ETR600とは、仏アルストム社(旧フィアット社鉄道部門)が製造、イタリア鉄道(Trenitalia)が所有・運行する電車である。ペンドリーノ車両の一つ。本項では派生系列のETR610についても記載する。
概要
ETR460系列に続く第三世代のペンドリーノ車両として開発された車両で、現在のペンドリーノの中では最も新しい車両である。運行する区間も、国内の在来線や高速新線等、第二世代とほぼ同じで一緒に活躍している場合も少なくない。デザインもこれまでと同じジウジアーロデザイン、内装はより未来的になっている。先頭形状は今までよりも空気抵抗を考えられたような形状に進歩している。車体はアルミダブルスキン構造を採用している。
まだ登場してからそれほど経っていないためバリエーションは少ないが、この車両をベースとした車両が、他のヨーロッパ諸国や中国等に輸出され、活躍し始めており、徐々に勢力を伸ばしつつある。
ETR600
イタリア国内での運用がメインの車両で、国内の在来線特急や高速新線で活躍している。最初から複電源方式で製造されており、直流3kVと交流25kV 50Hzに対応している。銀色に赤のカラーリングが特徴。
ETR610
イタリア~スイス間の国際優等列車をメインに運行をしている車両で、こちらも複電源方式だが、対応する電気方式が直流3kV、交流25kV 50Hzに加え、スイス国内の電化区間で使用されている交流15kV 16.7(16 2/3)Hzにも対応している。もちろん、信号装置等もイタリア、スイス両国に対応したものを搭載している。元々はETR470と同様チザルピーノ社で社名を冠する国際特急列車として運行されていたが、同社解散に伴い現在はイタリア鉄道とスイス連邦鉄道双方の鉄道会社に引き取られている。銀色に青いカラーリングが特徴だが、スイス連邦鉄道所属車両は、白地に赤と黒のスイス連邦鉄道標準色に変更されているほか、新たに何編成か追加導入する予定。イタリア鉄道所属編成については、銀色に赤のカラーリングに変更され、ETR600と共通の運用に入っている編成がある。
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