イロゴトシ Irogotoshi |
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生年月日 | 2017年03月07日 |
馬種 | サラブレッド |
性・毛色 | 牡・鹿毛 |
生産国 | 日本 |
生産者 | 本田 土寿(熊本県) |
馬主 | 内田 玄祥 |
調教師 | 牧田 和弥(栗東) |
馬名意味 | 色事師 |
初出走 | 2019年07月27日 |
入障日 | 2023年01月15日 |
抹消日 | ----年--月--日 |
戦績 | 31戦6勝 [6-1-4-20] (うち平地25戦3勝) (2024年4月現在) |
獲得賞金 | 2億609万円(中央) /240万円(地方)(2024年4月現在) |
主な勝鞍 | |
2019年:ひまわり賞(OP) 2023年:中山グランドジャンプ(J・GI) 2024年:中山グランドジャンプ(J・GI) |
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競走馬テンプレート |
イロゴトシとは、2017年生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牡馬。
父は七冠馬ディープインパクトと短距離GI2勝のフラワーパークを両親に持つ良血で、現役時代はGIII東京新聞杯を勝ち、GI安田記念でモーリスのクビ差2着に迫った。種牡馬としてはGIII1勝ながら格安の種付け料もあってかそれなりの人気を集めており、OP馬も輩出している。母は未勝利馬で近親にも活躍馬は多くない。母父は芝ダートを問わず活躍した米国産馬で、母父としてもクロノジェネシスやノームコアを送り出している。
イロゴトシを生産したのは熊本県熊本市の本田土寿牧場。九州の馬産は日本全体の1%に過ぎず、その中でも熊本県は特に規模が小さい。そんな中でも場長の本田土寿氏は奮闘しており、熊本産馬初のJRA重賞ウィナーであるヨカヨカなどを世に送り出している。
馬名の由来は読んで字のごとく「色事師」。母イロジカケにあやかり、弟妹もイロエンピツやイロメガネなど「イロ」が頭につく馬名が並んでいる。オーナーの内田玄祥氏はこの「イロ」一家のほか、アナゴサン号、カイアワセ号などを擁するいわゆる「珍名馬」の馬主であり、時事ネタやちょっとキワドイ感じのネーミングが目立つ傾向にある。
なお九州産馬であるのはイロゴトシと一つ下の半妹イロエンピツのみであり、それ以降の産駒は北海道産馬である。
2017年3月7日、熊本県の本田土寿牧場にて生まれる。牧場名(幼名)は「サンシャイン」。輝くような強い仔に・・・という意味ではなくサンシャイン池崎が元ネタであるようだ。そっちかい
生まれたときから骨太で体高もあり、牧場からも期待されていた。馬場で走り回ったり泥んこになって水遊びをしたりするのが大好きであったようだ。仔馬時代の性格はシャイで母の後ろに隠れあまり近寄ってこなかったという。また割と素直で手こずることもなかったとも本田土寿氏は話している。
母イロジカケはヴァンセンヌを種付けした状態で熊本にやってきた。イロゴトシは本田牧場には2ヶ月ほどおり、次の種付けへ行く母とともに北海道に渡りそれからは北海道で育成された。
2歳8月に小倉芝1200mでデビュー。このレースは4着に敗れたが中1週で未勝利戦を勝ち上がり、夏の小倉名物である九州産馬限定の2歳OP競走ひまわり賞へ出走。先行策から直線で外を突き、本田土寿牧場の同期で断然人気のローランダーを叩き合いで完封し快勝。OP馬へ昇格する。
しかしその後は壁にぶち当たり、ダートにも挑戦したが掲示板にも乗れない結果が続いた。3歳時に出走した京都新聞杯では5着に食い込み、佐賀のJRA交流競走でハナ差2着にはなったがクラシックシーズンの見せ場はここまで。あと2戦は凡走して3歳を終える。
4歳初戦も5着に敗れたが、中京に遠征した2戦目で3着に好走。そして同条件の揖斐川特別で後方待機から直線で最内を突く強気なレース運びで1年9ヶ月ぶりの勝利を挙げる。小倉に転戦した3勝クラス初戦も3着と希望を抱かせたが、その後は4着・5着こそあるが勝ちきれないレースが続く。5歳夏頃からは掲示板にも届かなくなり、いよいよ進退が窮まりつつあった。
6歳になり、ここで陣営は障害競走へ舵を切り、小倉の障害未勝利戦へ出走。鞍上にはベテランの黒岩悠騎手を迎える。稍重馬場と初障害としては若干厳しい条件であったが、中団からよく追い上げ2馬身半差の3着に好走。障害に適性を見出すと、2戦目は早め先頭から悠々と押し切り5馬身差の快勝。しかし続く障害OPペガサスジャンプSはタフな中山に変わった上に雨で重馬場、あげく行き足がつかず後方からの競馬と苦しい状況に追い込まれたが、最後の直線で先行馬の間を突いて末脚を伸ばし3着に食い込んだ。
続いてJ・GI中山グランドジャンプへ出走。本命は前年中山大障害を勝ったニシノデイジー。イロゴトシは10頭立てで単勝6番人気の穴評価。
2戦連続で雨が降りしきり重馬場となった中山競馬場。2枠2番からスタートしたイロゴトシは中団に下げ、道中で4番手に押し上げる競馬。安定した飛越でポジションを落とさず、最後の向こう正面で早めに進出を開始。3コーナーで鞍上の黒岩が早々にゴーサインを出すとここから一気に後続を突き放していく。直線で完全に独走となってもなお差を広げていき、最終的に2着に3.1秒の記録的な大差をつけてゴールイン。自身初の重賞制覇でGI馬へ登り詰めた。3.1秒差は障害グレード導入後のJ-GIレースでは最大着差となる(導入以前はシンボリクリエンスが1992年に中山大障害(春)で2着に8.6秒差を付けている)。
