ロサンゼルスの戦いとは、第二次世界大戦中の1942年2月25日に生起した謎の戦闘である。
概要
1942年2月25日午前1時44分、米国ロサンゼルス市にあるアメリカ陸軍のレーダーが西方約193kmの太平洋上に25機の機影を探知。軍はこれを日本軍機と判断し、西海岸の部隊に対して迎撃を命令。戦闘機もスクランブル発進した。
午前3時、サンタモニカ上空に時速約320キロで飛行する謎の赤い物体が出現。多くの軍人、民間人が物体を目撃したという。物体に照射されたサーチライトを頼りに陸軍第37沿岸砲兵旅団が対空射撃を開始し、1430発の砲弾を撃ち込んだが命中弾は1発も出なかった。現場に到着したP-40戦闘機などが追跡したが、全く効果は無かった。未知の日本軍機の襲来によりロサンゼルスの街は大混乱に陥り、3名が心臓麻痺で死亡。3名が砲弾の破片によって死亡した。パニックに陥った市民によって情報が錯綜し、撃墜された日本軍機がハリウッドにある等のデマが飛び交った。
謎の物体は約20分間に渡って飛行したのち、突然全てが消失。何事も無かったかのように戦闘は終結した。翌25日午後、海軍長官のフランクリン・ノックスは会見を開き「誤報であり、攻撃は無かった」とした。しかし陸軍長官のヘンリー・スティムソンは「15機の航空機が上空で上昇と降下を繰り返していた」と発表し、陸海軍で意見が異なった。最終的には日本軍機と判断されたが、真相は闇の中である。
余談
大東亜戦争開戦劈頭、日本海軍は9隻の伊号潜水艦を送って西海岸で通商破壊を行い、また戦闘が起きる直前の1942年2月23日19時には伊17潜によるエルウッド石油製油所砲撃が行われた。このためアメリカ国民は日本軍による上陸が近いと戦々恐々しており、ゆえに日本軍の脅威に対して過剰に怯えていた背景があった。未確認飛行物体を日本軍機と間違えるのも無理は無いと言える。ところが戦後の調査により、当該地域に日本軍機が活動していなかった事が判明。では、あの飛行物体は何だったのだろうか。オカルトの一つである。
突然一斉に消えた事からUFO説も飛び出している。このUFO説を採用して製作されたのが映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』である。この映画ではロサンゼルスの戦いは宇宙人による威力偵察という設定になっている。
関連項目
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