ニコニコ大百科

もみもみ

しとなり

かくして形作られた人形の人格
生まれたときから成熟した美しい女の身体を持ち、赤ん坊同然と言われた知性でありながら、しかし与えられた役割は十全にこなせる歪な幼さを持った「剣の女」

もみ

ちとなり

にとなり

ひとなり

魔術師は自らの影響が最小限になるよう努めたが、しかし聡明な彼女は成長に連れて理解する
自らが生まれた意味、父なる魔術師が人形に込めた願い

彼がどれほど自分を恥じ、無力感の中でどれだけの希望を私たちに託したのかを。

みとなり

全てを悟りながら、彼女は父を、父として愛していた。

しとなり

ちとなり

にとなり

絶望に覆われながら生きる意味を探し求め、一つの答えを目指した姿は尊いものだと思えたし
彼の心根の優しさやどれだけ深く自分たちを想ってくれているのかを理解していたから。

そしてそんな父の希望となれることが、父の理想を体現できることが誇らしかった。

ひとなり

みとなり

妹同然の「盾の女」のことも本当に愛おしかったし、父の仲間の魔術師たち（父自身はあまり深く関わらないようにしていたようだが）や、その個性豊かな人形たちと接する機会も次第に増えて行き、毎日はとても楽しかった。

自分にこんな生を与えてくれた父に心から感謝した。

しとなり

ちとなり

にとなり

ひとなり

妹との暮らしは不思議だった
こちらが世話をしているようで、自分の至らない部分は必ず妹が補ってくれる
お互いに欠けた部分を補い合うように予め知識や技術が配分されているのだろう。

二体で一輪の美しい花

父が込めた願いを身をもって感じさせる妹との一体感は心地よく、この世界で唯一人　生まれる前から定められていた自分の運命の相手への愛しさは日々深まっていった。

みとなり

しとなり

ちとなり

やがて「剣」と「盾」は充分な知性を身につけ、互いに世話をするでもされるでもない対等な関係を築くに至り しばらく経った頃

彼女たちは自衛のための戦いに参加する事が多くなっていた。

にとなり

ひとなり

みとなり

しとなり