ETR450とは、フィアット社鉄道部門(現在の仏アルストム社)が開発、イタリア鉄道(トレニタリア/Trenitalia)が所有・運行する車両である。初代ペンドリーノ車両。
概要
1970年代、イタリアでは特急列車の更なる高速化を目指し、新型車量の開発を行っていた。しかし、イタリアの国土は、あまり平坦な部分が少なく、半島部分の殆どは起伏や曲線が多く、従来の機関車牽引方式では不利になる部分も多かった。そこで起伏や曲線が多いイタリア半島で高速走行可能な車両を開発、そうして作られたのがETR450である。
車両は油圧による強制傾斜方式を採用した振り子式電車で、傾斜装置はイタリア国鉄とフィアット社が開発、後にイギリスで開発中止となった傾斜機構の技術を取り入れ、改良を加え完成させた装置である。車両も新幹線の影響を受けたかのようなデザインとなっており、高速走行を前提とした前面形状となっている。また、基本編成は9両編成と11両編成の2種類があるが、前者は8M1T、後者は10M1Tとなっており、電動車比率もかなり高い。電動車は床下に取り付けられたモーターと台車をシャフトで繋ぐ方式が採られている。1992年までに15編成が製造された。
落成後は予定通りイタリア国内の高速新線で高速列車として活躍したり、在来線特急でも振り子装置を生かして従来の特急列車の高速化に貢献した。しかし、その一方で初代ならではの問題も多く、気密構造を持たない為、足回り的には最高速度250km/hで走行しても問題は無かったが、車内は気圧変化が激しく、大きな問題となった。また、振り子装置の傾斜角度を大きくとっている為(傾斜角10度)、車体幅は2.7mと小さく、断面も上部が狭まる構造となり、荷物棚スペースが極端に小さくなるほか、座席も1等2等関係なく3列でしか配置出来なかったうえに、傾斜装置も大型の物が車内にまで設置されており、ただでさえ狭い車内を更に狭くしてしまう等の問題もあった。開発に時間を費やしすぎたのも仇となり、最終編成が出場した1992年頃にはデザイン、技術共にすっかり古くなってしまい、早々に後継車両の開発に着手する事となってしまった(尚、後継車両であるETR460が完成するのは翌年の1993年。技術の進歩もあってすぐに完成してしまった模様)。
現在では在来線特急を中心に塗装を変えたりする等してイタリア国内で活躍中。但し、車両自体は直流3kVの電源にしか対応していない。
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