本項目では、
- 本来の意味での「宗教」(Religion)
「崇拝」することを中心とし、集団で精神や体、環境などを向上しようとする活動のこと。 - 転じて、何かに対して異常な熱意を持ったり、執着心を持ったり、妄信することの喩え。
について扱います。
目次
概要
宗教(Religion)とは、「崇拝」することを中心とし、集団で精神や体、環境などを向上しようとする活動のこと。
何かの宗教に所属していない、特定の信仰する神がいないことは「無宗教」と呼ばれ、神などの超常的存在そのものを否定するのは「無神論」と呼ばれる。 → 「無宗教・無神論」の項を参照
転じて、何かに対して異常な熱意を持ったり、執着心を持ったり、妄信することの喩え。
信仰する神を捨てること、所属している宗教から離脱することは棄教という。 → 下の「棄教」の項を参照
現在では「宗教」の語は様々な定義で使用されており、一言で定義付けることは大変難しい。
一般的には、「宗教とは、神・仏などの超越的存在や、聖なるものにかかわる人間の営み」とされている場合もある。
古代の人にとって宗教とは「道徳、法律、思想、教育、勉学」などのように扱われてもいたと考えられる。
宗教とはそれほど、人間の社会生活の中で、人をまとめるための主柱として共にあった。
人間が発明したものの中で、火、農耕と並び重要な物としても位置付けられている。
宗教の種類は世界各国に大規模な数で存在し、内容の違いが明確に現れている。
日本国憲法と宗教
日本においては、歴史的背景から 日本国憲法 第三章 国民の権利及び義務 第二十条信教の自由、国の宗教活動の禁止 に
と書いてある。
日本国内の宗教法人数
2023年度において、宗教法人数は約18万。(包括宗教法人は約400)
宗教統計調査1 宗教法人数総括表 | 統計表・グラフ表示 | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)
日本においては4割弱、約4900万人が何らかの宗教を信仰している。
(逆を言えば6割、約7600万人は無宗教)
仏教 | 34% | 約4252.3万人 |
神道 | 3% | 約375.2万人 |
キリスト教 | 1% | 約125.0万人 |
その他宗教 | 1% | 約125.0万人 |
無宗教 | 61% | 約7629.2万人 |
信仰あり | 39% | 約4877.7万人 |
全体値 | 100% | 約1.2507億人 (2021年) |
比較値として、都道府県の人口ランキング上位5位を合計してもお釣りがくる。
東京都(1381万人)、神奈川県(923万人)、大阪府(878万人)、愛知県(754万人)、埼玉県(734万人) =4670万人
無宗教・無神論
- 【無宗教】
- 何かの宗教に所属していないことは「無宗教」と呼ばれる。神を否定する「無神論」とは別物である。
- 基本的には親や先祖がすでに何かしらの宗教に所属していることが多く、その宗教に入っている家族の子供として生まれてきた人間は、自動的に親と同じ扱いになるため、無宗教ということにはならない。つまり日本人の場合はだいたいが神道か仏教ということである。
- 詳しくは当該記事を参照。 → 無宗教
- 【無神論】
- 神を否定するのは「無神論」と呼ばれる。宗教に所属していない「無宗教」とは別物である。
- これは、信仰している神がいない、宗教に所属していないという類いのものではなく、「そもそも神というもの自体が存在しない」という神性の否定、超常的存在の否定を主張するものである。
- 詳しくは当該記事を参照。 → 無神論
国際的にも「無宗教」「無神論」の人間は存在する。しかし無宗教が成立する定義として以下の条件があげられる。
- 当人が住んでいる地域において(その地域の共同体から)信仰の強要をされない
- その信仰を忌避することで地域から社会的制裁(村八分・攻撃・迫害・処刑など)をうけない
- それらを他の人間にも問題なく周知させられる環境であること
宗教的要素が生活に深く根づいている地域では、それらを否定することが不可能に近いため、それが可能なのは民主主義や相対主義など宗教的要素を否定できる場所しかない。つまり主に都市部などに限られてしまう。
