空前の出家ブームとは、浮世の人々が救いを求めて経を唱え始めた事件である。
ブームの背景
四苦八苦の苦しみがはびこる、この現代社会。人々はあがき、苦しんでいた。
人々は浮世のつらさを紛らわすために、絵物語にうつつをぬかし、動く絵に自分を重ね合わせた。
彼らは確かに絵物語に、動く絵に救いを求めていた。だがしかしその中に、仏の教による救いはなかった。
末法の世、確かに仏の教えは存在したが、修行僧たちは互いに自説を主張して譲らず、悟りを突き詰めようとはしなかった。彼らはそして、人を救おうとはしなかった。人もまた、救いを期待しなかったのである。
この浮世に救われるものはいなかった。おにゅうPと名す法師が現れるまでは。
ブームの到来
おにゅう法師は絵仏師はんにゃじぃとともに、世に仏陀の教えを広めるため、ぽっぷという今様の楽で般若心経を唄うことを思いつく。
さっそく彼ははんにゃじぃが作ったからくり人形にその「般若心経ぽっぷ」を歌わせ、人々に仏陀の教えを説いていった。
法師の説法はさまざまな寺の住職たち、轉送不要と呼ばれる豪族、その他民衆の多くの喜捨に支えられた。
そしてとうとうぽっぷな般若心経に込められた、霊験あらたかな真言は人々の心をつかんだ。
人々は救いを求め、経を唱えはじめたのである。これが俗に云う、歌ってみた動画である。
また、彼に続くものも現れた。世の有名からくり師たちである。
彼らは仏陀の教えを広げるため出家し、さまざまな楽をからくり人形に歌わせ、経を広めていった。
彼らの修行を助くるため、おにゅう法師はぶいえすきゅぅなる写経を世に配布し、はんにゃじぃは彼らの要望に応え数多の仏画を描いていった。
その結果仏陀の教えは瞬く間に広まっていき、総ての煩悩を浄化させ、なおそれを超えるほどの説法が世に生み出されていった。
これが俗に言う、有名Pの集団坊奏である。
そしてこれは真実住職である高僧、蝉丸上人の知るところになる。
彼は仏具を使った楽に乗せて般若心経ぽっぷによる説教をし、彼を慕う多くの者たちがそれに聞き入った。
仏陀の救いはこうして、ちまたにあふれていった。
関連動画
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