よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話 単語


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よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話とは、いしいさやによる漫画作品である。

概要

いしいさやによる2017年6月連載開始の漫画作品。

原形は2017年3月1日にTwitter上に投稿された8ページの漫画exitである。

この漫画が注を集めたことで、漫画雑誌ヤングマガジンサード』の同年6月6日発売のVol.7から連載されるに至った。

コミックス2017年12月1日講談社から発行された。書籍だけでなく、Amazon楽天ブックス・DMMなどで電子書籍も発売されている。

内容

エホバの証人宗教2世の苦悩を描いた漫画作品である。

作中において、登場人物宗教団体の名前を述べるシーンが出てこない。しかし、16ページや91ページに「エホバの証人国会」と書かれた看板を掲げる建物が描かれており、さらにはエホバの証人を連想させる宗教用語が頻出する。このため本作品がエホバの証人を題材にしていることは一瞭然である。

あとがきにて、作者の体験談をもとにしていると明かされている。

脚注活用しつつ宗教用語を詳しく解説しており、分かりやすい。この作品を読めばエホバの証人について一通りの基礎知識を得られる。

可愛い絵柄で衝撃的な内容が描かれている。

エホバの証人について全てを否定する作品ではなく、一部ではあるが、長所も描写している。エホバの証人信者である母親病気で入院したときに、その庭にエホバの証人信者が訪れて食べものの援助をするシーンを描いており、エホバの証人が相互扶助の気運を持つ宗教団体であることを示している。

登場人物 母親

本作品には、母親が登場する。

エホバの証人信者で、作者)に対して信仰を押しつけている。に対して異教徒の子と遊ぶことを禁止したり、が異教徒の子からもらった可愛いを着ていると「気持ち悪い」と罵倒したあげくにそのを捨てたりしている。

聖書の一節を根拠として母親体罰をするシーンが出てくるが、児童虐待そのものと言える。

エホバの証人信者ではよくあることだが、児童であるを引き連れて布教活動をしている。児童が布教すると訪問先の反応も柔らかくなるので、それを利用している。クラスメイト布教活動をすることも行っており、はとても恥ずかしい思いをすることになる。

学校誕生日会や七夕祭りクリスマス会や「応援合戦の練習」に参加することを禁じたり、校歌を歌うことを禁じたり、クラス委員を決める選挙投票することを禁じたり、を食べることを禁じたり、クラスのことを仲良くすることを禁じたり、恋愛することを禁じたりする。

夫(作者)や父親作者祖父)はエホバの証人を信じていない。父親作者祖父)が他界したときには仏教式の葬式になったが、そのときに合掌や焼香をせず、にも合掌や焼香をさせなかった。

を嫌っており、を飲むことよりもロールゼリーを飲むなどの民間療法を好む。

高校生が「エホバの証人から離れたい」といったときに、「一緒に楽園に行きたかった」とを流している。

脱退のきっかけとなった作品

作中で主人公作者)は、高校図書室で、ある小説を見つけて読んでいる。その小説宗教勧誘する女の子が出てくるもので、女の子が参加する集会が「異常」として扱われていた。そのシーンを見て、作者は「エホバの証人のことを異常と思っていた自分は間違っていなかった」と思うようになり、母親に対してエホバの証人から離れることを表明した。

この小説は『NHKにようこそ!』だったことが作者によって語られている(記事exit)。

作者インタビュー記事を読んだ滝本竜彦は、オフシャルサイトで反応をしている(リンクexit)。

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