浅間神社(あさまじんじゃ/せんげんじんじゃ)とは、富士山(浅間神)を祀る神社である。
概要
富士山本宮浅間大社(せんげんたいしゃ)が一般的には総本社とされ、静岡県富士宮市の市街地と、富士山山頂[1]に社殿がある。関東地方・山梨県・静岡県などの富士山周辺に多く、「あさま」「せんげん」両方の読みが見られる。「あさま」は火山のことを指すとされ、長野県・群馬県の「浅間山」も同じ由来とされる。
なお、先ほど「一般的には総本社とされ」と書いたが、すべての神社が富士山本宮浅間大社を由来とするわけではないともされる。山梨県富士河口湖町の北口本宮冨士浅間神社は「富士山麓の神社から御分祀された場合と、富士山が遠くに見える場所にいつしか祀られるようになった場合など各々の由緒がある」としている[2]。
さらに本宮を名乗る神社としては、静岡県小山町須走の「東口本宮冨士浅間神社」もあり、富士山最古の神社(富士山中に最古に勧請した神社)として山梨県富士河口湖町の「冨士御室浅間神社」がある。これ以外に、修験道・神仏習合的な側面の強い富士宮市の「村山浅間神社」「人穴浅間神社」、平地にあり行きやすい山梨県笛吹市一宮町の「甲斐国一宮浅間神社」、静岡市の「静岡浅間神社」など様々な浅間神社がある。
これらの富士山周辺の浅間神社は、富士山を遥拝する場所から始まったとされている。静岡県の富士山本宮浅間神社は、もともとはもう少し山側の「山宮浅間神社」にあったとされ、そこでは古代から残る遥拝所の遺跡を見ることができる。
祀られている浅間神は、多くの神社では木花咲耶姫(コノハナサクヤビメ)とされている。神話では炎の中で出産をしたエピソードがあり、さらに富士山周辺では登頂して火口に身投げをしたという伝説もある。このことから浅間神は火の神とされることもあるが、富士山本宮浅間大社では「炎の中で出産をしても平気で、身投げをして噴火を鎮めた」という話から鎮火の神としており、境内にある湧き水が出る「湧玉池」のほとりに祀って水の神ともしている。
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関連項目
脚注
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