たいげい型潜水艦とは、海上自衛隊が保有している通常動力潜水艦である。
基本的には前級のそうりゅう型から見た目上の大きな変更はなされていないものの、そうりゅう型の11番・12番艦がリチウムイオン蓄電池を搭載した実績を元に、リチウムイオン蓄電池の搭載を前提にして設計されている。寸法はほとんど変わらないものの、約100トン排水量が増加している。
なお、1番艦である「たいげい」は就役直後に試験潜水艦に種別変更される予定であったが、3番艦「じんげい」の就役をもって試験潜水艦に種別変更、第1練習潜水隊を改称した第11潜水隊に編入された。
ディーゼル機関で蓄電池に充電した電力でスクリューを動かすモーターを駆動するという点は従来型と変わらないが、蓄電池は鉛電池からリチウムイオン電池に変更されている。
リチウムイオン電池は鉛電池に比べて、エネルギー密度が大きい(2倍以上)、充放電特性が良い、従来は難しかった急速充電が可能、メンテナンス性の向上(鉛電池では停泊中に一定の間隔で大きな充電作業をするなど、頻繁な管理が必要)、電池の交換回数の減少(鉛電池の場合4年程度で交換だがリチウムイオン電池は約22年の現役期間中に1回の交換で済む)といったメリットがある。[1]
なお、リチウムイオン電池の充電効率を活かす新型ディーゼル機関の開発も行われており、高効率の新型シュノーケル装置と組み合わせて、今後新造される同型艦に搭載されるという。
ソナー類も新型が搭載されることになっており前級が搭載したZQQ-7からZQQ-8に変更される他、艦首アレイの大型化、曳航ソナーの性能向上それらの情報処理能力も上がるとされている。
| 艦名 | 艦番号 | 所属 | 進水 | 建造 | 艦名の由来 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 就役 | ||||||
| 1番艦(29SS) | たいげい | SS-513 | 第2潜水隊群第4潜水隊(横須賀基地)→第11潜水隊(横須賀基地) | 2020年10月14日 | 三菱重工 神戸造船所 |
大きな鯨を意味する「大鯨」より |
| 2022年3月9日 | ||||||
| 2番艦(30SS) | はくげい | SS-514 | 第1潜水隊群第1潜水隊(呉基地) | 2021年10月14日 | 川崎重工業 神戸工場 |
白いマッコウクジラを意味する「白鯨」より |
| 2023年3月20日 | ||||||
| 3番艦(01SS) | じんげい | SS-515 | 第2潜水隊群第4潜水隊(横須賀基地) | 2022年10月12日 | 三菱重工 神戸造船所 |
海の王者たる鯨が波をけたてて疾走するさまを表現した「迅鯨」より |
| 2024年3月8日 | ||||||
| 4番艦(02SS) | らいげい | SS-516 | 第1潜水隊群第1潜水隊(呉基地) | 2023年10月17日 | 川崎重工業 神戸工場 |
力の象徴である「雷」と「鯨」を組み合わせた「雷鯨」より |
| 2025年3月6日 | ||||||
| 5番艦(03SS) | ちょうげい | SS-517 | - | 2024年9月4日 | 三菱重工 神戸造船所 |
巨大な鯨を意味する「長鯨」より |
| 2026年3月予定 | ||||||
| 6番艦(04SS) | そうげい | SS-518 | - | 2025年10月14日 | 川崎重工業 神戸工場 |
鮮やかな蒼い鯨を意味する「蒼鯨」より |
| 2027年予定 | ||||||
| 7番艦(05SS) | - | SS-519 | - | - | 三菱重工 神戸造船所 |
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| 8番艦(04SS) | - | SS-520 | - | - | 川崎重工業 神戸工場 |
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最終更新:2025/12/06(土) 08:00
最終更新:2025/12/06(土) 08:00
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