ニコニコ大百科

ちはやローリング的にころころ転がるさいとーさんが見える

ひー

じー

ぬー

そろそろ朝ごはん食べないと

結論から話しましょう。怪我すらいたしませんでした。一切。擦り傷すらございませんでした。
…私は幼い頃から剣道を嗜んでおりまして。ええ、現在でもそこそこの腕はあるのですが。
まあ師範であった義父にしごかれ、ぶん殴られ、ぶっ飛ばされ、叩きつけられ、滅多打ちにされ…
今思うと子供に対してやっていい限界を超えていたんではないですかあの練習。
いや、体育会系というのは本当に恐ろしいものでございます。
…さておきまして、その御蔭さまもありまして、私は心はともかく、体は異常に頑丈に出来ていたのでございます。
そりゃ、数十メートル転がった程度ではところどころ痛い程度であり、数分我慢すれば全く痛みも解消されました。
死の恐怖もクソもなく、飛び降りる瞬間が一番怖かったことを今でも思い出せます。
なお、転がっている最中は『何やってんだろ私』という考えで脳内が満たされておりました。

冷ややっこ

うまうま

こー

そんなこんなで一名を取り留めた（？）私ですが、然し周りから見れば恐ろしい光景であったでしょう。
なにせ、山の上から変な格好した子供が超高速で転がり落ちてくるのです。正直私が見たら逃げます。
そしてそんな私を観ていた、というか、私が転がり落ちて止まった場所に居た人が居りました。
その人曰く、『イノシシかなんかが突進してきたかと思って死を覚悟した』とのこと。
自殺をしようとして、自分ではなく他人に死を覚悟させるとは…末恐ろしいこともあったものです。
…で、何が一番恐ろしいかって…そこに居たその人。このお方こそ、私の初恋の人であるのです。

もー

おー

ぽー

ふー

ちくわもおいしい　しあわせ

うー

ぷー

私が転がり落ちた先、そこは山の中腹辺りにある、少々開けた場所でした。
何と言いましょうか、イメージで言うならば…

　　＿
　／　＼＿　←
／　　　　＼

山がこんな感じになっているとして。矢印の場所に私は落下、もとい転がっていったのでございます。
だいたい…何畳ぐらいでしょう。具体的な数値が思い浮かびませんが、まあリビングぐらいでしょうか？
それぐらいの、木々に囲まれた平坦な場所が、そこにあったのです。
そこに置かれた木で作られたベンチと、とても山の中には似合わない高そうな細工が光る金属の机と椅子…
そこで優雅にお茶を飲みながら、その人はそこに在りました。

緑茶

きー

緑茶　　　

ほー

よー

緑茶　　　　　　　　　

ゆー

おおう、AAと言っていいのか分からないシロモノが結構ずれてしまっていますね。
当然謎判定で出っ張っていたのではなく、坂と坂につながるように中腹辺りに平地があった、と思ってください。

さて。そんな場所へ転がり込んだ私ですが…不思議と冷静でして。
「どうも、失礼します」と声をかけました。多分一字一句間違っていない挨拶であると記憶しています。
…いや、今考えると一周回ってテンパっていたのかもしれません。何で失礼しますなんだ…？
いや、うん。まあさておきます。テンパっていたのか冷静だったのかよく分からないテンションの転がってきた謎人間に挨拶され、その人も「はあ、どうも…」と、かなり困惑気味に挨拶を返してくれました。
これが、私と初恋の人とのファーストコンタクトであり、初めての会話でございます。
ロマンスの欠片もなくて自分で少々吹き出してしまいました。飲み物の換えを取ってまいりましょう。

ぴー

んー

本日の萌絵のドクコちゃん漫画すてき

くー