ETR575とは、イタリアの鉄道運行会社「Nuovo Trasporto Viaggiatori (NTV)」が保有・運行する高速鉄道車両である。
概要
上記のNTV社が運行する高速列車用の車両として導入された車両で、製造はフランスのアルストム社が行っている。イタリア国内の主要都市間を走る予定で、全ての列車がトレニタリア（FS）の線路を間借りする形で運行することになっている。愛称は「Itaro（イタロ）」。
車両は内装のデザインをイタルデザイン・ジウジアーロ（ジウジアーロデザインの自動車専門デザイン部門）に依頼、外見はフェラーリを思わせる赤い塗装となっている。対応電源はAC25kV50Hz、AC15kV16 2/3Hz、DC3kV、DC1.5kVの４電源対応。動力分散方式の電車タイプの車両になっているものの、短い車体に連接台車を装備する等、フランスのTGVに良く似た構造をしている。それもその筈で、この車両はそもそもTGVの後継車両であるAGVとして開発された車両である。実際、この車両にも先頭部の側面にAGVのロゴが入っている。そもそも車両製造を請け負ったアルストム社は、AGV開発当初はフランス国鉄（SNCF）への導入を考えていた。しかし、SNCF側は運用実績があり、扱いが楽なTGV方式に固執しており、現在でも動力集中方式の車両が主流となっている。その為イタリアでは一足先に最新型のAGVが走ると言う事態になってしまっている。
主にミラノ、トリノからローマ等の主要都市を結ぶ予定となっており、トレニタリアのETR500やETR600等と運行区間が殆ど被っている。その為、同一路線を走りながらも運営会社の違いから完全にライバル関係にある列車となっている。今のところ予定ではイタリア国内の運行が中心だが、対応電源が非常に多いことから将来は近隣諸国への乗り入れ運用も検討されているものと思われる。
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