ちなみに両親の宗教が異なる場合はどうするのかは不明。どちらかが改宗するか、もしくは両方の教義に基づく生活になるのではないかと思われる。すべては家族しだいだが異常な信仰や教義を強制される場合も珍しくない。(→宗教二世)
棄教
所属している宗教から離脱すること、信仰を放棄することは「棄教」と呼ばれる。
先述したとおり、基本的には家族の宗教がそのまま自身の宗教として扱われることが多いので、メンドーになるが、別の宗教に所属したい者、無神論を主張したい者が行動で示すには、棄教(現在所属している宗教からの離脱・破棄)を行うことで、はれて無宗教もしくは他教への移籍となる。
宗教には棄教の手順というものは存在しないが、その地域にある寺院や教会などに登録してある自分の名前を消去してもらうことが棄教になると思われる(少なくともその地域にある宗教施設の信者としての登録抹消にはなる)。
また、ほかの宗教を信仰することでもその宗教における棄教につながる。たとえば、キリスト教の家族に産まれてきた者が家族および他のイスラム教徒の前にて信仰告白(アッラーの他に神なしと宣言)することでキリスト教の棄教となる。
他の信仰をもつのでなく完全に宗教を離脱したいというのであれば、他の入信手順を行わず、棄教のみ行うことで無宗教となれる。
葬儀
ただ、人が死んだ場合は放置などせず何かしらの儀礼を持って埋葬することが多い。神道ならば神社に、仏教ならば寺に、キリスト教ならば教会に埋葬している。近年は「散骨」など特定の宗教に影響されない埋葬があるが、散骨は死んだ人間の骨をまくということで縁起悪いと扱われる場合がある。有名な観光地などでやるとその土地で風評被害が発生してしまうこともあるので注意が必要となる。(→土葬)
宗教に入っていて特に困っていない場合は、わざわざ棄教しなくても良いのではないだろうか(身内の葬儀の方法とか埋葬する土地にも困るし)。
棄教不可能なもの
ちなみに棄教は不可能とされている宗教もある。イスラム教においては信者の棄教は原則「死刑」となっており(一部の例外に対して禁固刑を主張する派閥もいる)、イスラム教の影響が強い国においては死刑が実際に執行されている。
後述のカルト宗教など棄教・脱退を口にした信者などは、シャレにならないレベルで大勢の信者に囲まれどんな重罪を犯したんだというレベルでガチギレされたり思想を改めるまで監禁される、再洗脳教育をされる場合もある。
宗教に対する批判・皮肉
宗教法人を含む公益法人(法人税法上の「公益法人等」)には、法人税の一部減免という優遇措置があるため、批判を浴びることもある。一般的な営利と見なして公益法人に課税した場合、企業と同じく経営できなくなるところが出てくるためである。特に近年は檀家数の減少もあって寺社の修復や文化財の保護維持に回す分が細ってきてかなり苦しい状態にあるため、駐車場経営・幼稚園経営など様々な副業によって収入を補っている。ただし、減免措置があるのは法人収入として認められている範囲内であり、給与などについては通常通りに課税される。宗教法人を購入して税金の減免措置を利用するため、悪質な団体に目をつけられている場合もある。
なお、宗教法人として認可されるにはには礼拝の施設を持つことが必須であるため,全ての宗教法人の会員は何らかのものを拝んでいる。もし拝んでいるもののない宗教があるとすればそれは宗教ではあるが宗教法人として認可されることはない。
特に悪質なもの、胡散臭いと言われるものはカルト(またはカルト宗教)と呼ばれやすい。
しつこく強引な勧誘、入信/信仰/寄付しない事によって様々な不利益があるといった脅迫はもちろん、信者においては自身や家族の生活や健康に致命的な支障が出るほどの過剰な教義・寄付や宗教二世(壮絶な制限や虐待も含む)といった問題も明るみとなっている。
第三者から見て明らかに矛盾や違和感がある状態であっても「正しい」「正しい事をしている」等と洗脳済みであるため対話が通じない場合も珍しくない。罪悪感どころか異常行為に対する免罪符代わりに使っている場合もある。
ありがちなもの
- 良い事があれば全て神のおかげ。(こじつけ)
