石油とは、
概要
炭化水素を主成分とし、少量の硫黄・酸素・窒素などさまざまな物質を含む液状の油。
明治時代、石炭の代わりになる油として「石炭油」と呼ばれていたのが、短縮して「石油」となった。その名の通り、石(地層)の中に液化した油が封じ込められていることにも由来する。
地下の油田から採掘後、ガス(天然ガス)、水分、異物などを大まかに除去した精製前のものは「原油」と呼ばれ、原油を加熱蒸留してから脱硫と分解を行い、ガソリン・灯油・ジェット燃料・軽油・重油・アスファルト・LPガスといった石油製品を製造する。
樹脂を由来とするプラスチックや、植物の生育や滅菌などで使用するエチレンガス、その他ゴム、塗料原料、洗剤原料など、原料の一つとして石油由来の精製品(ナフサ、基礎化学品の原料)が存在するという具合に、様々な製品の原材料にもなっている。
石油は精製されることで初めて製品として機能するようになるため、精製施設を経由して余剰となっている石油製品単体の輸出入も行われている。なお、石油は産地によって成分が異なるため、精製所はそれらに合わせて最適化した設備のもと精製が行われている。
石油製品および石油化学製品は自動車の燃料・暖房といった身近な用途だけでなく、工業・運輸・農林水産業など幅広い分野で大量に使われ、原油価格の上下が世界経済に与える影響は大きい。
原油の供給逼迫および原油価格の高騰は「オイルショック」と呼ばれる世界的な経済混乱をもたらす。
日本でも秋田県や新潟県は油田地帯として知られていたが、現在では見る影もなくなっている。現在の日本でも原油生産はされているが消費量に比べ微々たるものであり、多くを中東からの輸入に頼っている。大半が産油国の国営会社との直接取引によって調達されている。この取引はDD取引と言われ、転売の禁止や仕向け地の限定などの条項が盛り込まれており、トレーダーが自由に売買できるような原油はほぼない。
現代社会は石油によって得られるエネルギーや製品で溢れているのだが、それが地球温暖化を始めとする環境問題の原因ともなっている。
石油精製で抽出できる製品
パーセント表記
- ガス・LPガス
- ガソリン類 31
- ナフサ 9.5
- ジェット燃料油 8.3
- 灯油 7.3
- 軽油 24.5
- A重油 7.2
- B/C重油 8.4
- 潤滑油(残油)、アスファルト、ワックス(パラフィン)、グリース、硫黄
可採年数
現在の市場価格で採算が取れる石油埋蔵量(確認埋蔵量)を、現時点の石油生産量で割ったもの。
1970年代のオイルショックの頃は「石油はもってあと40年」などと言われていたようだが、可採年数は採掘技術の発展や新規油田の発見、石油価格の変動などに左右される。
石油はどこから来るのか
実は未だにその起源が確定していないまま採取と利用を続けている存在でもある。石油がどうやって生まれるのかについては、堆積した生物の死骸などが化学変化したものを起源とする「有機説」と、地中の石・マグマなどが変化した生物起源ではないものを起源とした「無機説」が存在する。化石燃料と呼ばれるのはプロセスが似た有機説に由来する。
現状の段階では基本的には有機説が主流ではあるものの、未だにハッキリしていない部分も多い。もし無機起源説が正しければ無尽蔵に採掘できる可能性がある。しかしもし有機起源説が正しければいずれ地下資源として枯渇してしまうリスクがあるということになる。
- 【有機物説】
- 【無機物説】
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関連項目
脚注
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