シャルロット・フィリスの妹とは (ナナシサンアットマークキャゼルヌケとは) [単語記事]

シャルロット・フィリスの妹とは、「銀河英雄伝説」でもっとも有名な名無しキャラである。

石黒監督版OVAにおける担当声優は不明。「銀河声優伝説」記事の女性声優項目の誰かと思われるが、残念ながら初版作成者はダメ絶対音感の持ち主では無かった。Die Neue Theseでは渡辺理沙。地味なキャラでもCVがクレジットされる、いい時代である。

なお、「フィリス・キャゼルヌ」ではないので注意。姉が「シャルロット・フィリス・キャゼルヌ」である。

概要

石黒監督版OVAでは母親譲りの金髪をもつ姉シャルロット・フィリスに対し、父親と同じ茶色の髪をツインテールにしている。OVAにおける初登場時はまだ相当幼かったが、父のイゼルローン要塞赴任に一家で同行し、そこで暮らす間に成長した。

Die Neue Theseでは、明るい茶髪の母に近い薄茶色の髪を真ん中分けのツインテールにくくっている。石黒監督版OVAに比べると、もう少し年かさの印象を受ける。

作中の登場時には姉とともに登場することが多く、ハイネセンでヤン夫婦を訪問したときなども姉に同行している。姉ともどもユリアン・ミンツにも懐いており、物語前半ではキャゼルヌ家で不良軍人どもが酒飲み話をしている間、三人で遊んでいることもある。

物語後半になると姉がひとり別の所にいることも多くなるなか、妹の方はまだ父親のひざの上にいるような年頃で、父親が「父さんは負けたんじゃないぞ」などと妻への負け惜しみを漏らした相手も腕の中の次女であった。理解できているかはともかくとして。

ほかにも、石黒監督版OVAではハイネセンを脱出するヤンに一家で同行した時に出迎えたブルームハルト相手に敬礼してみせて驚かせたり、ヤン夫婦を訪ねてネコの元帥でと遊んでいたことも。

原作者・田中芳樹へのインタビュー、「『銀河英雄伝説』のつくりかた」（創元文庫版外伝5巻所収）において、シャルロット・フィリスの妹についての話題が登場した。

――そういえば、次女の名前などは「シャルロット・フィリスの妹」で終わりましたしね。

「ウルトラの母」や「バカボンのパパ」といい勝負ですね（笑）。ま、オルタンスさんのほうは読者の要望に応えて名前を出しましたんで、こっちは出してやらない、という（笑）。

――いいんでしょうか（笑）。

こういったわけで、未来永劫シャルロット・フィリスの妹の本名が出てくることはなさそうである。
だから彼女は「シャルロット・フィリスの妹・キャゼルヌ」でいいのだ。たぶん。