- 悪いことがあれが信仰心や修行不足、献金不足、むしろこれは神の試練。(キリッ
- 神は全て正しい。教えを疑ってはいけない、神を信じていれば間違いないなど盲目状態。
- (神は存在する?)神の存在や偉大性は科学的証明といった人間の尺度で測れるものではない(キリッ
- 批判的な人間は信者の情報網や数の暴力を利用してゴリ押し、フルボッコ。
- しつこい宗教勧誘。2人以上、美人、同情を狙った子供連れなど多種多様。
- 選挙など、教えに盲目な信者の投票(教団票)を餌に政治と癒着する。
- 他国などへ旅行・移住した先で宗教的な配慮を強制する。(土葬など)
詳しくは カルト といった項目も参照。
法律・商法的には 不当寄附勧誘防止法 ・ 霊感商法 といった項目も挙げられやすい。
「世界中に貧しい人ばっかりじゃん」「善人が理不尽な死に方をしてる」「悪い奴が裁かれてない」といったツッコミを受けても納得せず、逆ギレするか謎理論で論破しようとする場合も多い。
家族・生活など
家族単位で信者となっている場合、けがや病気になっていてもその家族が信仰上の理由で適切な診療を受けさせないなどといったことも社会問題となっている。一般的なものでは「他人からの血を輸血しない[1]」といったものがあるが、ほかに「その宗教団体で行われている健康法や治療法しか実践しない」、「お布施をたくさん出して教祖様に治療・祈祷してもらう」などといった実効性や根拠の乏しいものまで多岐にわたる。
宗教を信じるあまり、教団独自の意識に染まりすぎて一般社会への復帰が困難になっている者も問題としてあげられる。とくに信者同士での合宿や勉強会といった集団生活により外部から隔離されたことで、長期間にわたる影響を受けた者は、社会へ戻ってくる意思すら見せないこともある(オウム真理教の信者など)。
(例)他宗教・非信者は全て悪意のある存在の手先であると教え込まれ、窮屈な生き方以外できない。
また、戻ってきたとしても普段の生活行動の中に宗教に影響されていたころの名残が残っていたり、完全に復帰できておらず一般社会の中に教団独自の意識やルールを持ち込んでくる者もおり、ひどいときには再び宗教団体へ戻ってしまったりする。
宗教団体が起こした事件
ちなみに自宅・敷地・玄関前等において「帰れ」と言っているのに帰らないのは不退去罪にあたる。
正体を隠し、宗教勧誘とは知らずに一度招き入れてしまった場合においても適用できる。
「日本国内の宗教法人数」を参照
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宗教の一覧
ニコニコ動画における「宗教」
ニコニコ動画における「宗教」は様々な動画に特有の文化を指して使われている。
ニコニコ動画では中毒性のある動画が多く、そのあまりの中毒性に、まるで洗脳されたかのようにそれの関連動画を見続けてしまう、またはその動画に映っている人やキャラクターなどの存在を信仰してしまう人々がたくさん存在している。
そういった人々の様子を宗教という例えにしていて、その代表的な例に「ドナルド教・ヴェルタース教・ねるねる教」といったものがある。ニコニコ動画には様々な宗教があるが、そのほとんどは宗教とは名ばかりの純粋なMADが多く、本当に宗教らしくなっている動画というのはごく一部である。
特に、二次元作品に対する信仰については「宗教」と呼んでいいものか、人によって意見が分かれる。
例にあげた3つの宗教は「ニコニコ三大宗教」と呼ばれていて、知名度・信者数・中毒性などは他の宗教に比べて抜群に高い。
ここではニコニコ三大宗教以外の宗教について記述する。
リーブ教
「リーブ教」 - 女帝ババコンガ様こと和田アキ子を信仰する人々の総称。元ニコニコ三大宗教だったが、ねるねる教の勢いに押され、7月21日に三大宗教から外された。信者の一部に三大宗教から外されたことを逆恨みしてねるねる教の動画を荒らすものがおり、事実上ねるねる教と戦争状態にある。
しかし、動画が全て権利者削除により消滅されてしまったようで、ほぼ壊滅状態となっている。
葱神教