鞍上の黒岩悠は21年目にして初のGIタイトル。「キタサンブラックの調教パートナー」として競馬ファンには有名であったが、騎手としては2年連続0勝を経験するなどどん底を味わってきた苦労人が悲願の栄冠を掴んだ。佐賀重賞を2勝している内田オーナー、ヴァンセンヌ産駒としてもGIどころかJRA重賞初制覇である。牧田調教師はコリアカップを2勝しているがこちらもJRAGI初制覇。
そしてイロゴトシは熊本産馬どころか、九州産馬史上初のGI勝利を達成。一世一代の大舞台で歴史にその名を刻んだ。なお発走約10分前に行われたアーリントンカップでは同じ熊本産馬初の重賞ウィナー・ヨカヨカを所有する岡浩二オーナーのオオバンブルマイが優勝。SNSのトレンドにはヨカヨカの名前も連なり、彼女の縁が繋いだ2頭の勝利となった。
その後、夏は秋に備えて全休するかと思われたが、6月20日に開催された九州1歳市場でイロゴトシの関係者が表彰を受けた際、管理する牧田調教師が調整が順調に進めば、小倉サマージャンプに出走する予定であることを表明した。
くしくも小倉サマージャンプが行われる日には、イロゴトシが勝ったひまわり賞も開催される。
もしもひまわり賞が行われる日に九州産J・GI馬の凱旋が実った場合、その日の小倉競馬場は熱く盛り上がるであろう。
だが、結局復帰は10月のJ・GII東京ハイジャンプまでずれ込み、1着のマイネルグロンから3秒遅れる6着に沈む。その後は年内休養となった。なお、年末の中山大障害はそのマイネルグロンが制した。
後に牧田調教師によると「夏負けが尾を引いて」しまっていたとのこと。その後もあまり調子が戻らなかったと語っている。
7歳初戦は阪神スプリングジャンプなどの前哨戦には行かず、まさかの平地競走に戻ってのスピカS(4歳以上3勝クラス、中山芝1800m、定量)となった。結果から言うと、後方から伸びを欠き先頭から0.9秒差の13着という結果に終わった。
次戦は中山グランドジャンプ。イロゴトシは単勝2倍人気(12.2倍)に支持されたものの、前走で圧勝したマイネルグロンが単勝1.1倍の圧倒的1番人気で大きく離されていた。
しかし、イロゴトシは行きっぷりの悪いマイネルグロンを尻目に残り1000mで逃げるニシノデイジーを捕捉し、一緒に上がってきたビレッジイーグルを残り600mから振り落とすとそのまま1着で入線。2着のジューンベロシティに3馬身差をつけ、中山グランドジャンプ連覇を達成した(冬の王者マイネルグロンは伸びを欠き6着。その後右前肢跛行を発症したと発表された。3着はおととしの冬の覇者ニシノデイジー)。このレースの連覇を達成したのは、ゴーカイ(00・01)、*カラジ(05・06・07)、オジュウチョウサン(16から20の5連覇)に次いで4頭目である。もちろん、九州産馬でGI連覇は史上初である。
前走平地からの中山グランドジャンプ制覇・直系ディープインパクト孫によるG1級2勝目も史上初となった。
なお、レース直前の4月10日に藤岡康太騎手が落馬事故で亡くなっており、イロゴトシに騎乗した黒岩騎手はゴール直前に「康太!康太勝ったぞ!」と叫んだことがジョッキーカメラから判明している。勝利インタビューでも黒岩騎手は康太騎手に対する思いを語り、客席から温かい拍手と「お疲れ様」の声援が贈られた。
夏は全休し、冬の大一番・中山大障害に向けて調整してくようだ。
ヴァンセンヌ 2009 鹿毛 |
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
*ウインドインハーヘア | Alzao | ||
Burghclere | |||
フラワーパーク 1992 鹿毛 |
ニホンピロウイナー | スティールハート | |
ニホンピロエバート | |||
ノーザンフラワー | *ノーザンテースト | ||
ファイアフラワー | |||
イロジカケ 2012 鹿毛 FNo.26 |
*クロフネ 1998 芦毛 |
*フレンチデピュティ | Deputy Minister |
Mitterand | |||
*ブルーアヴェニュー | Classic Go Go | ||
Eliza Blue | |||
*リッジローズ 2004 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | |
Fairy Bridge | |||
Fig Tree Drive | Miswaki | ||
Rose O'Riley | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Northern Dancer 5×4(9.38%)
掲示板
68 ななしのよっしん
2024/08/30(金) 15:20:53 ID: Qfap21o2xj
【速報】半弟(父ゴールドシップ )は「イロゴルシ」と命名された
かわいい
https://
69 ななしのよっしん
2024/09/11(水) 09:29:51 ID: nM+aEvvZk/
屈腱炎になっちゃったか グロンも居ないし今年の大障害は混戦になりそうだね
70 ななしのよっしん
2024/09/11(水) 12:08:42 ID: HV6Y/UbVgN
馬場さえ良ければデイジーが頭一つ抜けるかなって感じはあるが、渋ったら絶対に来ないからな……
急上昇ワード改
最終更新:2024/11/30(土) 08:00
最終更新:2024/11/30(土) 08:00
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