アラビア文字

アラビア文字とは、アラビア語等の表記で使用される音素文字。

概要

アラビア語の他、ペルシア語、ウルドゥー語、現代ウイグル語、マレー語等で使用される文字である。アラム文字を起源とし、イスラム教と共に広まった物であり、ラテン文字・漢字・インド文字 (デーヴァナーガリー) に次いで使用者の人口が多い。

右から左方向に続け書きし、独立して書く場合、および単語内における位置によって文字の形が変化する。子音文字のみから成り、母音は文字の上下に記号を付けて表すがヘブライ語同様話者は習慣的にわかるので正直ほとんど使われることはない（そのせいでアラビア語には母音がないなどと誤解されることもしばしば）。

アラビア語の文字一覧

独立形	語尾形	語中形	語頭形	音価	名称	独立形	語尾形	語中形	語頭形	音価	名称
ﺍ	ﺎ			/ʔ/	’alif	ﺽ	ﺾ	ﻀ	ﺿ	/dˁ/	ḍād
ﺏ	ﺐ	ﺒ	ﺑ	/b/	bā’	ﻁ	ﻂ	ﻄ	ﻃ	/tˁ/	ṭā’
ﺕ	ﺖ	ﺘ	ﺗ	/t/	tā’	ﻅ	ﻆ	ﻈ	ﻇ	/zˁ/	ẓā’
ﺙ	ﺚ	ﺜ	ﺛ	/θ/	thā’	ﻉ	ﻊ	ﻌ	ﻋ	/ʕ/	‘ayn
ﺝ	ﺞ	ﺠ	ﺟ	/dʒ/	jīm	ﻍ	ﻎ	ﻐ	ﻏ	/ɣ/	ghayn
ﺡ	ﺢ	ﺤ	ﺣ	/ħ/	ḥā’	ﻑ	ﻒ	ﻔ	ﻓ	/f/	fā’
ﺥ	ﺦ	ﺨ	ﺧ	/x/	khā’	ﻕ	ﻖ	ﻘ	ﻗ	/q/	qāf
ﺩ	ﺪ			/d/	dāl	ﻙ	ﻚ	ﻜ	ﻛ	/k/	kāf
ﺫ	ﺬ			/ð/	dhāl	ﻝ	ﻞ	ﻠ	ﻟ	/l/	lām
ﺭ	ﺮ			/r/	rā’	ﻡ	ﻢ	ﻤ	ﻣ	/m/	mīm
ﺯ	ﺰ			/z/	zāy	ﻥ	ﻦ	ﻨ	ﻧ	/n/	nūn
ﺱ	ﺲ	ﺴ	ﺳ	/s/	sīn	ﻩ	ﻪ	ﻬ	ﻫ	/h/	hā’
ﺵ	ﺶ	ﺸ	ﺷ	/ʃ/	shīn	ﻭ	ﻮ			/w/	wāw
ﺹ	ﺺ	ﺼ	ﺻ	/sˁ/	ṣād	ﻱ	ﻲ	ﻴ	ﻳ	/j/	yā’

‎‎‎ا ‎د ‎ذ ‎ر ‎ز ‎و については単語内であっても次の文字とは続け書きせず、次に来る文字は語頭形または独立形となる。

ل の次に ا が来ると、ﻻ の形に変化する (語尾形は ﻼ)。これ以外にも、印刷書体によっていろいろな形の結合文字が使用される事がある。

数字

アラビア文字の表記と異なり、数字は左から右へ表記する。١٢٣٤ = 1234。

١

1

٢

2

٣

3

٤

4

٥

5

٦

6

٧

7

٨

8

٩

9

٠

0

参考文献

• 「世界の文字の図典」(世界の文字研究会編、吉川弘文館、1993)

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関連項目

• 文字体系の一覧
• クルアーン
• アラビア語
• アブジャド