老とは、年老いたこと、老人を表す。また以下のことを表す。
漢字として
- 意味
- 年老いた人、老いること、老いぼれる、70歳以上(60歳以上、50歳以上)の人、経験を積んだ人、熟練、先生、尊敬する、疲れる、という意味がある。
- 〔説文解字・巻八〕には「考なり。七十を老と曰ふ」とある。〔説文〕の考の字には「老なり」とあって孝と老は互訓になっている。
- 字形
- 杖をつく長髪の人の側身形の象形。長長の字もそうだが長髪の人で老人を表す。
- 以下に示すように諸説あったが、甲骨文の字形から杖を付く人の象形とされる。考も同源の字であり、考のもともとの意味は老いる、亡き父という意味である。
- 〔説文〕には「人毛の𠤎するに從ふ。須髮(しゅはつ)の白く變ずるを言ふなり」とある。須髮の須は鬚のこと、𠤎は化の初文。つまり人+毛+𠤎で、年老いて鬚や髪が白く変化する会意と説明している。人+毛としてる部分が耂にあたる。
- ほかには𠤎は人が死んで倒れた姿なので、変化するではなく衰残の意味で加えているとする説などがある。
- 音訓
- 音読みは、ロウ(漢音、呉音)、訓読みは、おいる、おい、ふける、なれる。名のりに、おみ・とし、などがある。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校4年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。
- 1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 部首
- 老は部首老部を作る。冠に用いられとくに𠤎を無くした耂の形が多い。耂部を部首として分ける字書もある。部首としてはおいがしらと呼ばれる。老いに関することを表す意符として用いられる。
- 語彙
- 老化・老害・老境・老君・老兄・老後・老女・老人・老弱・老熟・老身・老荘・老僧・老体・老大・老婆・老婆心・老病・老母・老舗・老雄・老齢・老練
異体字
⽼
- Unicode
- U+2F7C
互換文字
- 1
- 0pt
この記事は自動でリンクされないように設定されています!