残っているというわけである。ビーバーは木を切り倒すため環境を破壊していると思われがちだが、むしろ、水鳥や様々な生き物たちの利用する場所にもなっており、環境多様性に大きく寄与している動物なのである。だからこそ、そのことを重要視して、保護活動が盛んに行われるようになったのである。

アメリカビーバーとの違いは、染色体の数がアメリカビーバーは40に対して、ヨーロッパビーバーの数は48と、ヨーロッパビーバーの方が多い。そのためか、アメリカビーバーとヨーロッパビーバーを交配させても子どもが産まれることはなく、死産となってしまう。
ヨーロッパビーバーの方が頭部が大きく、丸みが少ない。また、アメリカビーバーの方がより頭部が前に長く楕円形に近い。一番分かりやすいのが尻尾で、アメリカビーバーの方が楕円形に近いが、ヨーロッパビーバーはアメリカビーバーよりも尻尾が小さく、形も楕円形とは異なる。

なお、アメリカビーバーは日本の動物園では飼育されているが、ヨーロッパビーバーは日本においては飼育されていない。