「葱神教」 - 葱神様こと初音ミクを信仰する人々の総称。単純に初音ミクを信仰する人々の総称と考えるとドナルド教より上回る勢力を持つが、「葱神教」「葱神様」といったタグが見られるのが下記のような関連動画のため、厳密に言うと例のネギ踊りを信仰する人々の総称なのではないかと思われる。権利者削除の心配がないのが強み。
釘宮教
「釘宮教」 - 声優の釘宮理恵が演じるキャラを信仰する人々の総称。信者達は突然「くぎゅうううううううううう」などといった声を発することがある。 一度入ったらかなりの確率でぬけられないらしい。元々は「釘宮病」という病気だが、その病気にかかっている患者のことをまとめて「釘宮教」といっているといった方がふさわしいだろう。
バルサミコス教
「バルサミコス教」 - らき☆すたの柊つかさを信仰する人々の総称。宗教にしてはアニメのキャラクターが教祖様と極めて異例である。下記のような動画に「つかさ至高」といったコメントがよく見られる。限界レベルにまでいくと周りの人々がつかさに見えたりすることがあるので注意。
これも釘宮教同様、「T5(つかさ症候群末期症状)」という病気だが、その病気にかかっている患者のことをまとめて「バルサミコス教」といっているといった方がふさわしいだろう。また、らき☆すたのなかで唯一宗教持ちしている理由もこのためだと思われる。
ドーン教
「ドーン教」 - お笑い芸人の江頭2:50を信仰する人々の総称。名前の由来は、番組で江頭が「ドーン、ドーン」と連呼したことから。
創価学会
池田大作を信仰する人々の総称ではないので注意。 ニコニコ動画の場合、エア本さんと呼ばれる頭がパーン関係のMAD動画を信仰するものと思われる。また、これに限っては、信仰するという表現はふさわしくないかもしれない。
近年、エア本誕生祭などもありMAD動画が急増し、「ひとこと動画」「ファッション」を丸々乗っ取るほどに勢力を増している。
創価学会と区別するためにエア本教もしくはパーン教と呼ばれることもある。
タキシード教
「タキシード教」 - 美少女戦士セーラームーンに登場するタキシード仮面を信仰する人々の総称。 よく変態とか、ダサイとか言われるが、実際には紳士である。
ダーマ教
「ダーマ教」 - スパイダーマッを信仰する人々の総称。数々の名作や100万再生を突破しそうなものなど、様々な動画があったがそのほとんどが権利者削除されていて、今は身を隠している。
アイマス教
「アイマス教」 - アイマスことアイドルマスターを信仰する宗教の総称。非常に安定した高い人気を誇るため、勢力はかなり大きいと思われる。しかし、宗教内で派閥がいくつも分かれているらしい。
ウメハラ教
「ウメハラ教」 - 格闘ゲームプレイヤーのウメハラこと梅原大吾を信仰する宗教の総称。ウメハラを信仰する者はウメ信者と呼ばれる。 日本2D格ゲー界の生きるカリスマであり、世界トップクラスの格闘プロゲームプレイヤー。日本のみではなくアメリカやフランスなど世界中の大会で優勝しており、"The Beast Daigo"と讃えらているなど、勢力は世界レベルである。またニコニコでは電波実況MADが多数作られている。
鉄道教
「鉄道教」 - 交通機関の鉄道を信仰する宗教の総称。派閥は大きく2つに分かれており、東は東京都の多摩モノレールを総本山とする「多摩学会」、西は京阪電鉄を総本山とする「おけいはん教」がその規模を拡大、各地の鉄道MAD作品を通じて布教活動が行われた。
ポポポポーン教
「ポポポポーン教」 - ACジャパンのCM、「あいさつの魔法。」又あいさつの魔法。関係の動画を信仰する宗教の総称。最近できた宗教で勢力がもの凄い勢いで拡大していて、「ニコニコ四大宗教になるのではないか!?」「ニコニコ三大宗教入りするかもな・・・」という囁きがある。
ニコニコ動画における「宗教」の一覧
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関連項目
商法・法律その他 |
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脚注
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